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2023.05.05公開 / 2023.12.03更新

ローバーミニ専門店が教える!失敗しないミニクーパーの賢い買い方・選び方講座!

 

今回は久しぶりにローバーミニの話題を取り上げます。

失敗しない賢い買い方・選び方講座」と何とも大それたタイトルをつけていますが、ローバーミニをご検討の方に向けて、ミニ専門店として注意していただきたいポイントをまとめてみました。

 

「自分には縁遠い存在」

「昔から憧れているけど無理だろう」

「手がかかるからきっと維持できない」

「すぐ壊れて痛い目を見るだけ」

 

どうしてもローバーミニを語るときネガティブなイメージが先行します、何とも悲しい…。

もちろん現代の車と比較すると手がかかる部分があるのは事実ですが、悪いイメージばかりが先行しているように思います。

そんなイメージだけでローバーミニの購入をあきらめるのはあまりにもったいない!

 

ローバーミニに乗ってみたい、所有してみたい、と少しでも思っている方に向けて、ローバーミニ専門店として失敗をしない為のアドバイスをご案内します。

 

 

まずはモデル毎の違いを理解しよう

 

『ローバーミニ』と一言で言っても、ミニメイフェアやミニクーパーなど様々なグレードが存在します。

ただ、BMWミニのようにボディバリエーションが分かれている訳ではないので、ローバーミニはどんなグレードも基本的に同じ形をしています。

 

各グレードによって変わるポイントは、シートやホイールなどのデザイン(見た目)です。

ですが生産終了から20年以上経過し純正ノーマルのまま残っている個体はとても少なくなりました。

前のオーナーが手を加えていたり、Mk-1仕様などカスタムが施されていたり、もはや車台番号からしかグレードが判断できない個体も存在します。

 

しかしながら、新車時の状態が分かっていれば現状どのように手が加えられているかも分かるので、ノーマル状態を知ることは重要です。

ここで各グレードの違いを全部紹介するには長くなりすぎるので、下記のブログを参考にして頂けたらと思います。

 

各モデルの特徴まとめ

【ローバーミニ】モデルの特徴/メイフェア編【保存版】

【ローバーミニ】モデルの特徴/クーパー編【保存版】

【ローバーミニ】モデルの特徴/ケンジントン編【保存版】

【ローバーミニ】モデルの特徴/クーパー スポーツパックLTD編【保存版】

【ローバーミニ】モデルの特徴/ポールスミス・ミニ編【保存版】

【ローバーミニ】モデルの特徴/ミニクーパーBSCC LTD編【保存版】

【ローバーミニ】モデルの特徴/ミニクーパー40thアニバーサリー LTD編【保存版】

【ローバーミニ】モデルの特徴/ミニ40thアニバーサリー LTD編【保存版】

 

参考ブログ

ローバーミニのボディカラー徹底解説!

ローバーミニ内装のまとめ

97年モデルと96年モデルを徹底比較!

 

昨今のローバーミニ価格高騰の要因について

近年クラシックカーの価格高騰が叫ばれています。

元々クラシックカーは古くなればなるほど高額になる傾向にありましたが、コロナ禍で自動車の需要が高まり、中古車市場全体的に価格が高騰気味に。自分時間として趣味に使う資金が自動車業界に流入し、趣味性の高いクラシックカーは特に価格上昇に拍車をかける結果となっています。

 

ローバーミニも多分に漏れず価格高騰を続けています。では実際にどのぐらい価格高騰しているかを数字で見てみましょう。

iRで取り扱っているローバーミニで、1997年式、走行距離5万kmのミニクーパー(AT)があったとすると、、、

 

1997年/ミニクーパー(AT)/走行5万km

2015年頃2023年現在

参考車両販売価格

約170~190万円約270~290万円

 

ご覧のように8年で約100万円ぐらい値段が上がっています。

しかしながらこの100万円の値上がり、仕入れ価格が100万円上がったから販売価格が100万円上がっている、という訳ではありません。

では何故こんなにも値上がりしているかと言うと、以前とは比べ物にならないほど整備に時間と手間がかかるようになったからです。

 

単純なことですが、時間が経てばクルマは古くなります。

古くなれば痛みも出てきてコンディションも悪くなります。

使用していれば走行距離も少しずつ伸びていきますし、走行距離が増えれば交換しなければいけない部品も増えます。

逆に走らせずに保管されていた低走行車両があったとしても、不動状態であれば錆や部品の固着、燃料経路の詰まり等々、整備にかかるコストは大幅に増えることになります。

 

以前は1週間で仕上がった納車整備が、今では3週間~5週間かかってしまうなんてことも珍しくありません。

ローバーミニをコンディションのよい状態で仕入れられる可能性はどんどん低くなり、ますます整備に費やす時間は増え、以前は比較的軽い整備で済んでいた走行距離の車でも、ボディレストアをしてエンジンやミッションをオーバーホールしないと商品化できないような状況が慢性化しています。

 

また、ローバーミニ自体の流通量が減ってしまい、その影響で部品代も高騰しています。

部品も需要が多ければ大量生産でコストダウンできるのに対し、ニッチな需要の部品は受注生産品となり価格が高騰します。

 

このような背景もあって、仕入れ価格の高騰以上に販売価格が高騰しているのです。

以前のような価格帯で販売できないのはお店としても心苦しいですが、購入予算はミニマム300万円ぐらいを見て頂けると安心です。

 

ローバーミニを見極める!コンディションチェックのポイント

とまぁ、早速ヘビーな話になってしまいましたが、ここからがこのブログの本題です。

はじめてでもわかるローバーミニのコンディションを見極めるポイントをご紹介します。

特殊な道具や技術は必要ありません。車屋さんの店頭でも簡単にチェックできるポイントなので是非ミニ選びの参考にしてください。

 

塗装の状態

 

一番わかりやすいのが塗装表面の劣化です。

ひと目で飛び込んでくる情報ですね。

クリアが剥げていたり、傷や凹みが入っていたり、これだけで保管状態の良し悪しが分かります

日焼けによる塗装劣化があるという事は屋外で保管されていた可能性が高く、他の部分も悪影響を受けている可能性も考えられます。

 

ボディ各所のサビ

旧車の大敵といえるボディのサビ。

ローバーミニは構造的にサビの出やすい箇所がある程度決まっているので、以下のポイントは忘れずにチェックしましょう。

 

ドアの下

袋状になっていて内部に空洞があるドアパネル。窓ガラスの隙間から侵入した水を抜く為、下側に水抜き穴が3つ空いているのですが、穴から抜けきらなかった水分により内部に錆が発生します。

また、パネルの折り返し部分の隙間を埋めているシーリングも経年で割れてしまいパネルの合わせ目に水分が浸入、結果グズグズに錆びてしまいます。

 

ドアは構造的に錆が出やすく、ローバーミニの持病的な部分だったりしますが、内側の錆が進行すると膨らんで外からも確認できるようになります。

こうなると穴が開くのは時間の問題。

進行する前の早期発見、早期錆止めが有効です。

↑写真の状態まで錆が進行していると、ドアスキンパネル交換で対応するしかありません。

 

サイドシル

↑こちらはドア開口部のウェザーストリップをめくったサイドシル部分。

ここはパネル同士の合わせ目にスポット溶接がされてるので、熱が入った溶接箇所から錆が発生しやすい箇所です。

特にウェザーストリップから伝った水分がそのまま乾かないで残ってしまうとミミの部分を腐食させてしまいます。

雨や湿気の影響を受けるため、どんな環境で使われていたのかが判断できるポイントですね。

こちらも早めの発見、早めの錆止めが大切です。

 

ルーフモール

ローバーミニの特徴でもあるルーフの雨どい部分。

雨どいには水抜きの切り欠きがありますが、ボディ後ろ側は切り欠きより低い部分があるので水がたまってしまう構造です。

さらにルーフモールの隙間に土埃が溜まっていたりすると湿気がたまり錆が出る原因に。

表面的な錆であれば大した事はありませんが、侵攻すると穴が開いて雨漏れ・・・、なんて事になりかねません。

修理するとなると最悪ルーフパネルを交換・・・、なんて事にもなりかねません。

 

 

ヘッドライト周辺部分

丸くて可愛らしいミニのヘッドライトですが、ここも錆の出やすいポイントです。

特にヘッドライトのメッキパーツ(アウターリム、インナーリム)は、錆が出やすい箇所です。外すと内側がサビサビになっている事も珍しくありません。ただメッキパーツは比較的簡単に交換が出来るので、そこまで心配しなくても大丈夫です。

むしろ注意してみてもらいたいのはヘッドライト周辺のパネルの継ぎ目部分。シーリングが割れて内部に水気が浸入すると内側へ錆が進行してしまいます。

 

ウィンドウモール(窓枠)

ゴムのウィンドウモールが経年による劣化で縮んでしまい、隙間が空いてしまう事があります。

隙間から雨漏れすることもありますし、侵入した水気が錆を呼ぶという悪循環に

ゴムモール下からはみ出すように錆が出ていたら要注意。

また隙間から侵入した湿気によりフロントガラスが白く変色してしまいます。

大幅に白化したガラスは強度が落ちるので安全性にも影響しますし、車検にも通りません。

 

トランク、リアの下回り

下回り、特にリア側には錆が出やすいので要チェック。(フロントは飛び散ったオイルやグリスの油分で錆の発生がある程度抑制されます)

バンパー裏側のパネルの継ぎ目や、サブフレームの溶接部分など、ローバーミニは足回りが複雑な形状をしているので交換するとなると修理代も高くついてしまいます。

また、トランク下のスペアタイヤを降ろしてみたら錆で穴が開いていた・・・、なんてミニもたくさんいるので忘れずチェックしたいポイントです。

 

中古車として流通しているローバーミニの中には、塗装の見た目だけ綺麗に直され、下地のサビ処理がされていないケースが見受けられます。

実際に過去に簡易的なオールペイントで安売りされているローバーミニがありましたが、買ったときは綺麗だったのに数か月乗っただけでドアに錆が浮いて穴が開いた、、、なんて悲しい経験をされた方もいるようです。

 

水回り

ローバーミニは水回りの管理でコンディションに大きく差が出ます。

エンジンは冷却水(クーラント)により冷却されています。

この冷却水には防錆効果のある添加剤が含まれているのですが、経年により防錆効果がどんどん低下していきます。

また、最近の自動車エンジンはほとんどアルミ製なのに対し、ローバーミニのエンジンは昔ながらの鉄製なので、冷却水の管理が悪いと水路に錆が発生し様々な不具合を引き起こします。

 

 

この冷却水の状態を簡単に見分けるには、ラジエーターキャップを外した中を覗くのが一番簡単です。

熱いときは吹き出すので絶対開けないように!!

通常は色の着いた(主に緑色の)冷却水がキャップの直ぐ真下まで入っています。これが茶色い水になっているようあれば、冷却水が長期間交換されていない可能性が高く、内部に錆が発生しています。

ホースとの継ぎ目が錆びれば水漏れの原因になりますし、水回りを全部交換となると高額な修理代が発生します。

 

↑の写真は冷却水減っている状態。

こちらはラジエーターコア内部が見えています。

どこかで漏れている可能性があり、これではオーバーヒートの危険性大!

それに冷却水が無い状態で長期間放置すると、空気に触れて水路内部にも錆が発生します。

一度内部が錆びると錆がラジエーターに詰まる危険があり、冷却水を交換してもオーバーヒートを起こして最悪エンジン交換なんてことにもなりかねません。恐ろしい…。

 

フロントの下回り

フロントの下回りは、エンジンやミッションのオイル漏れ、足回りのメンテナンス具合を見るのに重要です。

 

オイル漏れ

↑オイル漏れしている典型的なパターン。

湿った黒い汚れがエンジンについているのが分かると思います。

ローバーミニは構造上どうしても多少オイル漏れするのですが、滴るほどに漏れていたら車検にも通りません。

 

↑参考までにコチラがきれいな状態。見比べると一目瞭然ですね。

 

ブーツ類の破れ

↑ドライブシャフトのブーツ、ボールジョイントのブーツが破れ、グリスが出てしまっているのが分かると思います。

フェンダーには飛び散ったグリスが飛散しています。

 

 

↑こちらがきれいな状態

飛び散ったグリスが悪い訳ではなく、ブーツ修理されていないことが問題です。

そのまま走行してしまうとグリス切れでドライブシャフトやボールジョイントが摩耗しガタが出てしまいます。

これらの部品をアッセンブリーで交換となると修理代がかなり高額に。

ここも早期修理が望ましいポイントです。

 

ガソリンタンクの内部

 

ボディの左後ろにある給油口のキャップを外して中を見てみましょう。

ローバーミニはタンク内部にも錆が発生しやすく、特に長期不動で保管されているようなクルマは要注意。鍵穴から侵入した雨水や、タンク内部が結露することによってサビが出ます。

給油口付近の多少の錆は仕方ありませんが、注意して頂きたいのはタンクのもっと奥の方。

ガソリンが減った状態のまま放置してしまうとタンク内部に錆が広がってしまいます。

タンク内の錆は燃料ポンプ故障の原因になるほか、燃料ラインのつまりやインジェクター不具合につながります。

 

オイル周り

エンジンオイルのフィラーキャップを開けてみると、ヘッド内部の状態からオイル管理の良し悪しがある程度わかります。

全体が茶色く変色していたり、スラッジが溜まるほど汚れているクルマは問題アリです。

ただ、ローバーミニぐらい古くなると、たとえ見た目が綺麗であっても絶対とは言えません。

ピストンリングやステムシールなど目視できない部分の劣化が進んでいる場合があり、オイル消費が増えているなんてことも。

このような部分まできちんと手を点検整備をしているかどうかが、中古車量販店とミニ専門店で大きく変わるポイントだと思います。

 

 

 

お店に任せれば安心?整備内容の確認を忘れずに!

