MINI ブログ
MINIの商品写真はインスタ映えではなくサイト映えを狙え!撮影現場の裏側を極秘公開!
イールにご来店いただくお客様より「イールさんは商品写真が綺麗!丁寧に撮影されていている印象を受ける!目を惹かれます!」と嬉しいお言葉をいただくことがよくあります。
ありがとうございます!
イールでは「写真を丁寧に撮る」ことを常に意識して取り組んでいます。
それは・・・
・MINI専門のスペシャルショップとして、高いクオリティでMINIの魅力を伝えるため
・遠方にお住いでご来店が難しいお客様に対し、写真だけで車両の魅力をお伝えするため
・他のお店の商品車と見比べた時に「イールのMINI」であることが一目でわかるようにするため
今回はイールのこだわりであるMINIの撮影方法に迫るべく、仕入れ後の仕上げから、撮影現場の裏側をお伝えいたします。
長年MINIだけを撮影し続けたイールスタッフが、撮影方法やアングルに改善を加えながら今のカタチに辿り着いたiR流。
中古車情報サイトの一覧画面で「映える」撮影方法とは!?
これをみれば、MINI選びの際、商品写真を見る目が少し変わるかもしれません。
仕入れ〜仕上げ
撮影する前にまずは車両を美しく仕上げる必要があります。
お客様より直接買取させていただいたMINIは別として、中古車オークションで仕入れた車両の中には汚れた状態で入庫するものも多いため、撮影前の仕上げを行います。
洗車
まずは洗車。通常は洗車のみで綺麗になるものがほとんどですが、ひどい場合だと泥を被ったように汚れた車両や、コンバーチブルのソフトトップ(幌)に苔が生えていたりすることも・・・そんな車両も徹底的に綺麗にします。
ホイールの隙間やエンジンルームの中まで、見えにくい部分も綺麗にしていきます。
隈なく綺麗にすることで、細かい傷や凹み、塗装のくすみなどを再確認することができます。
加修
こちらは中古車オークション会場から到着したばかりの車両。(過去の写真の為、現在は在庫しておりません)
フロントガラスにはオークション会場で車両を識別するための紙が貼り付けてあります。もちろん剥がします。
フロントグリルが社外製の個性的なものにカスタムされています。こういった個性的すぎるパーツはイールスタッフ内で協議し、純正ノーマルパーツに交換することもあります。
ミラーカバーも通常のブラックに戻しましょう。
こちらの車両には、ルーフにユニオンジャック柄のステッカーが貼られていますので、入庫時に剥がし、シンプルな状態に戻しました。
「加修」の段階では、こういったパーツ交換やノーマル戻しの他に、軽度な傷や凹みをプロの業者に依頼し修復したり、塗装の「くすみ」を磨きのプロに依頼し綺麗に仕上げる、といった作業も入ります。
内装クリーニング・仕上げ
内装のクリーニングでは、フロアカーペット&フロアマット、トランクルームのゴミを集塵機で吸って綺麗にしたり、
パネルやスイッチ類に付着した汚れや埃を拭きあげていきます。
内装はアップにして撮影することも多いので、埃が目立たないようにスキマまでしっかり拭きあげます。
また白・ベージュ系のカラーの純正レザーシートやCABANAシートカバーは、汚れやくすみが目立ちやすいので、根気よく汚れを拭き取ります。
最後にミニあるあるでおなじみ、白っぽくなった樹脂に黒くツヤを出すコーティング剤を塗り、前後のナンバープレートにiRプレートを取り付けて完成です。
洗車〜内装・仕上げまでを業者に依頼せず全て社内で仕上げた場合、1台あたり2時間〜4時間ほどの時間がかかります。ようやく撮影です。
撮影
中古車情報サイトを見ていると、屋外の駐車場のような場所で撮影された写真を見かけます。
もちろん屋外で撮影された写真が悪いというわけではありません。
しかし、背景に民家や関係のない他の車が写っている写真だと肝心のMINIに集中できませんよね?何より「映え」ませんし。
イールでは屋内ショールームの店頭部分に、撮影ブースを設けています。
そう、「FACTOR.」でおなじみのここです。
ROVERミニのクラシックな雰囲気にも、BMWミニのモダンでオシャレな雰囲気にも合うウッドの背景は、
今や「一目でイールのMINIとわかる写真」に一役買っています。そして「映え」ます。
また屋内で撮影することで、天気や時間に関係なく、同じ環境や明るさで撮影をすることができます。
個性的な背景の撮影ブースですが、商品車の撮影をする場合の極意は、ずばり「個性を出さない」こと。
あくまで商品車を紹介する写真として、大切なのは全ての車両をなるべく同じ角度、同じ構図で撮影すること。
そうすることで全く異なるモデルのサイズの違いや、似ている車両同士の微かな違いもわかりやすくなります。
