iRブログをご覧の皆様!阿部です!
元メカニックでしたので、メンテナンス関係のお話をさせて頂く機会が増えると思いますが、よろしくお願いします♪
いきなりですが皆さん、エンジンオイルについてどれくらいご存知ですか?
定期的に交換すれば良い?
長期間交換しないと、エンジンが壊れちゃう?
おそらく、ほとんどの方はそれくらいの認識なのでは・・・?
今回は、エンジンオイルの役割と、適正な交換時期についてかんたんにお伝えしたいと思います。
エンジンオイルの役割
まずは、エンジンオイルの役割から。
大きく分けてエンジンオイルには5つの役割があります!
洗浄作用
皆さんご存知の通り、エンジンオイルは使っていくと、どんどん汚れていきます。
そもそも何故エンジンオイルは汚れてるのでしょうか?
それは、エンジン内でガソリンが燃焼する時に発生する「スス」が原因です。
スプーンをライターで炙った時に、スプーンに付く黒い焦げ。あれがススです。
エンジンオイルにはそのススが蓄積していかないよう洗浄する効果があります。
潤滑作用
エンジンは金属で出来ています。それはエンジン内部においても同じこと。
金属と金属がこすれると表面に傷が付いてしまい、次項で説明する密封作用が低下してしまいます。
スムーズにエンジンが回転するように、潤滑剤の役割もしています。
密封作用
エンジンを開発している人達は、なるべくエンジン内に隙間が出来ないよう設計していますが、
それでも若干の隙間ができてしまいます。
隙間があると、ガソリンが燃焼して出来たパワーが逃げてしまいエンジンの本来の力が発揮できません。
オイルはその隙間を埋め、密封の役割も果たしています。
冷却作用
エンジン始動中、エンジンはとても高温になります。
高温になったエンジンを冷やさなければ、いわゆるオーバーヒートになってしまいます。
エンジンオイルは、冷却水やファン(風)などと一緒に、オーバーヒートにならないよう、エンジンを冷やす役割もしています。
防錆作用
空気中には水分が含まれています。エンジンオイルはその水分がエンジン内部に直接触れないよう金属の表面に膜を作り、エンジン内部にサビが発生するのを防いでくれています。
エンジンオイルの交換時期
今回は、BMWミニの交換時期をお話いたします。
現在の、BMWミニのロングライフオイルは、15,000Km、または1年毎のどちらか早く到達した方を優先して交換します。
実は2015年までは、ミニは各世代により交換時期(距離)が異なっていましたが、BMWミニ純正の指定オイルメーカーがカストロールからシェルに変更されたことで、各世代共通で15,000Kmに変更されました。
通常、日本車に関しては、5,000Km(ターボ車は3,000Km)、または半年のどちらか早く到達した方を優先して交換となっています。オイルは空気に触れていても酸化(≒劣化)が進むため、あまり距離を乗らない方も交換を怠らないようにしましょう!
なぜ日本車とBMWミニとで交換時期がこんなに差があるのでしょうか。
原因のひとつとして、エンジンの製造方法の違いがあります。
エンジンの内部全てではありませんが、日本車の多くは鋳造(ちゅうぞう)で出来ています。
鋳造とは、金属を熱で溶かし、鋳型(いがた)に流し込んで器物を作ることです。ローコストで大量生産可能な反面、金属の密度が低い為、摩擦には極めて弱く、鉄粉が出やすいデメリットも。
新車購入時に「はじめは早めにオイル交換を行ったほうがいい」とされているのは、慣らし運転時が最も鉄粉が出やすいためです。
一方、BMWミニは鍛造(たんぞう)で出来ています。鍛造とは、金属をハンマー等で叩いて圧力を加え、金属内部の空隙をつぶし、強度を高めるのと同時に、目的の形状に成形していく方法です。イメージとしては、刀物を作る時に熱い鉄をハンマーでガンガン叩く。といった感じです。強度が高いということは、削れにくい(=鉄粉が出にくい)という事につながり、鉄粉が出にくくなります。そのことからBMWミニの新車は、慣らし運転をして早めにオイル交換を・・・。という事は必要ないようです。
また、BMWミニのエンジンの精度の高さ、ロングライフオイルに含まれている良質な添加剤、エンジンに取り付けられた各種センサーによって正確な情報を把握することで、長期間の使用にも耐えられるようになっています。
オイル未使用
オイルの点検方法
そして最後にお伝えしたいのは、エンジンオイルは微量ながらもガソリンと一緒に燃えていってしまうため、日頃の日常点検で、オイルの量をチェックすることが大切ということです。万が一オイル量が極端に少ない状態で走り続けてしまうとエンジンが焼き付いてしまい、修理費用◯◯◯万円!ということもないとも限りません。せっかく大好きなミニですのでそのようなことのないように可愛がっていきたいですね。
また、同時に冷却水の量もチェックを忘れずに!
ミニはモデル(年式)によってオイル量のチェック方法が違いますので、下記を参考にお休みの日にでも点検してみてはいかがでしょうか?
現行モデル(第3世代 F系モデル)のコントロール ディスプレイによる点検方法
第2世代 R系モデルのレベルゲージによる点検方法
と、ここまでミニのオイルについて説明してきましたが、頑丈とはいえ金属と金属がこすれ合うので、早めに交換をして鉄粉の除去をするのも良いかと、個人的には思います。
という事で、メンテナンスや車検整備についてもiRにご相談ください。
お近くを通られる時、是非お立ち寄りください!
スタッフ一同、お待ちしております♪