さて、車両の確認が済んだからと言って、ローバーミニを現状販売(※)で買うのは絶対やめましょう。

大事なのは納車前の整備内容です。

※整備無し現車渡しの販売形態

 

ローバーミニを専門店で買うメリットはきちんとした納車整備であることに尽きます。

ですが、どのような整備方針なのか、どんな部品を納車時に変えているのか、この辺りはお店によってかなり異なりますので購入前に出来るだけ確認したいポイントです。

といっても自動車の知識が無ければ何を聞いていいかわからないと思いますので、参考までにiRで販売しているローバーミニの納車整備を担当する自社工場『iRメーカース』の整備内容をご紹介します。

 

 

iRメーカースの整備を一言で説明すると、採算度外視の徹底整備です。

iRで販売しているローバーミニは、販売時にはお客様から整備費用として一律20万円を頂いています。(2023年2月現在)

しかし、実際に整備にかかる費用が20万円で収まる訳もなく…。

 

iRメーカースの納車点検整備

↑のページで整備内容の詳細を説明しているのですが、その中にこんな一文が。

 

必須交換部品以外で点検の結果、補修が必要と判断した機能関係の不具合箇所は、修理できる所は修理を行い、部品交換が必要な場合は部品交換で対応します。

 

つまり言い換えると、不具合個所があれば直しますよ!ってことです。

実はこのブログを執筆中に納車整備が進んでいるY様のミニクーパー、オイルの消費が激しいコンディションだったため、シリンダーヘッド&ピストンのオーバーホールを実施。

さらにオイル消費による油圧低下でATの変速にも不具合が出ていた為トランスミッションもオーバーホールを実施。

整備にかかったコストはざっと120万円以上!

お客様から頂いた整備代から超過した100万円以上の整備代はもちろん当社で負担しています。

 

正直商売としては嬉しくない整備代なのですが、それでもクオリティを優先しているので一切の妥協無く徹底的に整備を行います。

ただ、徹底整備の都合ご納車までは少しお時間を頂きますのでその点ご了承ください。

 

参考:納車整備の様子(過去ブログ)

 

ちなみに、iRで販売しているローバーミニは納車前整備が基本になります。

仕入れ時点では最低限走れる程度にしか整備してませんので、ショールームに飾っている状態は参考程度に見てください。

外観(傷や錆)については仕入れ時点で修理してから販売していますので、ボディは現状と思っていただいて大丈夫ですが、足回りやエンジン・ミッションは前述の通り納車前整備で徹底的に仕上げています。仮にオイル漏れしててもそのまま納車はしませんのでご安心下さい。

iRで販売しているローバーミニに高額な車両が多いのは、こういった理由もあるからですね。

 

あまりよろしくない修理も見受けられます…

さて、過去仕入れたローバーミニの中には、お世辞にも褒められないような修理が施されているクルマもありました。

ただ、整備している現場を見たわけではなく、なぜこういった整備になっているか理由がわかりませんので、あえて何がどう悪いかまではっきり言いません。

以下の写真から判断してみてください。

 

↑雨漏れ対策?

 

↑排気漏れ対策・・・?

 

こういった整備を全否定するつもりはありません。

お客様の予算にあわせた修理も大事ですからコストを抑えた整備がされている場合もあると思います。

ただ、細かいところまできちんと整備されているかは、そのミニがどのぐらい大事にされてきたのかの指標になると思います。

使い捨ての下駄車ではなく、人生を共にする相棒として満足頂ける整備をお届けしたいと思っています。

 

試乗もしましょう!

ローバーミニの購入検討時、試乗が可能であれば絶対に試乗することをおすすめします。

試乗の時は以下のポイントを意識して確認してみてください。

 

【試乗時のチェックポイント】

  • エンジンの振動
  • 変速ショックやミッションの滑り(AT)
  • 変速時の手ごたえ(MT)
  • 異音や軋み、ギシギシ音

 

ようは変な振動が無いか、異音がしないか。

当たり前のことのように思えますが、ローバーミニでは意外と見落としがち。

古いクルマだからこんなものだろうという先入観は持たず、感じたことをお店のスタッフに聞いてみてください。

ミニの構造上どうしても出てしまう振動なのか、それとも何か不具合が出ているからなのか。

納車整備で改善するものなのかチェックして頂きたいポイントです。

 

 

ちなみにiRでは前述の通り、納車前整備が基本になるので商品車では試乗してもあまり参考になりません。

なので代わりに試乗車としてデモカーをご用意しています。

このデモカー、見た目は派手ですがiRの整備を受けた納車直前の状態の参考基準になるようノーマル状態で足回りもラバーコーンのままにしてあり(マフラーはiRオリジナル)、iRメーカースの整備クオリティが購入前に分かる貴重な車両です。

 

試乗は予約制になりますが、基本どんな方でも乗って頂けますので、ミニをご検討の方には一度ハンドルを握って頂きたいと思います。

 

◇関連ブログ

【良い試乗車あります♪】iRのデモカーはこんなに凄い!

 

ローバーミニは壊れやすい?それとも壊しやすい?

さて、よく言われる「ローバーミニは壊れやすい」という事について。

実際どのぐらい壊れるのでしょうか?

これはiRでも明確に回答しようがありません。

なぜならクルマごとに壊れる場所とタイミングが異なるからです。

 

投げやりな回答に聞こえるかもしれませんが、注目して頂きたいのは既にローバーミニの生産終了から23年以上が経過しているという事。

自動車は消耗品の集まりです。

どんな車も、使っていればどこかしらの部品が故障し交換が必要になります。

現代基準でつくられたBMWミニだって10年経てば何かしら故障します。

 

 

ローバーミニぐらい古いクルマになれば、いつどこの部品が寿命を迎えてもおかしくない訳ですね。

新車からワンオーナーでずっと乗っていれば、いつどこの部品を変えたか把握しているかもしれませんが、中古車で購入したミニがいつどんな部品を交換しているかは「点検整備記録簿」を見て判断するしかありません。

メンテンナンスされないまま乗り続け、たまたま一部の部品が壊れた際に「ほらやっぱりローバーミニは壊れやすい」と言うのはちょっと乱暴な理屈に思えてしまいます。

 

また、よくATが壊れやすいと言われていますが、これも使い方を知らずに乗ってしまうと壊れてしまいます。

特に大事なのは暖気運転です。

エンジンを掛けたら走り出す前にしばらく暖気し、エンジンやミッションを温めてATに油圧を掛ける必要があります。

これ、驚く事にローバーミニの新車時の取扱説明書には「燃費の面から始動後は直ぐに走行を・・・」と書いてあったりします。

これを真に受けて暖気をせずに走り出してしまうと、油圧がかからず内部部品が壊れることになります。

 

 

また、一時期のローバーミニブームで中古車の量販店でもローバーミニが多数販売されている時期があり、きちんとした操作説明もされないまま納車され、直ぐにミッションを壊れてしまうケースがたくさんあったようです。

正しいミニの扱いが分かっていないと当然壊れます、というか壊してしまいます。

 

ご自身で整備が出来る必要はありませんし、自動車の専門知識も必要ありません。

そこはiRメーカースが担いますので、先ずはローバーミニとの正しい接し方を覚えて下さい。

 

◇関連ブログ

【これだけでMiniが長持ちする⁉】覚えておいてほしいローバーミニとの約束!

 

駐車場選びもローバーミニには大切なポイントです

ローバーミニは屋根付き駐車場じゃないと無理、と決めつけている方も多いと思います。

しかしながら屋根さえあればいいという訳ではありません。

逆に屋根が無くてもポイントさえ押さえればコンディションを維持できます

 

ローバーミニ(というか自動車全般)にとって大敵なのは紫外線と湿気です。

当然屋根付き駐車場であれば紫外線は避けられますが、湿気は屋根で全て防げるわけではありません。

砂利や土の駐車場では、地面からの湿気で下回りの錆が出やすくなるほか、プラスチック部品の痛みも出やすくなります。

ボディが痛む以外にも、錆びによる端子の劣化、湿気によるプラスチック端子の劣化は電気系トラブルも引き起こしてしまいます。

 

かと言って屋根付きなら何でもいいかと言うとそんな事も無く、例えば機械式の駐車場の地下タイプは風通しが悪いので湿気の影響をもろに受けてしまいます。

マンション地下駐車場なども、雨の中走った後そのままにしてしまうと、日が当たらず風も吹かない環境なので、ミニが錆びやすい環境と言えます。

駐車場が屋根付きである必要はありません。

塗装の劣化を気にするのであればボディカバーをかけて紫外線をカットし、その上で湿気を避けるためにたまに外して乾かす、と言うのが重要です。

理想はマンションの1階軒下部分の雨がかからず風が抜けるような環境ですね。

 

【駐車場選びのポイント】

  • 砂利、土の駐車場はなるべく避ける
  • 紫外線はなるべく避ける(カーポート、ボディカバーなど)
  • 雨の後は濡れたままにしない 
  • ボディカバーは晴れた日に外して乾かす

 

残されたシートは16台だけ!?ローバーミニの販売台数制限について

16台だけ!?とまたしても誇大広告のような表現をしていますが、どういった事なのか説明したいと思います。

皆さんはiRが一時期ローバーミニの販売休止をしていたことをご存知でしょうか? (※2021年10月3日~2022年9月13日まで)

 

既にお伝えした通り、年々整備に必要となる時間が増えている中で、ミニを整備できる特殊な技術と経験を詰んだメカニックを新たに探すことは難しく、 iRメーカースでは整備・修理にかかる工数が増えた分を補うだけのリソースが足りず、メカニックの稼働が逼迫している状況が慢性的に続いています。

販売休止期間前にご注文を頂いた車両も、ご納車まで1年以上お待ちいただく状況となっていました。

 

販売休止期間が明けた現在(2023年4月時点)では、ご成約から約3ヶ月の待ち時間でご納車できていますが、納車整備以外にもiRメーカースをご利用いただいている既存のお客様の整備受け入れ、これからご納車されるお客様のアフターサービスなど、整備に必要なリソース不足は完全に解消されておりません。

 

そこで今後は整備クオリティーを落とさない為、年間の販売台数を24台限定とさせていただくこととなりました。

納得いくだけの納車整備をするとなると、ひと月に整備できる台数は2台まで。つまり年間でローバーミニをご納車できるのは24台までという事になります。

既に今年に入り8台のローバーミニを販売しているので、残り16台という事になります(2023年4月末時点)。

これを超えてしまった場合は再度販売休止をする場合もありますが、クオリティー確保のため何卒ご了承頂けますと幸いです。

 

全車納車前定期点検整備付
保証なし
※支払総額には購入の際に必要な費用(納車前点検整備費用、保証費用、法定費用、自賠責保険料、車庫証明手続代行費用、リサイクル料金など)が全て含まれています。※掲載月現在、在庫店舗での登録(届出)、店頭納車での価格となります。※お客さまのご要望に基づくオプションなどの費用は別途申し受けます。

 

まとめ

念願のローバーミニを購入し、少しでも長くミニとの生活を楽しみたいのであれば是非このブログの内容を押さえてもらえたらと思います。

もし、安心して乗れるミニがわからなければiRへお気軽にご相談ください。ローバーミニ担当スタッフが詳しくご案内いたします(現在私1名体制なのでご予約を推奨)。

 

かなり長いブログになってしまいましたが、何が言いたいか一言でまとめると、『iRで買えば間違いない』(←これは誇大ではなく!)という事です。

 

【関連ブログ】

ローバーミニは初心者でも乗れるの?そんな疑問にミニ初心者がiR MAKERSで本当の事を聞いて来た!

【AT限定でもOKなの?】ローバーミニのミッション事情を徹底解説!

MINIの代名詞『ゴーカートフィーリング』って何?素朴な疑問を紐解いてみます!

ミニとミニクーパーは違う?ミニクーパーとはどんなクルマ?レースから紐解くミニクーパーの歴史

愛するが故の苦悩!?これからクラッシックミニに乗りたい人必見!「ローバーミニあるある」はじめました

 


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2020.11.27公開 / 2022.02.19更新

MINIの代名詞『ゴーカートフィーリング』って何?素朴な疑問を紐解いてみます!

 

突然ですが、『ゴーカートフィーリング』という言葉をご存じでしょうか?

iRのブログを訪れているMINIファンの方なら一度は耳にしていると思いますが、ミニのドライブフィールを表すのによく使われている言葉です。言葉の意味を直訳すると「ゴーカートのような感覚」という事になりますが、この言葉は多くの雑誌やメディアでもインプレッションの際に多用されているように思います。

 

では、この『ゴーカートフィーリング』ってどんな感じでしょうか?

何をもってゴーカートなんだろう?そもそもゴーカートの感覚ってどんな感じだろう?

今回は、そんな素朴な疑問について考えてみたいと思います。

 

 

 

そもそもゴーカートとは

一般名称として定着している「ゴーカート」。「カート」と同義語と思っていいと思いますが、実は商標登録されているそうです(ツナ缶とシーチキン的な関係かな)。

遊園地にも簡単なゴーカート場があったりしますが、サーキットを走るレーシングカーの一番入門的なカテゴリーと思っていただけるとイメージしやすいと思います。

 

画像参照:Wikipedia

 

カートの特徴としては、車体(フレーム)にエンジンとシャフト直結された構造になっていて、車体の動きに「遊び」がありません。

乗用車と違ってサスペンションもないので、コーナリング中のロール(コーナーでの車体の傾き)もしません。

タイヤも小さく、ステアリングを少し切るだけで車の向きが大きく向きが変わります。

 

あくまで速く走ることを優先しているので、当然乗り心地なんて一切考慮されていません。サスペンションが無いので路面の凹凸をもろに拾ってしまいます。ですがその反面、路面を這いつくばるように軽快に走れるのがカートの特徴と言えると思います。

 

ではなぜミニの走りがゴーカートのようなのか

では、そのような乗用車とかけ離れたゴーカートとミニの共通点はどこにあるのでしょうか?

