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2017.10.19公開 / 2020.02.22更新

ローバーミニ最終モデルの良さとは!?97年モデルと96年モデルを徹底比較!

 

iRで取り扱っているローバーミニはほとんどが1997年以降の最終モデル(97年モデル)です。40年以上にわたって生産されたクラシックミニの集大成ともいえる最後のマイナーチェンジを受けたモデルで、安全性・快適性・信頼性が向上しています。しかし、中古車市場を見渡してみると96年以前のモデルもそれなりの台数が流通しており、価格も手頃な車両が沢山見受けられます。形がほとんど変わらないローバーミニにあって、価格の安い96年以前のモデルと購入を迷う方もいるかと思います。

 

1990年以降、ローバーミニの大きな転換点は、92年に従来のキャブレターからインジェクションへ変更されたこと。その後も94年、96年(95年後期)、97年とマイナーチェンジされながら2000年まで生産されました。

それぞれの年代ごと特徴のあるミニですが、今回は97年モデルと一つ前の96年モデル(95年後期モデル)を比較して、改めて97年モデルにどんな魅力あるかを検証してみたいと思います。


目 次


外観の違い

▼96年モデル(メイフェア)

※フォグランプはオプション

 

▼97年モデル(メイフェア)

 

写真で見比べても、パッと見の印象はほとんど同じですね。97年モデルの変更点をあげていくと・・・、

  • アンテナの位置がフェンダーからルーフへ
  • ウィンカーの色がオレンジからクリアへ
  • エンブレムのデザイン変更
  • メイフェアのホイールがスチール製からアルミ製に変更
  • ホイールセンターキャップにロゴ追加(「MINI」or「MINI COOPER」)

 

直ぐ分かる違いはこのぐらいでしょうか。写真では分かりませんが97年モデルにはドア内部にサイドインパクトビームが追加されていて、側面からの衝突安全性が向上しています。

また、上の写真では分かりにくいですが、よくよく見るとヘッドライトの形状も変更されて、96年モデルの方が丸く出っ張ぱりカタツムリの角のような3つの突起があります。

 

▼96年モデル

 

▼97年モデル

 

 

■内装の違い

運転席周り

▼96年モデル(クーパー)

 

▼97年モデル(クーパー)

 

内装も一見すると同じようなデザインですが、97年モデルの変更点としては・・・、

  • エアバックの追加
  • 3連メーターのメッキ装飾追加
  • ウッド製ドアキャップ追加(クーパーのみ)
  • クラクションがステアリングへ移動
  • ヘッドライトスイッチがコラムへ移動
  • 間欠ワイパーの追加
  • 暖房の風量切り替え機能を追加

 

分かりやすい違いは、エアバックとメーターのメッキ装飾の追加、ウッドドアキャップの追加です。

それまではバスのようにステアリングを抱え込むような姿勢で運転するのがミニの特徴でしたが、97年モデルではエアバック搭載に伴って少しだけ角度が下げられました。確かに上に向かってエアバックが開いても意味ないですもんね(とは言え普通の車に比べたら上向きですが・・・)

またクーパーに採用されたウッドドアキャップですが、運転中に肘掛としても使えるのでデザインだけでなく機能性パーツとして重宝してくれますw

 

こちらは96年モデルのウィンカー。なんだか細くて少しチープな印象ですが、このウィンカーはクラクションもかねていて、レバーを根本に向かって押し込むとクラクションが鳴ります。

 

こちらは97年モデルのウィンカー。先端を回すとヘッドライトが点灯します。デザインも少し洗練された印象に。実はこのウィンカー、日本のホンダ製なんですね。当時、ローバーとホンダは提携関係にあったので、ホンダのパーツが流用されました。

 

「間欠ワイパー」や「暖房の風量切り替え」は細かい違いではありますが、毎日乗っているとそのありがたみを感じます。ちなみに気になるエアコン性能ですが、同じ日本製(ユニクラ製)で性能に差はありません。きちんと整備していれば寒いぐらいに良く効きますよ。

 

シート

▼96年モデル(ミニクーパー)

 

▼97年モデル(ミニクーパー)

 

97年モデルのシートには『プルバック(前へ倒れる)機能』が追加されたことが大きなトピックです。96年モデル以前は、リヤシートに乗り込む際にシート自体を跳ね上げる必要があり一人での乗り降りはとても大変でしたが、97年以降はリヤシートへかなりスムーズにアクセスできるようになりました。

 

シートの形状も変更されて、97年モデルはサイドサポートの高さが少し低めなっています。もともとハンドルとシートの正面がずれているローバーミニにあって、自由なポジションが取りやすい97年モデルは居住性が向上しています。ですがスポーツ走行についてはホールド性の高い96年モデルのシートが適していると思います。

メイフェアはファブリックのシートから、チェック柄のハーフレザーシートに変更されました。

 

▼96年モデル(メイフェア)

 

▼97モデル(メイフェア)

 

エンジンルーム

▼96年モデル

▼97年モデル

 

エンジン型式はどちらも同じ『12A』。排気量1.3Lのインジェクションで基本的なレイアウトも同じです。パッと見て分かる違いは、真ん中手前に見えている『イグニッションコイル』の変更でしょうか。96年モデルは筒状のシングルコイルでディストリビューター(分電器)を備えているのに対し、97年モデルでは同時点火となりました。

また、写真だと分かりませんがシリンダーブロックも変更されており、エンジン自体の信頼性も向上しています。ただしエンジン出力は変わらず、ATで53ps、MTは62psとなります。ブレーキや足回りにも変更はありません。

97年モデルからヒューズボックスもエンジンルームから室内の運転席足元へ移動されました。

更に細かいところでは、ボンネットを開閉する際のキャッチの位置が変更されて、96年モデルではエンジンフード向かって右側、97年モデルでは向かって中央のやや左となっています(写真上部に見切れていますね)。

 

走行性能(乗り味)の違い

 

最高出力、足回り、ブレーキなど、96年モデルと97年モデルは同一です。ですが、エンジンマネジメントが変更されているので乗り味は大きく異なります。97年モデルはアクセルに対する反応がマイルドで乗りやすい印象なのに対して、96年モデルは飛び出すような加速をします。不用意にアクセルを踏み込むと首が置いて行かれるぐらい勢いよく発進します!

 

 

足回りは共通なので、ハンドリングにはほとんど違いがありません。ですが、97年モデルにだけ設定された13インチモデルは、トレッド拡大、幅広扁平タイヤ、KONI製ダンパーの装着など、走りの安定感がグッと増しています。ハンドリングはセンター付近に少しシビアさがでますが、ハンドルの僅かな動きによく反応して向きが変わってくれます。しかし、12インチモデルよりもハンドルが重くなりますので車庫入れは少し大変ですw

 

最後に

このように違いのある両モデルをまとめてみますと・・・

快適性や安全性が向上していて安心して乗れる97年以降の最終モデル。

本来のミニが持つ素朴さや軽快感が魅力の96年モデル。

それぞれ好みが別れると思いますが、どちらも「ミニはミニ」。

お好きな方をお選びください。

あっ!ただきちんと整備がされているミニを専門店で購入することだけは忘れないで下さいね!

 

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