MINI ブログ
幻のミニたち、、、「SPIRITUAL DESIGN CONCEPT」&「ACV 30」
2015年3月2日の「ミニの日」。日本で新型MINIコンバーチブル(F54)が販売開始となりました。すでに3世代目(F系)となったBMWミニですが、初代BMWミニ(R50)が発売されたのも2002年の3月2日、「ミニの日」でしたね。
ローバーミニの生産が終了し、BMWミニの販売が開始されたのが14年前と聞くと「もうそんなに経ったのか」と改めて時代の流れを感じます。
ところで、ローバーからBMWへMINIブランドが引き継がれる際、市販される事の無かったMINIのコンセプトカーが2台あったことをご存知でしょうか?え?コンセプトカーが何故、2台も?
そこで今回は、市販される事のなかった2台の『幻のMINI』についてご紹介致します。
幻のMINIコンセプトカー
ローバーからBMWへと「ミニ」と言うブランドが受け継がる、その始まりは1994年にBMWがローバーを傘下に収めたところからスタートします。
そしてその3年後、1997年に2台のコンセプトカーがジュネーブショーで公開されました。
それが、ローバーの「MINI SPIRITUAL DESIGN CONCEPT」と、BMWの「MINI CONCEPT CAR ACV 30」です。
1つの新型モデルに対し、発表されたコンセプトカーが2台もあったのは、ローバーとBMWがそれぞれ違ったコンセプトを元に発表したからだったんですね。
MINI SPIRITUAL DESIGN CONCEPT
ローバーが提案する次世代のミニは、“コンパクト・低燃費・低価格” をコンセプトとしたあくまでも大衆車としてのあり方を表現しています。2ドアと4ドアの2タイプのボディを用意し、シティコミューターとして最大限に活用できる姿がローバーの思い描くミニのあり方だったと伺えます。デザインはローバーミニを踏襲し『ボディーを小さく、室内空間を広く』を実現したものとなっている一方、メカニズムはリアエンジン・後輪駆動(RR)という全く新しいレイアウトを提案しました。
MINI CONCEPT CAR ACV30
大衆車としての方向性を打ち出したローバーに対し、BMWが提案した次世代のミニは、スポーティーさを一層際立たせたモデルでした。ミニらしくコンパクトな車体ながら、低く構えた姿勢や、大きく張り出したオーバーフェンダーは、BMWが得意としていたスポーティーなクルマ作りと、ミニのゴーカートフィーリングの融合を予感させるものでした。しかし、往年のオースチン・ヒーレー・スプライト(通称、カニ目)を思わせるデザインは賛否が分かれる結果に。
ローバーミニからBMWミニへ
ミニ人気とは裏腹に、当時のROVER社はミニ以外のラインナップでは苦戦しており、売り上げの殆どをミニに頼る形となっていました。そして2000年3月、BMWはローバーブランド内の「MINI」以外全てを売却を発表。ローバーブランドが終了する事となりました。
結局、このデザインのまま市販される事が無かった全く違う2台のコンセプトカーは、両社のミニに対する想いがつまった幻のミニとなりました。ただディテールを見ていると、すでに1997年時点で次世代のミニ(R50系)のアウトラインがある程度イメージされていたことがわかりますね。
そして、新たなBMWミニは2001年に正式発表となり、日本では2002年3月2日の「ミニの日」に発売となりました。
それから14年が経過し、モデル数も車体も拡大したMINI。既にクーペとロードスターの生産中止は決まってしまいましたが、これからも独創的なモデルの発表に期待したいですね。(個人的には『スーパーレッジェーラ』の発売に期待しています!)
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