そもそも「ゴーカートフィーリング」という言葉が生まれた背景は、ミニが誕生した1959年当時に遡ります。

当時は『オースチン・セブン』&『モーリス・ミニマイナー』という車名で誕生した初代ミニですが、小さいボディに大人4人が乗れるボディを作るために、かなり極端なボディプロポーションをしていました。

 

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居住スペース確保のため量産車として初となるFFを採用し、足回りもコンパクトに収めるためゴム製の「ラバーコーン」というサスペンションを採用しています。タイヤもボディの四隅へ追いやられるように配置され、10インチという極端に小さいサイズを装着。

 

この「小さいボディながら室内を広くする」という目的で生まれた「広いトレッド」、「小さいオーバーハング」、「小さいタイヤ」というディメンションは、ゴーカートとの共通点が多く、さらにステアリングも非常にクイックになっており、ラバーコーン特有の良くも悪くも引き締まった乗り心地も相まって、かなりクイックなハンドリング特性が生まれました。

パワステもないので路面の状況がハンドルを通してドライバーにダイレクトに伝わるので、操作感覚はゴーカートに近かったというわけですね。

 

ミニクーパーの伝説もハンドリングから生まれた

 

あくまで室内の広さを作り出すために生まれたボディプロポーションの副産物だったミニのハンドリングですが、このハンドリングに目を付けた人物がレースの最高峰F1を席捲したほどの名チューナー「ジョン・クーパー」です。

ジョン・クーパーによってチューニングされたミニは「ミニ・クーパー」として60年代のレースシーンやラリーシーンで大きな活躍を見せ、モンテカルロラリーでは3回の優勝を果たし、サルーンカーレースでもクラス総なめで優勝をさらいます!

 

画像参照:octane

 

街乗り用のシティコミューターとして生まれたミニが、格上のスポーツカーを抜き去りレースで優勝する様は何と痛快だったでしょうか。現在でも、ミニの事をミニクーパーと認識している方が多いですが、これは当時のミニクーパーの活躍があまりにも鮮烈で、ミニクーパーという名称が世間に認知されてしまったからと言われています(またしてもツナ缶とシーチキン的な、笑)。

それほどまでにミニのハンドリングが優れていたという事ですね。

 

レーシングカーと言われずゴーカートと形容される辺りはミニのキャラクターをよく表していると思いますが、『ゴーカートフィーリング』はミニのスポーティーなハンドリングを表すうえでの代名詞となったわけです。

 

BMWミニでも同じなのか

さて、2001年以降はドイツのBMWがミニブランドを引き継いで生産しています。2000年以前のローバーミニとは設計もボディサイズも大きく変わっていますが、そのハンドリングはどうでしょうか。

 

 

2001年登場の初代BMWミニ(R50)は、かなりローバーミニを意識したハンドリングだったように思います。

ステアリングギヤ比もクイックで、パワステが付いていないのでは?と思ってしまう程に重いステアリング。サスペンションも引き締められており、コンパクトカーとは思えない程ダイレクトなハンドリングを実現していました。

 

その走りの「キモ」はサスペンションにある

乗り心地の方向性はローバーミニからキープコンセプトのBMWミニ。ですがボディやサスペンションの設計はローバーミニとは大きくなります。

特に特徴的なのはリアサスペンション。フロントは一般的な「ストラット」なのに対しリアは「マルチリンク」を採用しています。一般的なコンパクトカーはコスト優先の「トーションビーム」を採用するケースが多いリアサスペンションですが、BMWミニはコストが高くなったとしてもアライメント変化が少なくコーナーでも接地性が保てるマルチリンクサスペンションを採用し続けています。

半面、トランクルームの両端のスペースが犠牲になってしまうのですが、居住性よりも走り味を優先するあたりはBMWの強いこだわりを感じるポイントです。

 

 

現在、3代目まで進化したBMWミニ。初代でネックだったパワステの重さも改善され、フィーリングは自然なものへ進化しました。

しかし、ボディ剛性も高まって、純正タイヤの剛性も高く、コーナーでステアリングを切っても、ボディがよじれる動きをしない為、非常にクイックにクルマが向きを変えてくれます。

日本車の柔らかいサスペンションになれた方がMINIに乗り換えると、はじめは固めの乗り心地に驚くかもしれませんが、決して不快に感じることのない味付けになっているあたりは流石です。

 

モデルやグレード、オプション装備で乗り心地は異なります

さて、一概に「BMWミニ」と言っても、現行のMINIはボディ形状で5モデル、グレードも一部モデルを除いて4段階に分かれています。

 

 

■ボディ形状(モデル)

  • 3ドア(F56)
  • 5ドア(F55)
  • コンバーチブル(F57)
  • クラブマン(F54)
  • クロスオーバー(F60)

 

■グレード

  • ミニワン
  • ミニクーパー
  • ミニクーパーS
  • ジョンクーパーワークス(JCW)

 

関連ブログ:まずはここから!?BMWミニのモデル&グレード一覧カタログ

 

F56,F55,F57のハッチバック系に比べると、クラブマンやクロスオーバーは車高も高くサスペンションストロークが大きくとられており、乗り心地に配慮した味付けがされています。

また、グレードでもミニワン、ミニクーパーは街乗りを考慮した味付け、ミニクーパーSはさらに引き締められた乗り心地、JCWになるとかなりハードな乗り心地と言えます。

 

 

更に、オプションでアダプティブサスペンション(ダイナミックダンパーコントロール)の装着車は、ドライビングモード(GREEN、MID、SPORTS)に連動してダンパーの油圧を制御し、乗り心地を変化させることのできる優れもの。ですが装着率はかなり低いオプションなので、装着された中古車は見つかればラッキーぐらいに思ってください。

 

 

ちなみにBMWミニの純正サスペンションで最もハードな乗り心地なのは、第二世代に設定されていたクーペ(R58)&ロードスター(R59)のJCW。街乗りでは路面のゴツゴツ感がかなり伝わる乗り心地で、オープンエアのロードスターはまさにゴーカートそのものに乗っているといった感じでした。

 

ゴーカートフィーリングを楽しめるおすすめ車両

最後に、今日(2020年11月27日)現在、iRで在庫している車両の中からゴーカートフィーリングを味わっていただけるおすすめ車両をご紹介したいと思います。

 

BMWミニロードスター クーパーS(R58)

 

『ゴーカートフィーリング』という事で最も近いモデルがミニロードスター。オープン2シーターという超希少モデルなので、iRでも2020年11月時点で在庫しているロードスターはこちらの1台のみ。

日常使用にも適したクーパーSの適度に引き締められた足回りは、ついついドライブに出かけたくなるはずです!

 

BMWミニ ジョンクーパーワークス(F56)

 

BMWミニのトップグレードJCWのMTモデル。足回りはアラゴスタの車高調にハイパコのコイルを組み合わせ、アドバンレーシングの鍛造18インチホイールを装備!この車の足回りだけで安い中古車が買えてしまうぐらいにお金がかかっています!

ただガチガチに固められているわけではなくきちんとストロークする足回りなので、本格的なスポーツドライブから街乗りまで幅広く楽しんでいただけます。

 

ローバー ラストミニ クーパースポーツ

 

超希少な本国(英国)仕様のラストミニ。中でもトップグレードのクーパースポーツです。ジョンローズエアロを装着したいかつい見た目ですが、エアコンやオーディオも装備された快適仕様。

「ジョンローズ」は往年のレースシーンで活躍した名ドライバー。ついついタックインで姿勢を作ってスライドしながらコーナーを立ち上がってみたくなる一台です(笑)

 

 

BMWミニ JCW GP

 

日本割り当て240台限定のスペシャルモデル、JCWGP!究極に走りの性能を求めたMINIと言えます。

300ps以上のパワートレーンに、専用エアロパーツや専用サスペンション、機械式LSDや強化エンジン&ミッションマウント等々、モータースポーツでのノウハウが余すことなく搭載された特別なモデル!

このクルマに関しては、ゴーカートというよりもレーシングカーといった方があっている気がします、笑

 

最後に

いかがでしたでしょうか?少しは「ゴーカートフィーリング」がブログを通して伝わってくれたらと思います。

とは言え、なかなか実際に乗ってみないとクルマの乗り心地はわからないもの。なのでiRでは在庫車の試乗も受け付けています。車検が残っている車両限りますが(※他諸条件あり)、乗り心地に確認のために試乗もできますので、気になる車がありましたらスタッフまでご用命ください。

 

IMG_2469 (750x500)

 

ローバーミニは自慢のデモカーで試乗可能ですので、乗り心地がわからず購入をためらっている方はお気軽にお問い合わせください!

 


MINI BLOG

2020.08.23公開 / 2020.08.23更新

MINI史上最速のJCW GPが早速入庫!ミニ専門店の目線でマニアックに解説してみます!

 

昨今のミニの話題の中でも特に注目を集めたニュースが、MINIジョンクーパーワークスGPの登場ではないでしょうか。コンセプトモデルの登場から2年も経ってからの市販化という事で、GPの登場を待ち望んでいたファンも多いと思います。

昨年に日本国内限定240台が受注開始となりましたが、抽選に通った運のいいオーナーのもとへ2020年の6月頃から納車が始まったようです。まだほとんど目にする機会のない特別なモデルだけに「街で出会えたらラッキーだな」「iRでも中古車として入ってこないかなぁ」なんて考えていた矢先・・・

 

 

なんと、自動車販売業者向けオークションで中古車市場に出現!!
iRで買い付けることができてしまいました!まさか240台限定モデルが、こんなにも早くiRへやってくるなんて!

早速ブログで紹介しようと思いますが、多数のメディアに試乗レポートや紹介記事が出ている中で、一般的なスペックの紹介をしても今さら感がぬぐえませんので、今回は普通のメディアでは取り上げないミニ専門店ならではのマニアックな目線でMINIジョンクーパーワークスGPの詳細をお伝えしたいと思います!

 

関連ブログ:MINI史上最速最強のF56JCW GPはここが進化した!

 

 

ジョンクーパーワークスGP(F56)の特徴

先ずは、GPを詳しく知らない方のために、モデルの概要から紹介したいと思います。

 

公道を走行可能な英国ブランド車として最速のモデル

ニュルブルクリンク北コースで先代モデルよりも約30秒早い8分以下のタイムを記録

モータースポーツの技術を広範に使用

最高出力306PS、最大トルク450Nmにより、0-100km/hは5.2秒を実現

全世界限定3,000台の限定生産、日本へは限定240台を導入

(BMW Group PressClub Japanより)

 

 

F56JCW GPの主な特別装備

  • 最高出力306PS (225kW)、最大トルク450Nmを発揮する高性能エンジン
  • トルセンLSD搭載の8速スポーツ・オートマチック・トランスミッション
  • 軽量鍛造18インチ ホイール及び、225/35スポーツタイヤ
  • 専用サスペンションとキャンバー角の最適設定化
  • スポーツ・ブレーキ・システム
  • ボディ・カラー「レーシング・グレー・メタリック」
  • カーボン製ホイール・アーチ・カバー
  • 専用リア・スポイラー
  • 専用デジタル・メーター・クラスター

 

 

【スペック表/ノーマルJCWとの比較】

 

ジョンクーパーワークスGP(F56)ジョンクーパーワークス(F56)
全長388cm387cm
全幅176cm172cm
全高142cm143cm
排気量1,998cc1,998cc
最高出力306ps231ps
最大トルク45.89kg-m32.63kg-m

※ボディサイズは車検証記載の数値

 

ベースモデルとなるJCWより最高出力を75PS(55kW)アップさせ最高出力306PS (225kW)、最大トルク450Nmを発生。2リッターエンジンとは思えないほどのパワーです。FFで300馬力以上のパワーを受け止めきれるのか!?と思ってしまいますが、トレッドの拡大やエアロパーツ、サスペンションやブレーキの強化、LSDの装着など、強大なパワーを受け止めるためトータルで専用のチューニングが施されています。

 

個人的に着目したいのはLSDの採用でしょうか。ノーマルJCWはどうしてもオープンデフとDTC(ダイナミックトラクションコントロール)の組み合わせなので、サーキットでインリフトするような限界領域では内側が掻いてしまうケースがあったのですが、LSDのおかげで更なるトラクションUPが期待できます!

完全にサーキット走行を視野に入れているあたり、GPは中途半端なパワーアップモデルとは訳が違いますね!

 

では、実車をみながら特徴を紹介してみたいと思います!

 

外装の特徴

威圧感あるフロント周り!

 

ボディカラーはGP専用となる『レーシンググレーメタリック』。カラーは全くの新色ですが、色合いは過去のGPモデルのイメージを踏襲しています。

写真の奥に見えるのが先代(R56)のジョンクーパーワークスGP。こちらのカラーは『サンダーグレー』。

見比べると新型のレーシンググレーが明るい色合いに見えるかと思いますが、見る角度によっても色合いが変化します。

 

 

チリレッドで塗られているフロントバンパーはかなり張り出しの強い形状。一見すると通常モデルのバンパーを赤くしただけに見えますが、内側の形状がスムージングされており、空力を考えられていることがわかります。

左右のスプリッターも、オプションのJCWエアロアップグレードキットに近い形状ですが、フェンダーに合わせて大型化されています。

 

グリル内側のバンパー部分も通常モデルではブラックの「つるん」とした形状ですが、GPではハニカム構造のメッシュが全面に広がったデザインになっています。

 

 

 

ボンネットダクトやエンブレムもブラックに変更され、通常モデルではメッキのフロントグリルやヘッドライトリングもGPではブラックで統一されています。

ボディカラーも近くで見るとメタリックの粒子が大きく、立体感を感じるほどに深みある色合いです。

 

 

バンパーの左側にはダクトが空いており、オイルクーラーが設置されています。

このオイルクーラー、通常グレードのJCWにも搭載されていたパーツですが、LIC(マイナーチェンジ)にあわせて廃止されていました。しかし、GPでは復活しておりパワーアップに合わせてクーリング性能も向上しています!

