MINI BLOG

2018.11.09公開 / 2021.10.21更新

【似て非なるMINIの2モデル】3ドアと5ドアを改めて比較して分かった事!

 

MINIと言えば『ハッチバック』のボディ形状が思い浮かぶと思います。ローバーミニの時代から変わらない形状で、『MINI=ホットハッチ』のイメージが強いのではないでしょうか。今でこそ派生モデルが沢山登場したMINIですが、購入を検討する上で、「クラブマンやクロスオーバーでは大き過ぎる」、「コンバーチブルはちょっと照れくさい・・・」と言う意見を聞いたりします。

 

ミニは3ドアハッチバック(F56)に加えて、2014年10月から5ドアハッチバック(F55)がモデルに加わりました。登場から3年が経過し中古車市場にも多くの車両が出回るようになってきました。そこで今回は、MINIの3ドアハッチバック(F56)と5ドアハッチバック(F55)について、それぞれの特徴や使い勝手を比較してみようと思います。

 

 

目 次

 

ボディサイズを比較

 

ボディサイズ

モデル全長×全幅×全高(mm)ホイールベース回転半径トランク容量
3ドア / F563835×1725×14302495mm5.3m211L
5ドア / F554000×1725×14452565mm5.4m278L

※全てクーパー

 

5ドアは全長で165mm、ホイールベースで70mm拡大されて、トランク容量も67Lの余裕がある事がわかります。このように3ドアに比べると大きい5ドアですが決して大き過ぎると感じるほどのサイズではなく、全幅は共通で、回転半径も僅かな差しかありません。なので運転中に大きさの違いを体感する事はほとんど無いと思います。

 

エンジンスペック、燃費を比較

 

■3ドアと5ドアのエンジンスペック

 ONEクーパークーパーDクーパーSクーパーSD
馬力(ps)102136116192170
トルク(Nm)190220270280360

 

搭載されるエンジンは3ドアと5ドアは共通のものとなっており、エンジンスペックは上記の通りです。

エンジンスペックは全く同じですが、それぞれの違いとして分かりやすいのが車両重量と燃費。3ドアの方が車重が軽くその分燃費にも優れています。詳しい数値は以下の通りです。

 

  ONEクーパークーパーDクーパーSクーパーSD

3ドア

車両重量(kg)

1210

(1180)

1240

(1190)

1230

1270

(1240)

1290
5ドア

1260

1260

1280

1320

1330

3ドア

燃費/JC08(km/l)

17.8

(17.9)

17.7

(17.4)

23.9

16.4

(15.1)

23.8
5ドア

17.5

16.3

23.9

16.4

23.8

3ドア

車両本体価格(円)

2,560,000

(2,380,000)

3,120,000

(2,940,000)

3,290,000

3,720,000

(3,540,000)

 3,890,000
5ドア

2,710,000

3,280,000

3,470,000

3,880,000

4,070,000

※()内はMTモデルの数値、価格は2018年11月時点

 

関連記事:新型MINIにクリーンディーゼル追加!燃費で元が取れるか試算してみました

 

ディテール、実際の使い勝手

 

■ドアの長さ

画像:左3ドア/右5ドア

 

実際にフロントのドアを測ってみると、3ドアが126cm、5ドアは102cm。開口部の広さで比べると、3ドアが107cmなのに対し5ドアは前後とも88cmとなっています。

 

画像:左3ドア/右5ドア

 

間口の広さだけ比べると3ドアの方が広く乗り降りしやすいように感じますが、注目して頂きたいのはドアの長さ。単純に「駐車場が狭いからボディ小さい3ドア」と選びそうですが、車両の全幅は同じなので横幅が狭い駐車場だとドアの短い5ドアの方が乗り降りしやすかったりします。

なお、3ドアで幅の狭い駐車場で乗り降りする際は、リモコンキーの解錠ボタン長押しで窓を全開にすると乗り降りしやすくなります。窓枠の無い3ドアだけ可能な小技ですね。

 

後部座席、足元

画像:左3ドア/右5ドア

 

画像:左3ドア/右5ドア

 

乗車定員は3ドアは4人乗り、5ドアは5人乗りとなります。足元のスペースも5ドアの方が約40mm広くなっています。実際に座ると4人乗りに割り切っている分3ドアの方が収まり良く感じる一方、後ろに向かって丸みを帯びている形状の為、肩の辺りの広さは5ドアが優勢です。また、3ドアはリヤウィンドウが開けられないので少し閉塞感を感じるかもしれません。ちなみにモデルになった中山セールスの身長は173cm。

 

■トランク

画像:左3ドア/右5ドア

 

ボディサイズが大きい分、トランク容量もしっかり確保されている5ドア。3ドアの211Lに対して、5ドアは278L。容量は30%UPの67Lも拡大されていて、更にシートを倒すと941Lにもなります。

 

画像:左3ドア/右5ドア

 

画像:左3ドア/右5ドア

 

写真を見ても広さの違いが分かるかと思いますが、積載性能は間違いなく5ドアが上です。ですが、車体の全幅は変わりませんので、3ドアもシートを倒して利用するのであれば大きな差は無いように感じます。

 

画像:左3ドア/右5ドア

 

また、よくよく見比べるとリアハッチの形状も5ドアは傾斜が緩やかなデザインだと分かります。より室内空間を確保することに加え、ストレッチされたボディでもMINIらしい丸みを帯びたデザインを確保する為といえそうです。

 

気になる走りは・・・

 

前述の通り、エンジンスペックは共通の3ドアと5ドア。車両重量が軽い分だけ3ドアがキビキビ感はありますが、通常走行の領域で感じられるほどの違いでは無いと思います。

ハンドリングは5ドアはホイールベースが長い分だけ少し安定方向。高速のコーナーではリヤの安定感が感じられると思います。また、ダンパーの設定も3ドアより乗用車志向となっており、乗り心地も少しだけ良くなっています。とは言えMINIの魅力はダイレクトなハンドリング。もちろん5ドアも他メーカーに比べたらキビキビとしたハンドリングを楽しめますが、MINIのゴーカートフィーリングを思う存分味わうなら3ドアを選んで頂きたいと思います。なお、MTは5ドアには設定がなく、ハイパフォーマンスモデルの『ジョンクーパーワークス』も設定されていません。

 

まとめ

このように乗用車として割り切った感じのある5ドアに対し、より遊び心や運転する楽しさを追求した3ドア。パッと見は同じような見た目の2台ですが、比べてみると明確に住み分けがされている事がよく分かります。

 

『家族や子供を乗せての移動が多い』、『長い荷物を積む機会が多い』と言う方は5ドアハッチバックを。

『普段は2人しか乗らない』、『MINIといえば3ドアのスタイリングが譲れない』、『ホットハッチとしての走りを楽しみたい!』と言う少し硬派な方にはぜひとも3ドアを選んで頂きたいと思います。

 

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