また撮影するスタッフによって写真のクオリティににバラつきが出ないようにする狙いもあります。
写真ごとの解説
ここではイールで公開されている写真がどのような点に気をつけ、また何を伝えたい写真なのかをいくつか解説します。
外装の写真で気をつけることは、対象を中心に合わせ、水平に撮影すること。水平を確認する方法として、FACTOR.のパネルを基準にすることもあります。水平にするのは外観だけでなく、内装のシートやヘッドレストが同じ高さになっているかどうかも重要なポイントです。
コンバーチブルを撮影する際は、ソフトトップが開いている状態と、閉まっている状態の2パターンを撮影します。
MINIは水平に設置した場合、ドアとウィンドウの境目であるショルダーラインが、リアに向かって上がっていくデザインになっています。(オレンジのライン)外装側面を撮影する際は、ショルダーラインを水平に合わせてしまうと写真全体が傾斜してしまうのでNG。
タイヤ・ホイールを撮影する際は、センターキャップのロゴが水平になる位置までタイヤを動かします。タイヤサイズ、タイヤのメーカー、モデル名などもなるべくわかりやすく撮影します。
エンジンルームも中心と水平を意識して撮ります。ちなみに、中古車情報サイトの統計によると、エンジンルームの写真をチェックしている人が非常に多いとのこと。
次は内装へ。例えばこちらのアングルは、「助手席に座った人の目線で見る運転席」を意識しています。
この時、ハンドルとエアコンの吹き出し口が正面を向いているか確認します。
なお、内装を撮影する際はメーターパネルのバックライトを点灯させるため、スモールライトを点灯させます。
エアコンもOFFにすると何の表示も無い状態になるので、何かしらは表示させます。
ナビゲーションを撮影する際は、あえて少し角度をつけて撮影します。
基本的に四角いナビやディスプレイは正面から撮ると、斜めになっていることが目立ちやすいので、最初から斜めで撮ります。
ナビゲーションにバックカメラや地デジ、Bluetooth接続といった付加機能がある場合は、それらを表示した状態で写します。
内装全体を写すこのアングルは、多くの方が必ずチェックする重要な写真。ポイントはAピラーの外側まで入れて撮影すること。
そうすることで内装を広く、明るい印象に撮ることができます。
他にもたくさんこだわりのポイントはあるのですが、これ以上は企業秘密ということで。笑
もちろん、こういった決められた構図だけでなく、車両に装備された特別なオプションなどがある場合は、それらが際立つように個性的に撮影することもあります。
撮影は基本1人〜2人で行い、撮影時間は30分〜1時間程度となります。
360°カメラもイチ早く導入
MINIの魅力を伝えるための方法として、イールでは360°カメラでの内装撮影も2年以上前から導入しています。
F57ラピス #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
これだけで、内装の雰囲気を感じることができる他、オプションのマルチファンクションやドライビングアシストが付いているかどうかの確認もできます。あまり撮影されない床や天井まで、見たい部分を好きなように見ることができると、大変ご好評をいただいております。
写真チェック&編集〜公開
撮影が終わったらデータを取り込んで写真のチェックと選別をします。
1台のミニの在庫データ用に使われる写真は40枚前後なのに対し、実際に撮影する枚数は1台あたり150〜200枚前後。
なので1カットごとにベストな写真を選出していきます。
ベストな写真を選び終わったら、一枚ずつ明るさや色味、角度を微調整します。
最後に車両ごとのオプションを隈なくチェックし、車両データを作成し、写真と合わせて公開します。
さいごに
今回、イールの商品写真に対するこだわりについてお伝えしましたが、皆さんにイールの撮影方法を伝授たかったワケではありません。笑
例えば、価格が安すぎるMINIを見つけた時、写真が適当に撮られていたり、枚数が極端に少なかったりすると「なにか隠されているのでは?」と不安になりませんか?
イールでは、適正価格のMINIに納得と安心を頂いた状態でご検討いただけるように、しっかりと撮影したものを公開するよう心がけています。
丁寧にMINIを撮影しているショップとして、今後もお見知り置き頂けると幸いです。
実は現在、ショールームの撮影スペースとは別に、撮影専用スタジオ設置のプロジェクトが進んでおります。
秋頃には新しいカタチの商品写真をお披露目できるかも!?
イールの写真に対するこだわりはこれからも進化し続けます。