 

リア周りもエアロデバイス多数!

 

  

 

デカいです。とにかくデカく、ひと際目を引くリアウィング。大きく左右へ張り出しており、かなりの威圧感です。

内側がチリレッドに塗り分けられているあたりは、専用品だけあってかなり凝った作りですね。写真だと分かりにくいですが、上側にはガーニーフラップまでついています。見た目のインパクト以上に、空力に考慮した形状となっていますね。

 

 

テールライトはLCI後のユニオンジャックデザイン。ですが、通常モデルと違いレンズ自体もブラック(スモーク)デザインに変わっています。

 

 

エキゾーストパイプも通常モデルとは形状が異なるステンレス製。デザイン自体はシンプルで、あえて斜めの切り上げやカーボン等の派手なフィニッシャーを付けず、ストレート形状のステンレスパイプとしているあたりはレーシングカーらしい無骨さを感じるデザインです。

リアバンパーもGPの専用形状。先代(R56)のGPではディフューザー(アップスイープ)が搭載されていましたが、F56のGPのバンパーを下から覗いてみると・・・、

 

 

フロアからつながるディフューザーは装備されていませんでした。F系になり大型化したマフラーのタイコ部分をかわすためでしょうか。先代(R56)GP用のディフューザーはノーマルモデルに後付けするケースが多かった人気パーツだけに、個人的にリアディフューザーの形状は気になっていたのですが、ここは少し残念です。

ただ、F56はR56に比べてアンダーパネルが多く配置されたフラットなフロア形成がされているので、空力特性自体はR56よりも向上してます。

 

カーボン製のフェンダーを装備!

 

GPで一番目を引くパーツはこの大きく張り出したフェンダーではないでしょうか。

カーボンファイバーを使用し、ハンドメイドで成型とのこと。繊維の形がそのまま見えるデザインですが、うっすらとグリルと同じハニカムデザインが入っています。

大きく書かれている「0316」という数字は個体ごとに割り振られたシリアルナンバー。316/3000という事で、こちらの車両は比較的若い個体だという事がわかります。

 

さて、この大型のフェンダーですが、スムージングされおらず上から被せたような形状をしています。中を覗いてみると・・・、

 

 

 

 

フェンダーの内側はフィンのような形状になっていました(実際に空気が通る穴が開いているわけではありません)。

この隙間を見て、ついつい「洗車するとき大変そうだなぁ」なんて考えてしまいました、笑

BMWのMモデルのようなブリスターフェンダーとせず、あえて上から張りつけたオーバーフェンダーとしたのはカーボンを生かした軽量化の意味合いが強いと思われます。

 

足回りもGP専用装備!

 

ホイールもGP専用の18インチ「JCW GPスポーク2トーン」。過去のGPモデルのデザインを踏襲しながらも、スポークはかなり薄く作られています。それもそのはず、こちらのホイールは軽量&高剛性な鍛造ホイール

タイヤはハンコック製のハイグリップタイヤを装着。拡大されたフェンダーアーチ分だけ幅広のタイヤを履いており、タイヤサイズは225/35R18。3ドアのボディサイズで225幅のタイヤは相当グリップしそうですね。ただ、ハイグリップのスポーツタイヤだけあって、溝は浅め。ストリートで使用すると直ぐに無くなりそうなタイヤですw

サスペンションはノーマルJCWから10mmダウン。先代のGPは純正で車高調が装備されていましたが、新型に車高調整機能はなく、アライメントの適正化が図られているとの事。

 

 

ブレーキキャリパーもノーマルのJCWより大型化されています。

ただ、ローターがプレーンなのは意外でした。てっきりJCW proブレーキシステムキットのドリルド&スリットローターが装備されると思っていましたが、パッドとのマッチングでしょうか?

 

内装の特徴

F56jcw GP レーシンググレー – Spherical Image – RICOH THETA

 

 

インテリアの雰囲気はベースモデルと大きく変わりませんが、やはり室内もGPの専用装備が多数!

 

 

 

 

GP専用デザインのダイナミカレザーコンビネーションスポーツシート(ビニール被せたままですみません)が装備されるほか、金属性シフトパドル、助手席周りのインテリア・トリム・ストリップなどの3Dプリンターによる成形で作られた専用パーツが特徴です。

トリム・ストリップにはフェンダーと同じシリアル・ナンバーが刻印されます。

 

 

そして一番目を引くのは、コックピット目の前に鎮座するデジタルメータークラスター

デジタルメーターは、マイナーチェンジ後のクロスオーバー(F60)や、日本未導入のクーパーSEにも搭載されますが、こちらは「GP」のロゴが入る特別仕様です!

センターメーターのイメージが強かったミニ。F系でセンターメーターが廃止され賛否ありましたが、ついにメーターもデジタル表示に。これだけでも室内空間がかなり先進的なイメージに変わります。

ちなみにこちらの車両の走行距離はわずか21㎞!オークションから中古車として仕入れていますが、実質は登録済み未使用車ですね。

 

 

 

メーターの中央にはデジタル表示のスピードメーターが見やすく表示されるほか、ナビゲーションの方向指示や半ドア時のワーニングも大きく表示してくれます。

 

 

ちなみにこのメーター、実車を見るまで表示はすべて液晶かと思っていましたが、よくよく見るとアナログメーターが内部に配置されており、針を光らせて表示させる作りになっていました。

 

トリップのリセットボタンが見当たらないなぁと思って探していたら、左上にボタンがありました。

 

 

シフトは8速ATを採用。残念ながらMTは採用されませんでした。DCTでもなくATが採用された理由は、強大なトルクにミッションがATじゃないと耐えられないから、との事。有り余るパワーを受け止め、耐久性にも考慮しているあたりはメーカーコンプリートカーならではですね。

 

エンジンマウント&ミッションマウントも変更されており、そのぶん変速ショックは大きめです。停止状態でシフトを試してみましたが、はっきりと音と振動が伝わってくるので、これだけでもスポーツマインドをかき立てられます!

 

 

最新のマシンですが、思わぬところにローバーミニとの共通点がありました。

驚いたことに、ドアにはサイドミラーの電動格納ボタンがありません。これだけ高額なモデルにもかかわらず、なんとミラーは手動です。ここも軽量化かな?

そういえば、過去に一度だけ海外仕様(左ハンドル)の5ドアハッチバック(F55)を仕入れたことがありましたが、その車もミラーは手動でした。狭い日本と違い、海外ではミラーをたたむ必要がないのかもしれませんね。

 

 

こちらはセンターディスプレイのメインメニュー。これを見て違いに気が付いた方はMINIオーナーか相当コアなファンだと思いますが、メニューのデザインが少し変更されていました。

ナビの機能自体は既存のタッチパネル対応ナビと共通ですが、どうやらLCI後のクロスオーバーと同一のデザインのようです。クロスオーバーもデジタルメーターが搭載されるので、ナビのソフトウェアが共通なのだと思われます。

 

 

AppleCarPlayにも対応しています。アームレストの中でスマホのワイヤレス充電も可能です。

さらにこちらの車両は追加オプションのリアビューカメラもついていました。

 

後部座席はありません!GPのトランクルーム

 

 

後部座席は無く、フロントのみの2シーターとなるのもGPの特徴。赤いシートベルトやクロスバー(タワーバー)も歴代モデルから踏襲しています。クロスバーは先代モデルと比べてかなり太いサイズになりました。これだけで剛性はかなり上がっていそうです。物干し竿みたいと言われていたこちらのパーツですが、これだけ太いとハンガーは掛けられそうにありませんね、笑

取り付け部分もリアスピーカーに一体化されたデザインになっており「取って付けた感」は一切ないとても洗練された印象です。

 

また、先代ではラゲッジスペース下部に小さい収納スペースがありましたが、こちらは新型では廃止されています。ラゲッジスペースのサイドには「GP」のロゴが内張りのシボをなくすことで描かれています。ディテールにもこだわっていますね!

 

エンジンルーム

 

最高出力306PSを発生するGPのエンジン!

吸排気のチューニングだけにとどまらず、なんとクランクシャフトやベアリング、ピスント、コンロッドなど、エンジンの内部まで手が入っています!

プーリーも軽量化され、オイルパンはコーナリング時のオイル偏りを防止する形状へ変更されるなど、完全にサーキット走行を意識しています。

 

 

エンジンは今時のクルマらしくカバーで覆われており、その姿を直接見ることはできません。ですが、カバー自体もGPの専用デザインが施されており、特別なモデルであることは一目みて伝わると思います。

 

 

派手なエンジンカバーについつい目が行ってしまいますが、エアインテークダクトも専用形状となっています。ノーマルモデルより立体的な形状となっており、内部を広げて吸入空気量が増えるように設計されているようです。

 

 

エアクリーナーボックスも大型化されており、ノーマルのJCWと比べてかなり膨らんだ形状をしています。

エアクリーナーむき出しタイプではなく、ボックス形状のままで吸気効率を高めているあたりは、流石メーカー直系のチューニングマシンといった感じでしょうか。

 

 

先代と同じく、ボディ剛性を上げるフロントストラットのタワーバーも取り付けられています。デザインは先代よりもかなりシンプルになりましたね。一見するとクラブマン(F54)やクロスオーバー(F60)に装着されている四角いタワーバーの流用かと思いましたが、よく見たらオーバル(楕円)形状になっており、GP専用品であることがわかります。

 

先代のR56ジョンクーパーワークスGPと比較してみる

日本国内の割り当て台数も限られており、かなりの希少モデルと言えるGPですが、ここで先代のR56JCWGPとの共通点や違いを見てみたいと思います。

 

R56JCW GP (2013年)

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先代のGPは、2013年に世界2000台限定で販売されました。その内日本への割り当ては200台。カタログモデルのJCWをベースに専用チューニングが施され、最高出力は218PSにまで高められています。

フロント周りはチリレッドの配色や専用ステッカーこそ追加されますが、ノーマルJCWから大きな違いはありません。しかし、リアに装備されるドライカーボン製大型リアスポイラーやディフューザーなど、専用のエアロパーツで武装され、内装もリアシートが廃されタワーバーが装備されているため、2シーターとなり乗車定員は2名しか乗れません。

 

【歴代GPモデルの共通点】

  • ツーシーター化
  • 専用エアロパーツ
  • エンジンのパワーアップ
  • サスペンションの変更
  • ブレーキの大型化

 

 

【新型F56GPと先代R56GPの違い】

 

F56JCW GPR56JCW GP

販売台数(日本)

240台200台
全長388cm(+1)377cm(+6)
全幅176cm(+4)168cm(±0)
全高142cm(-1)142cm(-1)
排気量1,998cc1,598cc
最高出力306ps218ps
トルク45.89kg-m26.5kg-m

※()内はノーマルJCW比/ボディサイズは車検証数値

 

コンセプトはどちらもサーキット走行を前提としたスポーツモデルのGPですが、新型はパワーアップの度合いが圧倒的です。ベースモデルに比べて+75ps!ここまで大幅なパワーアップされたのは今回が初めてです。まさか300psを超えてしまうとは!

 

また、新型GPでは、ボディサイズまで変更されることも大きいポイントですね。全長はリアディフューザーが装備される先代もベースモデルから大きくなっていますが、新型ではパワーを受け止めるためにオーバーフェンダーを装着してトレッドを拡大。更に225/35サイズのタイヤを装着。

 

更に駆動系にもチューニングが入り、LSDとスポーツATが組み合わされ、エンジンマウントやミッションマウントまで硬度がUPした専用品に交換されます。通常、乗り心地が悪化するパーツをメーカーが標準装着するケースは少ないので、ここまで過激なチューニングをしたマシンが市販車として買えるのはジョンクーパーワークスGPだけだと思います。

また、これだけのマシンがMINI正規ディーラーで点検を受けられる安心感も大きいですね!

 

ただいまiRでは合計3台のJCW GPを同時に在庫中!

現在iRでは、2代目(R56)GPを2台、新型(F56)GPを1台在庫中です。

恐らくこれだけのGPを同時に見れる機会はもう無いと思います!!

 

2020y F56JCW GP レーシンググレー A/T 21km

 

2013y R56JCW GP サンダーグレー M/T 22,000km

 

2013y R56JCW GP サンダーグレー M/T 7,000km

 

2代目モデルは5ナンバーサイズのコンパクトボディと、6MTの組み合わせ。自在に操る楽しさを味わうのであればMTモデルもアリですね!

新型GPは7月にオープンしたiR yokohamaにて絶賛展示&販売中です!

希少モデルですので、是非この機会をお見逃しなく!!

