MINI BLOG
2019.11.15公開 / 2021.07.30更新
実はBMWミニ史上最強のスポーツモデル?!ミニクーペ(R58)を徹底解剖!
BMWミニクーペ(R58)は、拡大戦略を続けるMINIブランドから、ミニクロスオーバー(R60)の次に発表されたミニで、2011年6月から2015年までわずか4年足らずで生産終了してしまった希少モデルです。
新車でも販売台数は限られ、MINIディーラーに試乗車が置かれることもほとんどなかった不遇のミニ。
そんな希少車「ミニクーペ」がiR(イール)に入荷いたしましたので、この機会に徹底解剖しその魅力に迫ってみたいと思います。
Contents
BMWミニクーペ(R58)とは
MINIブランド5番目のボディバリエーションとして、2011年冬に納車が開始されたミニクーペ(R58)。
ひとつ後に発表されたミニロードスター(R59)と同じ、シリーズ初2シーターモデルのMINIになります。
iRのミニクーペ在庫情報はこちら
写真はミニクーペ クーパーS
グレード展開はミニ3ドアと同じ、1.6L直4エンジンの「クーパー」、1.6L直4ターボエンジンの「クーパーS」、そしてクーパーSにチューニングを施した最強グレード「ジョンクーパーワークス」の三種類。
組み合わされるトランスミッションは、全グレードに6速MTと6速ATが設定されています。
ミニクーペ クーパー(6MT):297万円
ミニクーペ クーパー(6AT):310万円
ミニクーペ クーパーS(6MT):339万円
ミニクーペ クーパーS(6AT):352万円
ミニクーペ JCW(6MT):426万円
ミニクーペ JCW(6AT):439万円
ボディカラー
写真はホワイトシルバーメタリック
ミニクーペのボディカラーの設定は
・チリレッド
・ペッパーホワイト
・ミッドナイトブラック
・ブリティッシュレーシンググリーン
・ライトニングブルー
・エクリプスグレー
・ハイクラスグレー
・スパイスオレンジ
・ホワイトシルバー
の9種類。
ミニコンバーチブル(R57)は22種類のカラーバリエーションがありましたので、選べるボディカラーは少し少なめです。
それでも、ミニ以外のクルマと比べれば十分すぎるほど、と言えますが。
ボディカラーは以前まとめているのでこちらのブログをチェックしてみて下さい。
意外と知らないミニのボディーカラー 第2弾【レッド&オレンジ編】
意外と知らないミニのボディーカラー 第4弾【ホワイト&ブラック編】
ミニクーペとミニ3ドア(R56)との比較表
ミニクーペ(R58) | ミニ3ドア(R56) | |||
---|---|---|---|---|
クーパー | クーパーS | クーパー | クーパーS | |
乗車定員 | 2 | 2 | 4 | 4 |
最高出力 | 122 | 184 | 122 | 184 |
最大トルク | 160 | 240 | 160 | 240 |
燃費(JC08) | 15.4 | 15.4 | 15.4 | 13.6 |
全長(mm) | 3,740 | 3,745 | 3,740 | 3,745 |
全幅(mm) | 1,685 | 1,685 | 1,685 | 1,685 |
全高(mm) | 1,380 | 1,380 | 1,430 | 1,430 |
車両重量(kg) | 1,200 | 1,270 | 1,170 | 1,240 |
トランク容量(L) | 280 | 160 |
※すべてATモデルの数値
数値上はミニ3ドアほとんど同じ
ミニクーペと同世代の第2世代ミニ3ドア(R56)とスペックを比較してみました。
ボディサイズはミニ3ドアとほぼ同じ、フロントピラーがミニ3ドアより寝かされている分、全高はクーペの方が低くなっています。
ほとんど同じスペックの2台ですが、なぜか車両重量がミニクーペの方が少し重くなっています。
ちょっと意外ですよね?!
