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【ガソリンとディーゼルはどっちがお得?】MINIの維持費とオススメモデルを考察します!
最近iRにご来店いただくお客様より、「ディーゼルのミニを探しています」と言う声を良く聞きます。燃費に優れ、ランニングコストが抑えられることから近年人気のクリーンディーゼルエンジン。
ミニも2014年9月からクロスオーバーにディーゼルモデルが登場し、現在販売されている第3世代ではコンバーチブルを除く全てのボディバリエーションでディーゼルモデルが選択可能となるなど、その人気は定着しつつあります。
[2021.11.06更新]
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ですが中古車の場合、単純に燃料代だけでディーゼルがお得だと断言できない背景があったりします。中古車価格も取引相場自体が高いためディーゼルモデルの方が数十万円高くなる場合があります。そこで今回は、ディーゼルとガソリンを比較して、本当にお買い得なモデルはどれなのか解説してみたいと思います。
目 次
- ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違い
- ディーゼルとガソリンのメリット・デメリット
- ディーゼルのチョイ乗りは注意が必要です
- ランニングコストを比較
- 車両本体価格で比べてみると・・・
- 都内で乗るのにオススメのモデルはコレ!
ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違い
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いを簡単に説明すると・・・
- ガソリンエンジン ⇒燃料(混合気)に火花を飛ばして点火する
- ディーゼルエンジン ⇒燃料(混合気)を圧縮した際に発生する熱で自然発火させる
と言うことになります。
引火点が低く発火点が高いガソリンに対して、発火点がガソリンより低い軽油の特性を利用して自然発火させています。ただ、完全燃焼させやすいガソリンに対して、ディーゼルは排気にNOx(窒素酸化物)やSOx(硫黄酸化物)、PM(パティキュレートマター・粒子状物質)が発生してしまいます。
昔のディーゼルが「うるさい、臭い、排気が汚い」などマイナスイメージばかりだったのは、これらの物質を処理しきれていなかった為です。
ですが、現代のクリーンディーゼルエンジンは、高機能インジェクターや、DPF(粒子状物質除去フィルター)、NOx吸蔵還元触媒といった排気処理の機能が搭載されており、現代の厳しい排ガス規制にもしっかりと対応しています。
また、一部欧州車(ベンツやボルボ等)のディーゼルエンジンでは、排ガス処理にアドブルー(尿素水)の補充が必要なものがありますが、MINIのディーゼルエンジンはアドブルー補充も必要ないので、単純に燃料に軽油を入れるだけと言う手軽さも魅力です。
⇒追記:2019年10月LCI(マイナーチェンジ)後のミニクラブマン(F54)から、アドブルー(尿素SCRシステム)が採用されました。
ディーゼルとガソリンのメリット・デメリット
とまぁ、堅苦しい技術的な話はさて置き、ドライバーにとってとディーゼルとガソリンがそれぞれどんなメリット・デメリットがあるのかを大まかにまとめてみます。
ガソリン |
メリット ・最高出力(馬力)に優れる ・振動が少なくエンジン音が小さい ・高回転域までスムーズに回る |
デメリット ・燃料代が高い(ハイオク) ・低速域の力強さに欠ける |
---|---|---|
ディーゼル |
メリット ・発進加速に優れる、トルクが高く力がある ・ガソリンエンジンより燃費が良い ・燃料代が安い(軽油) |
デメリット ・振動が多い ・エンジン音が大きい |
高回転で最高出力を発揮するガソリンエンジンに対して、ディーゼルは低回転から大きなトルクを発生するので発進加速に優れています。燃費もディーゼルの方が優れているので、信号待ちや渋滞の多い地域、上り坂の多い地域であれば、発進加速に優れるディーゼルはメリットが大きいと言えますね。
しかし、ディーゼルは構造上どうしても振動や騒音が出てしまう為、快適性は少し犠牲になります。特に振動については感じ方に個人差もありますが、ガソリンモデルからの乗り換えだと違和感を感じてしまう方も多いようです。
個人的に感じるのが、クラブマンとクロスオーバーはボディサイズが大きい為かディーゼルエンジンとのマッチングは良いのですが、3ドアと5ドアに関しては、ミニらしいキビキビとした走りが少し損なわれているようにも感じます。
そして、車両価格もディーゼルは排気ガス処理機構を備える分、ガソリンモデルより新車時で20万円程度高く設定されています。
ディーゼルのチョイ乗りは注意が必要です!
近場の移動でエンジンか完全に温まらないうちにエンジンを止めてしまうような、いわゆる『チョイ乗り』。
従来のガソリンエンジンでも負荷がかかるのであまりオススメは出来ない使用方法ですが、ディーゼルは特に注意が必要です。
ディーゼルエンジンは構造上どうしても燃焼時に煤(スス)が出ます。煤はDPFでキャッチされ、エンジンが温まった際に一緒に燃やすように出来ていますが、チョイ乗りだとエンジン停止と共に煤の燃焼が中断されてしまい、燃やし切れなかった煤が内部にどんどん堆積してしまいます。
チョイ乗りばかりを繰り返しているとエンジンの調子がどんどん悪くなってしまうので、たまに高速道路を走るような遠出をして、しっかりエンジンに熱を入れてあげてください。
また、チョイ乗りをするような使用環境にあるということは、走行距離もそこまで延びないはずです。ディーゼルの一番のメリットである『燃費の良さ』は、走行距離が多いほど恩恵を受けられるので、セカンドカーとして近所のスーパーに買い物に行く程度の使い方であれば、車両価格の安いガソリンモデルの方がオススメといえそうです。
ランニングコストを比較
ディーゼルの燃費はガソリンと比べて、初代クロスオーバー(R60)約20%、3ドア(F56)と5ドア(F55)で35%、クラブマン(F54)では46%も向上しています。更に燃料もハイオク指定となるガソリンエンジンに比べ、ディーゼルは軽油で済むので燃料代そのものも安く済みます。
と言うわけで燃料代で元が取れるかどうか試算してみましょう!