 

 

第3世代(F56)の在庫一覧はこちら

 

第2世代(R56)の在庫一覧はこちら

 

 

【関連ブログ】

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MINI BLOG

2020.05.29公開 / 2021.12.08更新

ミニとミニクーパーは違う?ミニクーパーとはどんなクルマ?レースから紐解くミニクーパーの歴史

 

生誕から60年以上の歴史を誇る名車「ミニ」。先日のブログで60周年アニバーサリーモデルについて紹介をしました。

そんな長い歴史のあるミニですが、日本では大多数の方に「ミニ」=「ミニクーパー」と認識されている今日この頃。

 

ミニオーナーからすれば、「ミニ」≠「ミニクーパー」なのですが、残念ながら詳しくない方にはほとんど同一視されています。あくまでクーパーは、ミニの販売グレードの一つですが、しかしながら「ミニ」=「ミニクーパー」が定着してしまっているのは事実です。

 

ミニクーパーというネーミングが定着したのにはそれなりの理由があるのですが、残念ながらその背景を詳しく知っている方は一部のミニファンに限られます。

そこで今日は、「ミニクーパー」とはどんなクルマなのかを、ミニの歴史から紐解いてみたいと思います。

 

 

 

ミニクーパーが生まれた背景

そもそも「ミニクーパー」とは、ミニのエボリューションモデルとして登場した限定車です。このミニクーパーを語るにはミニの歴史を振り返る必要があります。

 

 

1959年にBMCから発売されたミニ(オースチン・セブン&モーリス・ミニマイナー)は、小さいボディでも居住性を確保するため、小径タイヤを車体の四隅へ追いやったスタイルをしていました。

このスタイルが今なお評価される「ゴーカート・フィーリング」と言われるミニ独自のハンドリングを生むことになるのですが、これはあくまでボディ形状から生まれた副産物です。ミニはスポーツカーとして生まれたわけではなく、あくまで石油危機を機に開発された「燃費に優れた大人4人が乗れる小型車」がルーツです。

 

 

そんなミニですが、開発者である「アレック・イシゴニス」の友人で、50年代のF1シーンを席捲した名チューナーの「ジョン・クーパー」によってエボリューションモデルが登場します。

ジョンクーパーは、当時F1で輝かしい成績を収める一方で、サルーンカー(乗用車)レースではロータス勢の後塵を拝していていました。そんな中、1958年に友人であるイシゴニスにミニの試作車を見せられます。ミニに試乗したジョンクーパーが『このハンドリングなら勝てる』と感じ、そこからミニをチューニングした『ミニクーパー』が誕生する事となりました。

 

 

1961年10月に登場したこのミニクーパー、ノーマルミニが848㏄/34馬力だったのに対し、997㏄/54馬力発生するエンジンを搭載。サスペンションやブレーキも強化され、限定1,000台が販売されました。

1000台限定とされた理由の一つはレースのホモロゲーションのため。もう一つはイシゴニスを含む当時のBMC側がスポーツモデルの量産に反対意見を出していたことが背景にあるともいわれいます。イシゴニスはあくまでミニは大衆車であると考え、チューニングマシンの量産化には否定的だったようです。

 

つまり、ミニとミニクーパーは、当初から明確に違うモデルとして生まれたのでした。

 

ミニクーパーとレースの関係

ジョンクーパーによってチューニングされたこのミニクーパー。デビューするやいなや、ジョンクーパーの目論み通りレースやラリーでめざましい活躍を見せます。

わずかな排気量アップだけでこれだけの活躍を見せたミニクーパーですが、BMCは更なる高性能モデルの「ミニクーパーS」の開発に着手します。

 

・1963年 ミニクーパーS(1071s)/1071㏄(1.1L)

・1964年 ミニクーパーS(970s)/970㏄(1.0L)

・1964年 ミニクーパーS(1275s)/1275㏄(1.3L)

 

更なる高性能バージョンとして開発されたミニクーパーSは、排気量を変えながら3バージョンが登場。これは、レースの規定が排気量ごとにクラス分けされていたため。この戦略により多くのレースシーンでミニはめまぐるしい活躍を見せます。1968年にはBSCC(ブリティッシュ・サルーン・カー・チャンピオンシップ)で主なタイトルを総なめに。後に限定車として登場するミニクーパーBSCCリミテッドはこの活躍を記念したモデルです。

 

 

そして、ミニクーパーSの活躍で最も有名なのが、ポルシェなど名立たるライバルがエントリーするモンテカルロラリーでの活躍です。冬のアルプスの凍結路を走るこの過酷なラリーでミニクーパーSは1964年、65年、67年に優勝した事が今でも伝説的な活躍として語り継がれています。

 

1966年もミニクーパーSが1-2フィニッシュを果たすのですが、ヘッドライトの規定違反という不可解な理由で失格に。この失格処分は地元フランス車を勝たせるために主催者が判断したとも言われていますが、この結果が逆にミニの速さを物語る結果になりました。

 

これだけの大活躍を見せたミニクーパー。ミニという車が世間からミニクーパーという名称で認識されてしまったとしても不思議ではないわけですね。

 

しかしながら、1967年に当時のメーカーBMCがレイランド・グループと合併してBLMC(ブリティッシュ・レイランド・モーター・コーポレーション)となると、経営合理化への方針転換が採択され、1970年代になるとラリーシーンからもワークスチームは撤退し、ミニクーパーもカタログから姿を消すことになります。

 

 

ミニクーパーの復活!

60年代に伝説的な活躍を見せたミニクーパーですが、80年代になると既にその栄光は過去の物となり始めました。

ミニクーパーは既にカタログから姿を消し、ミニ自体は生産が続けられていたものの人気に陰りが見え始め、当時はミニの生産中止の噂も聞こえるようになります。

 

しかし、ミニクーパーの復活を望む声は多く、80年代後半にジョンクーパーがチューニングしたコンプリートキットを開発、販売したことでミニの人気が再燃します。特に日本国内でのミニ人気は高く、本国イギリスよりも日本での登録台数が多いほどでした。ミニの生産が中止されずに済んだのは、この日本での人気があったからだとも言われています。

 

 

そして90年、当時のローバーが「ミニクーパー1.3」の名前でミニクーパーを復活させます。

1300㏄のエンジンにキャブレター組み合わせたこのモデルは、後に登場するインジェクションモデルと差別化で「キャブクーパー」と呼ばれています。

このミニクーパー1.3はサンルーフを装備するなどして限定1000台で生産されましたが、そのうち600台が日本での販売枠でした。この事からも、いかに日本市場がミニにとって大きかったかわかります。そして、ミニクーパー1.3は発表されるやいなや予約が殺到し、発売日前に全てが売り切れに。

 

このあまりの人気に、ローバーはミニクーパー1.3(キャブクーパー)の量産モデルを直ぐに市場投入します。サンルーフは廃止されるなど量産向けに仕様変更が行われ、カタロググレードとしてミニクーパー1.3の販売が開始されたのです。

 

 

このキャブレター仕様で復活したミニクーパーですが、92年にはミニが全モデルインジェクション化されたことで、ミニクーパーもインジェクションへと進化します。

名称も「ミニクーパー1.3i」へ変更され、2000年のローバーミニ生産終了までカタログモデルとして販売が続けられます。

しかしながら、インジェクション化される前のわずかな期間しか販売されなかったキャブクーパーは、希少性もあり30年近く経った現在でもかなりの人気モデルとなっています。

 

 

ローバーからBMWへ

60年以上のミニの歴史で、一番の転換期は2000年のローバーミニ生産終了。そして2001年のBMWミニの登場です。

その始まりは1994年にBMWがローバーを傘下に収めたところからスタートします。

当時のBMW社長ベルント・ピシェッツリーダーは、ミニの開発者アレック・イシゴニスの甥にあたる人物でした。

 

そして、BMWのローバー買収から3年後の1997年に、次世代ミニのコンセプトカーがジュネーブショーで公開されます。

それが、ローバーの「MINI SPIRITUAL DESIGN CONCEPT」(写真手前)と、BMWの「MINI CONCEPT CAR ACV 30」(写真奥)です。

 

 

シティコミューターとしての色合いが強いローバーのコンセプトモデルに対し、スポーツ色の強いBMW製のコンセプトモデル。結果的にはBMWコンセプトが強く反映され、BMWミニとして2001年に登場。日本では2002年より販売開始されました。

 

そして、ミニクーパーの生みの親であるジョンクーパーは、ローバーミニの販売終了に時を合わせるかのように2000年にBMWミニを見ることなく永眠されました。

 

関連ブログ:幻のミニたち、、、「SPIRITUAL DESIGN CONCEPT」&「ACV 30」

 

BMWミニになってからのミニクーパーの位置づけ

2020年現在、BMWミニは5つのボディバリエーションに、ディーゼルやプラグインハイブリッドも選択できるなど、多数のグレード展開となっていますが、BMWミニが日本で販売開始されたのは2002年当初は3ドアハッチバック(R50)のみ。グレードも「ミニワン」と「ミニクーパー」の2種類だけでした。

 

 

エントリーモデルのミニワンと、上位グレードのミニクーパーという展開で、ミニクーパーという名称こそ使われていますが、過激なチューニングが施されたわけではなく、あくまでスタンダードなグレードの車両でした。と言っても、その走り味は普通のコンパクトカーとは一線を画す仕上がりで、FFとは思えないほどクイックなゴーカートフィーリングは健在でした。

その後、さらなる上位スポーツグレードとして「ミニクーパーS」が登場しますが、発売当初ノーマルグレードにもミニクーパーという名称を使ったBMWの販売戦略は、ミニクーパーのネームバリューにあやかったのだろうと想像できます。

 

このように、クラシックミニでは、

  • ミニクーパー = スポーツモデル
  • ミニクーパーS = 最上級モデル

という位置づけだったのに対し、BMWミニでは、

  • ミニクーパー = ノーマルモデル
  • ミニクーパーS = スポーツモデル

というような位置づけへと変わっています。

また、BMWミニの販売台数比率を見ても、ミニクーパーとミニクーパーSが圧倒的に多く、ミニワンは少数。このことでますます「ミニ」といえば「ミニクーパー」という名称が定着することになりました。

 

現在では、ワン、クーパー、クーパーS、ジョンクーパーワークス(JCW)に加え、クーパーとクーパーSにはそれぞれディーゼルエンジン搭載モデルのクーパーD、クーパーSDも展開。クロスオーバー(F60)にはプラグインハイブリッドのクーパーSEも追加されるなどグレードの展開は多岐にわたります。

生粋のスポーツモデルではなくなったミニクーパーですが、BMWが主要グレードに「クーパー」を残すあたりは、ミニクーパーの知名度と人気の高さがうかがい知れます。

 

■BMWミニのグレード展開

エントリーモデルミニワン
スタンダードモデル

ミニクーパー

ミニクーパーD

スポーツモデル

ミニクーパーS

ミニクーパーSD

最上級スポーツモデルジョンクーパーワークス

プラグイン・ハイブリッド(クロスオーバー)

ミニクーパーSE

 

ミニクーパーとJCWの関わり

1990年代後半に次世代ミニの開発がスタートしますが、まったく新しいミニを開発する上でも、ミニとクーパーは深い関わりを持つことになります。BMWはジョンクーパーの息子であるマイククーパーに対し、レースでのノウハウと技術的知識の提供を要請し、初代BMWミニクーパーS(R53)のハンドリング、サウンド、フィーリングを決めることになったのです。

 

その後もBMWミニとマイククーパーの関係は続き、2006年には初めてのコンプリートカー『ミニクーパーS with ジョンクーパーワークスGPキット』を販売。名前が示す通り、ミニクーパーSに専用チューニングを施こした世界2000台(日本160台)限定モデルとして登場しました。

 

 

2007年にBMWミニはフルモデルチェンジを行い第2世代へ進化します。その翌年の2008年、ジョンクーパーの生誕85周年にあわせ、ミニクーパーSの更なる上位グレード『ジョンクーパーワークス』が正式にカタログモデルとして登場しました。

クーパーSと同じ1.6Lの排気量ながら、専用吸排気とターボ、コンピューターで211psを絞り出すチューニングが施され、トランスミッションはMTのみという硬派な仕様での発売でした。

 

 

以降、コンバーチブルやクラブマンにもJCWは設定され、2011年にモデルラインナップに追加されたミニクロスオーバー(R60)で、ミニはラリーへの復帰を果たします。

WRC(世界ラリー選手権)ではモンテカルロラリーで2位入賞するも資金難から往年のミニクーパーSようなめざましい活躍はできないまま撤退することになりましたが、ダカールラリーでは2012年から4連覇を果たすなど素晴らしい活躍を見せています(2014年大会は1位~3位をすべてMINIが独占)。

 

(画像引用:www.mini.jp)

 

現在、JCWはBMWとライセンス契約を締結し、JCWの車両開発にはジョンクーパーの息子、マイククーパーが参加しています。このように、JCWには往年のミニクーパーのレースの遺伝子が変わらず生き続けています。

2019年には世界限定3000台となる新型『ジョンクーパーワークスGP』を発表。この最高出力306PS、最高速度265㎞/hというとてつもないスペックのマシンにも、50年以上にわたりレースで培ってきた豊かな経験と知識が活かされています。

 

 

関連ブログ:ミニクーパーの最上級グレード「ジョン・クーパー・ワークス(JCW)」の歴代モデルを徹底比較!

 

ミニクーパーのラインナップ過去現代

クラシックミニ/ミニクーパー

1961年:ミニクーパー(997cc)

1963年:ミニクーパーS(1071cc)

1964年:ミニクーパー(998cc)

1964年:ミニクーパーS(970cc)

1964年:ミニクーパーS(1275cc)

 

1969年:ミニクーパー生産終了

1971年:ミニクーパーS生産終了

 

1991年:ミニクーパー1.3(1000台限定)

1991年:ミニクーパー1.3

1992年:ミニクーパー1.3i

1995年:ミニクーパー モンテカルLTD

1996年:ミニクーパー 35thアニバーサリーLTD

1997年:ミニクーパー スポーツパックLTD

1998年:ミニクーパー BSCC LTD

1999年:ミニクーパー 40thアニバーサリーLTD

2000年:(ラスト)ミニクーパースポーツ(MPi)

 

 

関連ブログ:最後のローバーミニをご存知でしょうか?