全高も低いし、後部座席がない分、ミニ3ドアより軽そうではあるのですが・・。
ミニクーペはソフトトップ2シーターのミニロードスターをベースに開発されました。
ロードスターはコンバーチブルと同じくオープンカーになるのですが、屋根がない分ボディにねじれが起きないよう補強がされ、ボディ剛性が高くなるよう開発されています。
その強化されたボディが兄弟車のミニクーペにも採用されているため、ミニ3ドアより重量増となりました。
ミニ3ドアとミニクーペを乗り比べてみると、市街地でもミニクーペ方がボディ剛性が高くしっかりとしているのがわかる程です。
エクステリアデザイン
フロントピラーを13℃寝かせ、よりスポーティに
ミニクーペの特徴として、他モデルと比べて非常に高い空力性能があります。空気抵抗を減らすために他モデルよりフロントピラーが13℃寝かされ、リアスポイラーもクーパー、クーパーSともに標準装備となっています。(他モデルはクーパーSのみリアスポイラーが装備)
走行速度が80km/hを超えると自動でせり出してくる「アクティブ・リアポイラー」。60km/hを下回るとまた自動で収納されます。走るたびにワクワクするような仕掛けがまた憎いですね。
ちなみに停車時などスイッチひとつでアクティブリアスポイラーを作動させることも可能です。道行く人達に、これ見よがしに見せつけてみてください。
ちなみに、フロントピラーが寝ていることでミニクーペは他モデルと比べると上方視界はとても良好です。
他ミニモデルはフロントガラスの傾斜が急で、運転席から見える上方の視界はあまり良くありません。その為、ハンドルに抱きつくように前かがみになり、信号を見上げるドライバーもチラホラ。
ミニクーペではそんな心配はいりませんよ。
関連ブログ:愛するが故の苦悩⁉MINIオーナー必見!ミニクーパーあるある【BMWミニ編】
インテリアデザイン
スポーツカーライクな空間
中央の大きなセンターメーターがMINIファミリーの一員であることを印象づけています。
他ミニモデルとインパネの造形は同じなのに、シートに座った時の眺めが違うように感じるのは、フロントピラーが寝かされてフロントウィンドウが目の前まで迫っているから。
ミニ3ドアに比べ全高は50mmほど低いですが、座った感じ窮屈さはありません。運転席と助手席の頭上に凹みがあり、ヘッドクリアランスは十分に確保されています。
フィット感のいいシートに身を沈めると、囲まれ具合が適度に心地よいぐらいです。
2人には十分すぎるほどの容量を確保
クーペではありますが、ハッチゲートを備え実用性も確保しています。ラゲッジ容量はなんと280L!
リアシートがない分、ミニ3ドアの160Lと比べかなりの大容量となります。
後部座席が外されている分、ラゲッジルームの底がすべて平らでないのがちょっとだけ残念ですね。
シート後ろにも省スペースながら収納スペースがあり、ちょっとした手荷物を置く時にとても便利です。
中央にはスキーホール(スルーローディングシステム)が備わっていて、長尺の荷物にも対応できるようになっています。
ミニクーペは中古車がとてもお買い得!
2019年11月15日現在、カーセンサーで登録されているミニクーペは全国で25台ほどで、BMWミニ全体で約5000台の中古車が登録されていますので、なんとわずか0.5%ほどしか販売されていません。
そして、ミニクーペはジョンクーパーワークスのような特別なモデルでない限り、走行4万キロ以下の良質車でも200万円以下でも購入することができます。
また、最近では探すのが大変なマニュアル車がミニクーペでは全体の30%近くを占めています。
それだけ走り好きな方に愛されているミニだと言えますね。
個人的にオススメのグレードは”クーパーS”です。
一概にターボエンジンの方が面白いというワケではありませんが、せっかくのスポーツモデルのミニクーペですから、ターボのパワーを楽しんでもらえれたらなと思います。
ただ、マツダのロードスターのような車が好きな人であれば、あえて”クーパー”を選び、NA(自然吸気エンジン)のナチュラルな、アクセルを踏んで走る面白さを楽しむのも本来のミニらしくて良いと思いますよ。
最後に
ミニクーペは2シーター&ハードトップと、お世辞にも使い勝手が良いクルマとは言えませんでした。利便性や経済性が高いクルマが売れる世の中ですから、メーカー側もミニクーペがMINIの稼ぎ頭になるとはきっと思っていなかったと思います。
”ステーションワゴンタイプのミニクラブマン”や”SUVモデルのミニクロスオーバー”が発売され、より多くの人にミニを楽しんでもらうためにラインナップを広げたものの、「ミニらしさの追求も忘れていません」「走って楽しいのが本来のクルマの姿」そんなメッセージを込めて発売されたのがミニクーペだったのはないかと思います。
メーカー様!売れるクルマだけじゃなくこれからも”ある意味で尖ったクルマ”を作り続けてください!
今はもう中古車でしか買えないミニクーペ、ぜひ乗ってみませんか?
iRのミニクーペ在庫情報はこちら