今回は、iRで根強い人気の初代クロスオーバーのクーパー(ガソリン車)とクーパーD(ディーゼル車)を、年間8,000km走ると仮定して計算してみます。
■燃料代
・ハイオク価格:174円/L
・軽油価格:142円/L
■カタログ燃費(JC08モード)
・ミニクロスオーバー クーパー:14.0km/L
・ミニクロスオーバー クーパーD:16.3km/L
■燃料使用量(8,000km走行の場合)
・ガソリン:8000÷14=571.42L
・ディーゼル:8000÷16.3=490.79L
■年間で必要となる燃料代(8,000km走行の場合)
・ガソリン:571.42×174=62,142 ≒ 約99,000円
・ディーゼル:490.79×142=43,557円 ≒ 約69,000円
■差額 99,000-69,000=30,000円
つまり、年間で8,000km走行する場合ディーゼルは30,000円程度お得という訳ですね。車検2回分の4年乗れば燃料代で120,000円がお得になる計算です。
ただし、実燃費はカタログ燃費とずれが生じることが多いので、この数字はあくまで参考程度と思って下さい。ちなみに実燃費の体感としては、ディーゼルモデルの方が大分燃費が良く感じます。
車両本体価格で比べてみると・・・
とまぁ、ランニングコストはディーゼルにかなりの分がありますが、実際に購入するとなると燃料代だけで判断するのはまだ早合点です。中古車価格を同じクロスオーバー(R60)の2014年式・走行距離2万~4万kmで比べてみると・・・、
■MINIクロスオーバー/2014年式/走行距離2万~4万kmの場合
クーパー |
クーパーD |
|
車両本体価格 |
約120~170万円 |
約150~190万円 |
(※カーセンサー調べ、2021年11月時点)
なんと、中古車になっても新車価格時の差額20万円の差が縮まっていませんでした! これは近年のクリーンディーゼル人気が中古車相場を押し上げている影響かと思います。
ガソリンモデルとディーゼルモデルを比較して、その20万円の中古車価格の差を燃料代だけで元を取ろうと思うと、約6.5年間ほどかかる計算です!
iRオススメのモデルはコレ!!
これらの考察をふまえて、iRでオススメなモデルは・・・
『初代ミニクロスオーバー・クーパーD(R60)』です!
クロスオーバー・クーパーDの魅力は、燃料コストパフォーマンスとエンジンパワーのバランスの良さです!
確かに、中古車価格だけで見るとガソリンモデルの方が安価で手に入れることができますが、それを差し引いても総合的にオススメとさせていただきました!
また、クロスオーバーのディーゼルモデルは2014年から発売されたいわゆる後期モデルに該当するため、初代ミニクロスオーバー(R60)全体の中では必然的に高年式に該当します。あまり古いミニだとメンテナンスなどに不安を感じる方にも安心してオススメすることができます。
それ以外にも、
- 5枚ドアで5人乗りで、乗り降りもしやすく利便性も◎!ご家族の方にもピッタリ!
- 立体駐車場にもちょうど収まる全高155cm!
- 燃費はミニ最軽量の3ドアモデルよりも良い!
- ディーゼルパワーで加速力は◎!坂道や信号が多い場所では特に走りやすさ抜群!
市街地&山道でもOK! ファミリーユースや荷物をたくさん積みたい方にも万能な、まさに最強のパッケージと言えます!
iRのミニクロスオーバー(R60)在庫車をちょっとだけご紹介!
2015年式/ミニクロスオーバークーパーD/34,000km/ブレイジングレッド
2016年式/ミニクロスオーバークーパーD パークレーン/44,000km/クリスタルシルバー
2014年式/ミニクロスオーバークーパーSD/49,000km/ジャングルグリーン
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これでもっと好きになる?!今あえて初代クロスオーバー(R60)を選ぶ理由とは?メリットからデメリットまで、まるごと全部教えちゃいます!
BMWミニのベストコストパフォーマンスモデルはこれっ!なぜミニクロスオーバー(R60)&ミニクラブマン(F54)をオススメするのかポイント徹底解説!
もちろん他のミニディーゼルモデルもラインナップ!
ディーゼルは初代ミニクロスオーバーに限らず現行型(F系)他ミニモデルにもラインナップしています。長距離走行の多い方、力強い加速感を味わいたいという方にはクリーンディーゼルがオススメです!
2019年式/ミニ5ドア クーパーD/9,000km/ペッパーホワイト
2017年式/ミニクラブマン クーパーSD Yoursパッケージ/24,000km/ラピスラグジュアリーブルー
2017年式/ミニクロスオーバー クーパーSD ALL4 Yoursパッケージ/31,000km/チェスナットブラウン
ディーゼルの振動や騒音の具合が気になるという方は、一度ご来店頂き実際にエンジンを掛けて確認してみて下さい。
「車内だと音は案外気にならない」と言う意見も聞きますよ~。