 

BMWミニ/ジョンクーパーワークス

2006年:ミニクーパーS with ジョンクーパーワークスGPキット(R53)

2008年:ミニ ジョンクーパーワークス(R56)

2010年:ミニ ジョンクーパーワークス チャンピオンシップ50(R56)

2013年:ミニ ジョン・クーパー・ワークスGP(R56)

2015年:ミニ ジョンクーパーワークス(F56)

2019年:ミニ ジョン・クーパー・ワークスGP(F56)

 


MINI BLOG

2020.04.18公開 / 2020.04.18更新

【MINI中古車購入ガイド 予算200万円〜250万円編】利用シーンで選ぶ予算別おすすめモデルをご紹介!

 

「○○万円の予算なら、こんなミニの中古車が買えますよ!」という目安をご紹介する今シリーズ。

前回の150万円編に引き続き、第2回目となる今回は、『購入予算200万~250万円』で買えるBMWミニについて取り上げます。

 

※このブログは2020年4月時点の内容です

 

【関連ブログ】

【MINI中古車購入ガイド】利用シーンで選ぶ予算別おすすめモデルをご紹介!【予算150万円編】

 

 

 

MINIのモデル毎の相場について(2020年4月時点)

前回のおさらいですが、大まかなミニの相場をモデル毎まとめてみました。

ミニは大きく分けて3世代に分かれており、更にボディの形状毎にモデルコードで分類されています。

 

モデル毎の相場一覧

世代モデル/コード相場(中古車価格)
第一世代ミニ3ドア/R50・R5310万~110万円
ミニコンバーチブル/R5230万〜120万円
第二世代ミニ3ドア/R5645万〜180万円
ミニコンバーチブル/R5760万〜290万円
ミニクラブマン/R5540万〜200万円
ミニクロスオーバー/R6080万〜270万円
ミニペースマン/R61100万〜250万円
ミニクーペ/R5880万〜230万円
ミニロードスター/R59140万〜230万円
第三世代ミニ3ドア/F56140万〜380万円
ミニ5ドア/F55150万〜380万円
ミニコンバーチブル/F57180万~420万円
ミニクラブマン/F54180万〜480万円
ミニクロスオーバー/F60250万〜500万円

 

相場を大まかにまとめると上記の表のようになります。

ただし、ミニはグレード事に相場も異なり、エントリーグレードの「ミニワン」から「ミニクーパー」「ミニクーパーS」そして最上級グレードの「ミニJCW」まで、同じモデルでも100万円以上差が出る場合もあります。更に限定車・特別仕様車も加えて考えると非常に多岐にわたります。

また、中古相場は生き物のように常にリアルタイムで変動していますので、この価格は参考程度にとらえて下さい。

 

予算200万円で買えるミニのおすすめモデル!

まずは200万円で買えるミニをセレクトしてみたいと思います。前回に引き続き、今回も利用シーン別でご紹介していきます。

 

ファミリーユースにおススメ!家族も満足のMINI!

ミニクロスオーバー(R60) クーパーSD 2014〜2016年式

イールでも一番人気のミニクロスオーバー(R60)。中でもマイナーチェンジを受けた2014年以降に登場したクリーンディーゼルモデルは、燃費もよく、燃料代も安く、それでいてディーゼルらしい力強い加速が味わえる魅力的なモデルです。

 

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
LDA-ZB202014y412 × 179 × 155FF5ドア4名(5名)

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6AT1995cc143ps / 4000rpm31.1kg / 1750 – 2700rpm¥3,870,000

 

後期型R60も価格がこなれてきて、200万円でスポーツモデルのクーパーSDが十分予算内に収まります!新車でオプションをつけると簡単に450万円以上の値段になってしまうクーパーSDが、この価格帯で買えるのであればかなりお買い得だと思います!

 

⇒クロスオーバー(R60)のストックリストはこちら

 

 

普段使いにピッタリ!運転しやすくて維持費も安い!

ミニ3ドア (F56) クーパー 2014〜2015年式

コンパクトサイズのミニをお求めであれば、取り回しのいいサイズ感と丸く可愛いらしいフォルムの3ドアハッチバック(F56)は欠かせません。現行モデルでは一番小さい3ドア。MINIと言えばハッチバックボディしか認めない!という方もいるほどの普遍的なパッケージ。

 

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
 DBA-XM152014y383×172×143FF3ドア4名

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6AT1498cc136ps / 4400rpm22.4kg / 4300rpm¥2,800,000
6MT1498cc136ps / 4400rpm22.4kg / 4400rpm¥2,660,000

 

2014年でフルモデルチェンジした第3世代のミニ3ドア(F56)も、ノーマルグレードのミニクーパーであれば200万円の予算で狙える価格帯となりました。ノーマルグレードと侮るなかれ、1.5Lのクーパーもターボチャージャー付きになり、最大出力、トルクとも実用域では十分すぎるほど。日本車のコンパクトカーや軽自動車から乗り換えると、その走り味には驚くはずです!

 

⇒ミニ3ドアハッチバック(F56)のストックリストはこちら

 

関連ブログ:【似て非なるMINIの2モデル】3ドアと5ドアを改めて比較して分かった事!

 

ドライブ向き!ゴーカートフィーリングを楽しみたい方はこちら!

ミニコンバーチブル (R57) クーパーS 2011〜2013年式

走りを楽しむのであれば、やはりスポーツグレードのミニクーパーSがおすすめです。1.6Lのターボエンジンは184psを発生!コンバーチブルはボタン一つでフルオープン。風を感じながらゴーカートフィーリングを思う存分楽しんで頂けるパッケージです!

 

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
DBA-ZP162011y375 × 169 × 142(6MT)
374 × 169 × 142(6AT)
FF3ドア4名

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6MT1590cc184ps / 5500rpm24.5kg / 5000rpm¥3,680,000
6AT1590cc184ps / 5500rpm24.5kg / 5000rpm¥3,215,000

 

第2世代のクーパーSも3ドアハッチバック(R56)であれば150万円から狙えますが、予算200万円ということであればミニコンバーチブル(R57)も十分予算内で購入可能です!

輸入車のオープンカーという事で、故障を心配して敬遠されている方もいるかもしれませんが、MINIの幌はとても優秀で、他の輸入車オープンカーに比べるとほとんど故障知らず。

憧れのオープンカーが200万円で買えるのは魅力的だと思いますよ!

 

⇒ミニコンバーチブル(R57)のストックリストはこちら

 

関連ブログ:春も夏も秋も冬もEverydayオープンドライブ!MINIコンバーチブルの魅力を知ればあなたも欲しくなる!?

 

 

ミニクーペ (R58) クーパーS 2011〜2016年式

「走りを楽しむ!」という点でおすすめなのはミニクーペ(R58)。希少モデルのクーペという事で、実車を見たことが無いという方も多いかもしれませんが、個人的には隠れた名車だと思っています。

傾斜の強いAピラーが特徴で、3ドアハッチバックより低く構えたフォルムはまさにスポーツカーのそれ。全てが手に届くコンパクトサイズは、MINIのライトウェイトスポーツの特性を十二分に発揮できるパッケージです。

3ドアハッチバックと違いクーペには後部座席がありませんが、ツーシーターに割り切っている分トランクスペースが広いのも魅力です!

 

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
DBA-SX16S(6MT)
CBA-SX16(6AT)
2011y375 × 169 × 138(6MT)
374 × 169 × 138(6AT)
FF3ドア2名

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6MT1590cc184ps / 5500rpm24.5kg / 5000rpm¥3,520,000
6AT1590cc184ps / 5500rpm24.5kg / 5000rpm¥3,100,000

 

中でもスポーツモデルの「クーパーS」は使い切れるパワー感がクーペのボディサイズとベストマッチ!

予算的にも200万円にちょうど収まるイメージです。

問題は、中古車市場にほとんど出回らないという事でしょうか…。2020年4月時点でミニクーパーSクーペは全国で8台。更に走行距離4万㎞以下だと2台しかありません。※カーセンサー調べ

 

 

予算250万円で買えるミニのおすすめモデル!

では続いて予算250万円で買えるミニの中古車をご案内します。予算が潤沢であれば上位グレードがおススメです!

 

ファミリーユースにおススメ!家族も満足のMINI!

ミニクラブマン (F54) クーパーD 2016年式

2015年にフルモデルチェンジしたミニクラブマン(F54)のクリーンディーゼルエンジン搭載モデル「クーパーD」。第3世代へ進化するとともにクラブマンは高級感がぐっと増し、質感高い内装になったことが特徴です。

ボディサイズも全長427㎝×全幅180cmの余裕ある室内空間。4ドア+トランクで、後部座席の乗り降りも楽々です♪

 

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
LDA-LR202016y427× 180 × 147FF5ドア5名

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
8AT1998cc150ps / 4000rpm330Nm / 1750-2750rpm¥3,640,000

 

ガソリンモデルのクーパーであれば200万円から狙えますが、予算が250万あれば、ディーゼルモデルのクーパーDが狙い目!大きくなったボディをディーゼルの溢れるトルクがカバーしてくれます!

遮音性・静粛性も上がっているクラブマンなら、ディーゼル特有の音も気になりません!

 

⇒ミニクラブマン(F54)のストックリストはこちら

 

普段使いにピッタリ!運転しやすくて維持費も安い!

ミニ3ドアハッチバック (F56) クーパーSD 2016~2017年式

運転しやすいサイズとなると、やはりコンパクトな3ドアハッチバック(F56)がおススメです。予算が250万円であれば上位グレードやディーゼルも狙えます。中でもおススメなのが、スポーツディーゼルのミニクーパーSD!

 

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
 DLA-XN152016y383×172×143FF3ドア4名

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6AT1496cc116ps / 4000rpm270Nm / 1750-2250rpm¥3,000,000

 

クーパーDに比べて上位グレードのクーパーSDは、ナビやLEDヘッドライト、16インチホイールが標準装備になり、プレミアムコンパクトの豪華さを感じられる仕様。

ガソリンモデルよりも燃費にすぐれ、ランニングコストも安く、税金の優遇も受けられちゃいます!

ただ、クラブマンに比べるとディーゼルの振動は大きめなので、購入の前には試乗して乗り心地を確かめて下さいね。

 

⇒ミニ3ドアハッチバック(F56)のストックリストはこちら

 

関連ブログ:新型MINIにクリーンディーゼル追加!燃費で元が取れるか試算してみました

 

 

ミニ5ドアハッチバック (F55) クーパーD 2016~2017年式

もう一台、普段使いにおススメのモデルが、ミニ5ドアハッチバック(F55)。3ドアよりも17cm長いボディですが、リアドアが追加され、乗車人数も5人に増えます。クロスオーバーやクラブマンほどの広さはありませんが、リアシートの利便性は高く、乗り降りしやすいのでお子様のいる世帯にはおススメです。

 

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
 LDA-XT152016y400×172×144FF55

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6AT1496cc116ps / 4000rpm270Nm / 1750-2250rpm¥3,180,000

 

価格帯は3ドアに比べると高めなので、5ドアであればクーパーDがちょうど予算250万円までに収まります。クーパーDでも十分すぎるトルクを低回転から発生するので、パワー不足を感じることはありません。

また、ディーゼルは燃費も良く、維持費が安いので奥様の許可が取りやすいかも?笑

 

⇒ミニ5ドアハッチバック(F55)のストックリストはこちら

 

関連ブログ:【似て非なるMINIの2モデル】3ドアと5ドアを改めて比較して分かった事!

 

ドライブ向き!ゴーカートフィーリングを楽しみたい方はこちら!

ミニ3ドアハッチバック (F56) クーパーS 2016~2017年式

現行(第3世代)では一番小さいミニ3ドアハッチバック(F56)。スポーツグレードのクーパーSはコンパクトボディに2Lターボエンジンを搭載し、最高出力は192ps!

現行モデルで唯一MTが選べるのも3ドアの魅力ですね。

 

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
DBA-XM202014y386×172×143FF3ドア4名

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6AT1998cc192ps / 5000rpm28.5kg /4600rpm¥3,320,000
6MT1998cc192ps / 5000rpm28.5kg /4600rpm¥3,180,000

 

予算250万円だとLCI(マイナーチェンジ)直前までが狙い目です!

3ドアは高いボディ剛性に軽量なボディ、接地性の高いリアマルチリンクサスなど、FFコンパクトカーとは思えないほど本格的な走りが楽しめます。(個人的にはLSDをオプション設定してほしかったw)

ちなみに写真のサンダーグレーはクーパーSの専用カラー。

 

⇒ミニ3ドアハッチバック(F56)のストックリストはこちら

 

関連ブログ:MINIだからこそあえてマニュアルを選ぶ!その魅力とは!?

 

 

ミニロードスター (R59) クーパーS 2012~2016年式

2012年に登場したミニロードスター(R59)。予算200万円でクーペを紹介していますが、ロードスターはそのオープンバージョン。

ツードア&オープンの組み合わせは、ゴーカートフィーリングをそのまま体現したパッケージ。乗り味もゴーカートのように、切れ味鋭いハンドリングを楽しめます。

 

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
CBA-SY16S2012y375 × 169 × 139(6MT)
374 × 169 × 139(6AT)
FF3ドア2名

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6MT1590cc184ps / 5500rpm24.5kg / 5000rpm¥3,770,000
6AT1590cc184ps / 5500rpm24.5kg / 5000rpm¥3,470,000

 

クーペに比べて、レザーシートやシートヒーターが標準装備だったりと豪華仕様になるロードスター。価格は少し高めですが、一度乗ってみる価値はあると思います。

ただ、クーペ同様とにかく数が少なく、2020年4月時点でミニロードスターは全国で10台。クーパーSは5台しかありません。※カーセンサー調べ

 

関連ブログ:不遇のミニ?時代の波に勝てなかった名車「ミニロードスター(R59)」を徹底解剖!

 

最後に

今回紹介した200万~250万円という価格帯が、iRで在庫しているミニの中古車の中で一番のボリュームゾーンです。台数も多い分、選択肢が多く迷われる方も多いと思います。

ただ、個人的にMINIは自身のライフスタイルを映す鏡のようだと思っています。

どうしても中古車を選ぶとき、車両価格や販売条件に目が行きがちですが、条件ばかりにとらわれ過ぎず、実際に自分がMINIに乗っているところをイメージして、ぴったり合う一台を選んでいただけたらと思います。せっかくMINIを購入するのであれば、買ってからの事を考えた方がクルマ選びが楽しくなりますよ♪

 

関連ブログ:【MINI中古車購入サポート】販売価格と総額って違うの!?わかりずらい諸経費について徹底解説!

関連ブログ:【完全保存版】ミニクーパーの選び方【BMW MINI購入ガイド】

関連ブログ:【MINI中古車購入サポート】ローンプラン試算で分かる!MINIはローン購入がこんなにお得!


MINI BLOG

2020.02.22公開 / 2020.02.22更新

【MINI中古車購入ガイド】利用シーンで選ぶ予算別おすすめモデルをご紹介!【予算150万円編】

 

ローバーミニの生産が終了し、BMWミニが日本で販売開始してからもうすぐ20年になります。

新古車(登録済み未使用車)も比較的多く出回っているBMWミニの中古車価格は、高いものだと500万円超から安いものでは10万円弱まで。中古車もピンからキリまで様々な車両が流通しています。

 

iRで在庫しているBMWミニは、オーナー様が購入後も安心して乗っていただけるよう厳選しているので、低年式・過走行の極端に安いミニは在庫しておらず、iRでは概ね150万円〜350万円ぐらいの車両を取り揃えています

モデルやグレード、ボディカラーなど選択肢の多いミニですが、やっぱりクルマを購入する上で一番重要は価格だと思います。

 

そこで、今回から数回に分けて、「○○万円の予算なら、こんなミニが買えますよ!」という目安をご紹介しようと思います。

記念すべき第1回目の今回は、『購入予算150万円』で買えるBMWミニについて取り上げます。

 

※このブログは2020年2月時点の内容です

 

 

 

MINIのモデル毎の相場について(2020年2月時点)

まず初めに、大まかなミニの相場をモデル毎まとめてみようと思います。

ミニは大きく分けて3世代に分かれており、更にボディの形状毎にモデルコードで分類されています。

 

モデル毎の相場一覧

世代モデル/コード相場(中古車価格)
第一世代ミニ3ドア/R50・R5310万~110万円
ミニコンバーチブル/R5230万〜120万円
第二世代ミニ3ドア/R5645万〜180万円
ミニコンバーチブル/R5760万〜290万円
ミニクラブマン/R5540万〜200万円
ミニクロスオーバー/R6080万〜270万円
ミニペースマン/R61100万〜250万円
ミニクーペ/R5880万〜230万円
ミニロードスター/R59140万〜230万円
第三世代ミニ3ドア/F56140万〜380万円
ミニ5ドア/F55150万〜380万円
ミニコンバーチブル/F57180万~420万円
ミニクラブマン/F54180万〜480万円
ミニクロスオーバー/F60250万〜500万円

 

相場を大まかにまとめると上記の表のようになります。

ただし、ミニはグレード事に相場も異なり、エントリーグレードの「ミニワン」から「ミニクーパー」「ミニクーパーS」そして最上級グレードの「ミニJCW」まで、同じモデルでも100万円以上差が出る場合もあります。更に限定車・特別仕様車も加えて考えると非常に多岐にわたります。

また、中古相場は生き物のように常にリアルタイムで変動していますので、この価格は参考程度にとらえて下さい。

 

予算150万円で買えるミニはどんなものがあるの?

 

それでは、このブログの本題に戻ります。予算150万円で買えるBMWミニはどんなモデルを、利用シーン別に考えてみたいと思います。

 

ファミリーユースにおススメ!家族も満足のMINI!

 

ミニクロスオーバー(R60) クーパー 2011〜2014年式

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
CBA-ZA162011y411 × 179 × 155FF5ドア4名(5名)

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6MT1590cc122ps / 6000rpm16.3kg / 4250rpm¥2,990,000
6AT1590cc122ps / 6000rpm16.3kg / 4250rpm¥3,120,000

 

ファミリーユースにおススメのミニは、なんといってもミニクロスオーバーです!

ボディサイズも大きく、リアシートにドアを備える5人乗り!(4人乗りモデルも設定有り)

ミニとしては大きめのボディサイズながら、2011年〜2014年の前期型のクーパーであれば100万円代前半の車両価格!ボディの大きさとは比例しない中古車価格は魅力ですね!

 

⇒クロスオーバー(R60)のストックリストはこちら

 

関連ブログ:これでもっと好きになる?!今あえて初代クロスオーバー(R60)を選ぶ理由とは?メリットからデメリットまで、まるごと全部教えちゃいます!

 

ミニ5ドア (F55) ワン 2014〜2015年式

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
DBA-XS122014y400×172×144FF55

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6AT1198cc102ps / 4000rpm

18.36kg / 3900rpm

¥2,550,000

 

ファミリーにおススメするもう一台はミニ5ドアハッチバック!

第三世代のミニながら、登場は2014年の秋なので、ある程度中古車価格もこなれてきました。エントリーグレードの「ワン」であれば、150万円から狙う事が可能です!

クロスオーバー同様に、リアシートにもドアを備えた5人乗りモデル!サイズはクロスオーバーに及びませんが、トランクスペースも含めてしっかり作りこまれています。

「3ドアハッチバックでは小さいけど、クロスオーバーでは大きすぎる」そんな方に向けた『ちょうどいいサイズ』のミニ5drです!

 

⇒ミニ5ドアハッチバック(F55)のストックリストはこちら

 

関連ブログ:【似て非なるMINIの2モデル】3ドアと5ドアを改めて比較して分かった事!

 

 

普段使いにピッタリ!運転しやすくて維持費も安い!

 

ミニ3ドア (F56) ワン 2014〜2015年式

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
 DBA-XM122014y383×172×143FF3ドア4名

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション  排気             馬力             トルク  新車価格
6AT1198cc102ps / 4000rpm18.3kg / 3900rpm¥2,400,000
6MT1198cc102ps / 4000rpm 18.3kg / 3900rpm¥2,260,000

 

第三世代の3ドアハッチバック(F56)。前述の5ドア同様に3ドアもエントリーグレードの「ワン」であれば150万円から狙う事が可能です!

排気量も1.2Lで税金も安く、燃費にも優れ、ターボ付きとなった第三世代のエンジンは普段使いでは必要十分!

そして何より、第三世代のミニでは一番小さい取り回しのいいサイズ感が魅力です!

ナビやLEDライトなどはオプション装備となりますが、普段使いに割り切るのであれば気にならないと思います!

 

⇒ミニ3ドアハッチバック(F56)のストックリストはこちら

 

関連ブログ:【ただ安いだけなんて言わせない】ミニONEの魅力を徹底考察!

 

 

ミニ3ドア (R56) クーパー 2010〜2013年式

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
CBA-SU16(6AT)
DBA-SU16(6MT)
2010y374 × 168 × 143FF3ドア4名

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6AT1590cc122ps / 6000rpm16.3kg / 4250rpm¥2,740,000
6MT1590cc122pc / 6000rpm16.3kg / 4250rpm¥2,610,000

 

運転しやすいコンパクトサイズのミニといえば、なんといっても第二世代のミニクーパー(R56)。

第三世代のミニ3dr(F56)よりも、さらに小さいサイズが魅力です。F56と比べて長さ-9㎝、幅-4㎝。ミニ本来の魅力はこれだ!と言わんばかりの5ナンバーサイズのミニです!

ナビ・レザーシート・HIDヘッドライトなど、高価なオプションが付いていると価格が上がる可能性もありますが、マイナーチェンジ後の後期モデルの中でも、2010~2013年ぐらいのモデルが150万円から狙えます!

 

⇒ミニ3ドアハッチバック(R56)のストックリストはこちら

 

 

走りに特化!ドライブを楽しみたい方はこちら!

 

ミニ3ドア (R56) クーパーS 2010〜2011年式

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
CBA-SV16(6AT)
DBA-SV16(6MT)
2010y375 × 169 × 143FF3ドア4名

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6AT1590cc184ps / 5500 rpm24.5kg / 5000rpm¥3,160,000
6MT1590cc184ps / 5500 rpm24.5kg / 5000rpm¥3,030,000

 

第二世代のミニクーパーS(R56)も中古車価格はかなり落ち着いてきました。前述のミニクーパーに比べると少し高めではありますが、後期モデルの中でも2010年~2011年ぐらいであれば十分150万円の予算で購入できます。

ちょっと注意が必要なのは、同じ2010年式でも、マイナーチェンジ前の前期型と、エンジンのみマイナーチェンジを受けた中期型、エンジン&デザインのマイナーチェンジを受けた後期型が存在していること。価格は前期型が安いですが、信頼性を考えると中期型以降が絶対おすすめ!

前期と中期を見分けるポイントは車両の型式。前期はMF16S、中期&後期はSV16です。

 

⇒ミニ3drハッチバック(R56)のストックリストはこちら

 

関連ブログ:【中古車購入前にチェック!】BMWミニモデルチェンジ遍歴まとめ【ハッチバック&コンバーチブル編】

 

 

ミニクロスオーバー(R60) クーパーS 2011~2012年式

 

型式発売年車輌寸法 ※駆動方式ハンドルドア数定員
CBA-ZC162011y412 × 179 × 155 FF 右5ドア4名(5名)

※全長×全幅×全高(cm)

ミッション排気馬力トルク新車価格
6MT1590cc184ps / 5500rpm24.5kg / 5000rpm¥3,520,000
6AT1590cc184ps / 5500rpm24.5kg / 5000rpm¥3,650,000

 

またまた登場のクロスオーバー(R60)ですが、こちらはスポーツグレードのクーパーS!ターボ付きエンジン(ガソリン)で最高出力184ps!

2011年から2012年ぐらいのモデルであれば、クーパーSでも150万円に収まる車両が探せます!

軽量でキビキビ走る3ドアに比べてると車高も高くロール感が出ますが、その分加重を掴みやすく走るステージを選ばないのがクロスオーバーの魅力です。

ただ、純正ホイールはサイズが大きく重いので、軽量ホイールと組み合わせてバネ下重量を軽減するとかなり気持ちよく走れます!

ちなみに予算150万円でかえるFFモデルのクーパーSに対し、4WDの「ALL4」だと予算200万弱ぐらいの価格帯です。

 

⇒クロスオーバー(R60)のストックリストはこちら

 

関連ブログ:これでもっと好きになる?!今あえて初代クロスオーバー(R60)を選ぶ理由とは?メリットからデメリットまで、まるごと全部教えちゃいます!

 

「車両価格」+「諸経費」=「支払総額」で予算を考えましょう!

最後に、ミニの中古車を購入する上での注意点にふれておきます。

予算を決めて中古車を探すうえで注意が必要なのは、「車両本体価格」に加えて、「諸経費」がかかるということ。車両本体価格は中古車相場がある程度決まっており、地域差もほとんどなく全国共通の指標とも言えますが、諸経費に関しては販売店ごと様々。なのでネットで検索して、車両価格が安いからと問い合わせをしてみたら、想像以上の見積額が返ってきた!なんて経験したことのある方もいるのでは?

 

諸経費があいまいだと中古車探しが複雑になってしまいますが、iRではお客様に分かりやすく比べていただく為に、支払総額も提示しています。

もちろん、お住いのエリアや販売条件により支払総額は変わってしまいますが、諸経費の中身はお客様に不信感を与えないよう納得できる適正な諸経費を頂戴しております。

ですのでどこで購入するにしても中古車(新車の場合も)の見積もりを取る際には「◯◯手数料」「〇〇代行費用」などの内容をよく確認し、この費用は何なのか販売店のスタッフに納得のいくまで説明してもらってからハンコを押すようにしてくださいね。

 

関連ブログ:【MINI中古車購入サポート】販売価格と総額って違うの!?わかりずらい諸経費について徹底解説!

 


MINI BLOG

2019.12.18公開 / 2021.11.09更新

【冬の必須装備】ミニクーパーのスタッドレスタイヤ事情を解説します

ブログ帯

 

年末年始の連休を利用して、実家への帰省やスキー旅行へ出かける予定を立てている方も多いのではないでしょうか。冬場のドライブで気を付けたいのは、雪道や路面凍結での事故ですよね。数年前に東京でも大雪が降り、交通がパニック状態になった事を覚えています。

そんな、積雪路面や凍結路面を走る上で必須となるのがスタッドレスタイヤです。と言うことで、今回はミニのスタッドレスタイヤ事情について解説してみたいと思います。

(更新:2021年11月)

 

MINI

 

 

 

そもそもスタッドレスタイヤとは?

30年位前までは、冬タイヤと言えばタイヤの表面にスパイク(スタッド)を付けたスパイクタイヤが主流でした。ですがスパイクタイヤは道路のアスファルトを削ることで粉じん等の公害が問題になり、それ以降「スパイク(スタッド)」が「ない(レス)」タイヤとして登場したのがスタッドレスタイヤです。

 

IMG_9933-750x500

 

スタッドレスタイヤの主な特徴としては、下記の4点が挙げられます。

・深い縦溝

・細かいサイプ(横溝)

・細かいブロック

・柔らかいゴム

 

雪や氷が滑るのは路面とタイヤのすき間に溶けた水の層(水膜)が出来てしまうためです。何年か前のテレビCMで「乾いた氷は滑らない」と紹介していましたが、スタッドレスタイヤはこの水膜を除去する目的で深い溝や細かいサイプが付けられています。また、雪は圧力で固まる性質があるため、踏まれて固まった雪に細かいブロックをスパイクの様に食い付かせてグリップを得る構造になっています。更に寒い環境でも路面に密着させる為に夏タイヤよりも柔らかいゴムを使用していることが特徴です。

 

BMWミニのタイヤサイズ

ここでBMWミニのタイヤサイズについておさらいをしておきましょう。

 

タイヤサイズの見方

205/45 R17

①タイヤの幅/mm
②タイヤの扁平率(タイヤの厚み÷リム幅×100)
③R=ラジアルタイヤ ※ミニは全てラジアル
④ホイールの直径/インチ

 

ホイールサイズの見方

7J × 17 PCD100 4穴

①ホイールのリム幅/インチ ※Jはフランジ形状
②ホイールの外径/インチ
③ピッチ・サークルド・ダイアメーター(取り付け穴の中心を結んだときにできる円の直径)
④取付穴の数

 

BMWミニのタイヤ&ホイールサイズ一覧

 サイズリム幅PCD穴数タイヤ幅扁平率
R50系(第1世代)15インチ5.5J100417565
16インチ6.5J100419555
17インチ7J100420545
R56系(第2世代)15インチ5.5J100417565
16インチ6.5J100419555
17インチ7J100420545
18インチ7J100420540
F56系(第3世代)15インチ5.5J112517565
16インチ6.5J112519555
17インチ7J112520545
18インチ7J112520540
R60(クロスオーバー)16インチ6.5J120520560
17インチ7J120520555
18インチ7.5J120522545
19インチ7.5J120522540
F60(クロスオーバー)17インチ7.5J112522555
18インチ7.5J112522550
19インチ8J112522545
F54(クラブマン)16インチ7J112520555
17インチ7.5J112522545
18インチ8J112522540
19インチ8J112522535

※F54クラブマンの19インチサイズに適合するスタッドレスタイヤはありません(2019年12月現在)

 

スタッドレスタイヤは夏タイヤよりもサイズの小さい物を使用することが一般的ですが、インチダウンする際はご注意ください。グレード事履けるホイールサイズが限られます。例えばR56のクーパーSには15インチホイールは適合しませんのでご注意下さい。

 

BMWミニ純正ホイールの互換性について

BMWミニは大きく分けて第1世代(R50系)、第2世代(R56系)、第3世代(F56系)に分かれています。
同じ第1世代同士でも、2006年6月以前と以降のモデルでは、ボルトの取り付け穴の径が違うのでご注意ください。

第1世代の2006年6月以降と第2世代のホイールは共通ですが、第3世代からはボルト穴数が5穴化したため適合しません。

また、R60系(クロスーバー、ペースマン)、F54(現行クラブマン)、F60(現行クロスオーバー)は外径やホイール規格が違うので、他のモデルとは互換性がありません。

 

スタッドレスタイヤの寿命、交換時期は?

スタッドレスタイヤの交換タイミングは、新品購入から3シーズンぐらいと言われています。これは、ゴムの柔らかさが効きに直結するからです。タイヤは経年変化によりゴムが硬化するので、使用していない溝のあるタイヤでも性能の低下が起きてしまいます。ですので保管状況にもよりますが、3シーズンを目安に買い換えるのが理想的ですね(メーカーにより異なります)。

また、夏タイヤには溝の深さをはかる目安となる『スリップサイン』がありますが、スタッドレスタイヤにはスリップサインと別に使用限度を示す『プラットフォーム』が付いています。タイヤのサイドに矢印が書かれているのですが、その延長線上のタイヤ表面にプラットホームがあります。溝がプラットホームと同じ高さまで減ったら交換タイミングです。

 

IMG_2882

上の写真の青丸部分がプラットフォームです。

ちなみに、新品タイヤの溝が約10mmなのに対して、プラットフォームの高さは半分の約5mmです。スリップサインは約1.6mmですので、プラットフォームが出ていてもスリップサインが出るまでは溝が残っています。なので夏タイヤとして使うことが出来ない事はないのですが・・・

 

スタッドレスタイヤは冬シーズン以外に使用して大丈夫?

春になりスタッドレスタイヤから夏タイヤへ交換するのが面倒と感じる方もいるかも知れません。確かにタイヤ交換は重労働ですし、お店にお願いするにしてもお金がかかります。しかし、だからと言って一年中スタッドレスタイヤを使用するのは考えたほうがいいかもしれません。

 

主な理由としては、

  • 夏タイヤよりも舗装路面のグリップが低い(安全性が低い)
  • 路面抵抗が大きいので燃費が悪い
  • 舗装路でのロードノイズが大きい
  • 舗装路面で使用すると磨耗しやすい
  • 夏タイヤよりも価格が高い

 

夏タイヤに比べてドライ路面での走行性能が落ち、さらには夏タイヤより価格が高く、減りの早いスタッドレスタイヤを夏場に使用するのはもったいないだけですね。プラットフォームまで使い切ったスタッドレスタイヤを、履きつぶすつもりで使用する方もいるかも知れませんが、走行性能や安全性がガクンと落ちるようなので注意が必要です。

 

もし、降雪量は少ないけど雪が心配な方がいたら『オールシーズンタイヤ』の使用を検討してみてはいかがでしょうか。スタッドレスほどの雪上・氷上性能はありませんが、夏場の使用にも耐えられる一石二鳥なタイヤです。※ただしサイズは限られてしまいます

ただ、乗り心地や燃費は夏タイヤに劣りますので、リスク回避と快適性・維持費のトレードオフになるという事に注意してください。

 

スタッドレスタイヤの保管方法

スタッドレスタイヤの保管方法で気をつけたいのは、直射日光に当てないことです。日光に晒されるとゴムの劣化が進んでしまいますので、使わない夏場の間は日陰に保管する事が理想的です。ホームセンターやカー用品店で売っているカバー付きのタイヤラックなんかを活用してみてはいかがでしょうか。

rack

 

マンション住まいでタイヤの保管場所が無いという方には、クロークサービスを行っているタイヤ専門店もあるようですので、お近くのショップに相談されてみてはいかがでしょうか。

 

■主なクロークサービス取り扱いショップ

 

また、空気に触れるだけでもゴムは多少劣化してしまいます。よくタイヤショップでラップをまいて展示・保管しているのはこれが理由です。ただ、一般家庭でラッピング作業をするのはかなり手間が掛かるので、余程根気のある方以外はそこまで気を使う必要は無いと思います。

 

ミニのチェーン使用について

比較的温暖で雪があまり降らないエリアでは、スタッドレスを購入せずに雪の降った時だけチェーンで対応しようと思ってる方も多いと思いますが、BMWミニの場合(というか欧州車全般的に)、一般的な日本車と比較してタイヤとタイヤハウスのクリアランスが狭く、市販のチェーンが使用できない場合が多いようです。

 

ちなみに純正のオプションパーツとして『ルッドグリップ・スノーチェーン』というパーツがあります。

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ですが、適合するタイヤサイズは【175/65R15、175/60R16、185/50R17】の3サイズのみ。これミニの純正タイヤサイズに当てはめると、R50、R56、F56系の15インチ(ミニクーパー、ミニワンの標準サイズ)しか適合しない事になります。

iRのご近所の正規ディーラーMINI世田谷に確認したところ、過去4年間で一度も売れていないそうで、正規MINIディーラーとしてもスタッドレスタイヤの使用を推奨しているとの事です。もちろん純正以外でもチェーンはあるので、一つの選択肢としてはありだと思います。特に比較的車高の高いクロスオーバーやペースマンは、市販のゴム製チェーンを使っている方がいるみたいです。

 

雪道、凍結路の走り方の注意点

minif54

さて、スタッドレスタイヤを装着したからといって、舗装路と同じ調子で雪道や凍結路を走れるわけではありませんので、やはり慎重な操作が求められます。私自身、長野県の出身で冬場に雪の峠を攻めまくって雪道の運転経験は豊富なので、注意点を幾つかご紹介したいと思います。

 

先ず大前提として『急ハンドル、急加速、急ブレーキ』はNGです。雑な操作をするとグリップは一気に失われますので、スピードや車間距離には余裕を持って運転をして下さい。また、寒い地方のサラサラした雪と、関東で降る湿った雪とでは滑り方に違いがあり、水分が多い湿った雪ほど滑りやすくなります。同じタイヤ、同じスピードでも場所が変わるだけで危険度も変わることを覚えておいてください。

 

また、ABSが付いていたとしてもブレーキに注意が必要です。ABSはタイヤをロックさせないようブレーキの効きを調整します。完全氷結路ではブレーキを踏み込んでも直ぐにABSが作動してしまいほとんど減速が出来ません。減速だけでは事故が回避できない場合もありますので車間距離は多めに取り、万が一の場合にはハンドル操作で回避行動を取ってください。

 

また、スタッドレスタイヤで舗装路を走行する際も注意が必要です。スタッドレスタイヤはゴムが柔らかい為タイヤ自体がたわみます。夏タイヤから履き替えるとコーナリング性能が落ちるので、夏タイヤと同じ速度ではコーナーが曲がりきれない場合もあったりします。「普段は18インチのスポーツタイヤだけど、スタッドレスは安い16インチで」なんてケースは特に気を付けて下さい。

 

また、中古でスタッドレスタイヤをホイールセットを購入した場合、タイヤはバランス取りされていない(ウェイトが欠損している)こともあるのでご注意を。高速走行でハンドルがぶれる可能性があるので、購入後はタイヤショップで一度バランス取りをしてもらうと安心です。

 

おすすめのスタッドレスタイヤの銘柄は?

では主なスタッドレスタイヤのメーカーごとの特徴を紹介したいと思います。

 

ブリジストン/BLIZZAK VRX3

(参照:ブリジストン公式サイト)

ブリザックの特徴は『発砲ゴム』を使用していること。スポンジの様に開いた無数の小さな気泡が水膜を取り除くので凍結路にもしっかりと食いつきます。また、沢山の穴が開いているため柔らかさが長持ちする事も特徴の一つです。『北海道、北東北主要5都市での装着率No.1』とうたっているだけあり、実績は一番ではないでしょうか。

 

 

ヨコハマタイヤ/ice GUARD 7

(参照:ヨコハマタイヤ公式サイト)

「ウルトラ吸水ゴム」という素材を使っていることが特徴です。ブリザックと同様に沢山の細かな穴があることに加え、水分を吸収するゲルが含まれています。コンセプトとして「氷に効く・永く効く・雪に効く」とうたっており、走行性能に加えて経年での性能低下が少ないことも特徴です。

 

ダンロップ/WINTERS MAXX03

(参照:ダンロップ公式サイト)

従来品から進化した「ナノ凹凸ゴム」という素材を使用して凍結路面の水膜を除去し、路面に密着させる構造をしています。また、摩耗しても凹凸がゴムの内部から出現する機能も持たせており、摩耗しても性能低下が起こりにくいのも特徴といえます。

 

 

以上、完全に私の主観が入りますが、上記の3銘柄が性能では頭一つ抜けていると思います。ただしその分価格も高めですのです。とは言え、安心安全には変えられませんので信頼できる国産メーカーを選んで頂くのが一番だと思いますよ。

 

ローバーミニのスタッドレスタイヤ事情

最後にローバーミニのスタッドレスタイヤ事情をご紹介します。

 

IMG_4563 (750x500)

ローバーミニは通常12インチ【145/70/R12】のタイヤを履いています。このサイズであればかなりの銘柄でスタッドレスタイヤの設定が有りますので何も問題ありません。

 

IMG_4567 (750x500)

困るのは97年以降の限定車で設定されている【175/50/R13】サイズのタイヤを履いている、「スポーツパックリミテッド」「BSCCリミテッド」「クーパー40thリミテッド」の3車種ですが、元々このサイズはローバーミニぐらいしか設定されていない為、夏タイヤでもヨコハマとナンカン、マキシスしかありません。(2019年現在)
ということは当然のようにスタッドレスタイヤの設定もなく・・・

では13インチモデルの場合の対応策としては、

・純正12インチホイールにスタッドレスタイヤを装着して履く → タイヤがインセットされかっこ悪いですが、安全には変えられません(その副次的効果としてハンドルがメチャクチャ軽くなります!)

・社外12インチホイールに幅広の12インチスタッドレスを履かせる(165/60/R12)

といった方法で対応しています(又はチェーンを使用)。

 

 

少し長くなってしまいましたがミニのスタッドレスタイヤ事情の紹介でした。何事も備えあれば憂いなし!もし雪が降りそうな時は、このブログを思い出して早めに対応してくださいね。

 

MINI BLOG

2019.10.04公開 / 2021.08.28更新

【ただ安いだけなんて言わせない】ミニONEの魅力を徹底考察!

 

あまりミニに詳しくない方は、『ミニ』=『ミニクーパー』と思っているようです。実際、友人にミニについて話すと、「あぁ、ミニクーパーね」と、ミニとミニクーパーを混同してたりするケースは多いです。確かに、ミニと言えばミニクーパーといっても過言じゃないですが、今回取り上げるのはクーパーではなく『MINI ONE(ミニワン)』について。ちょっと地味な存在で、普段あまりフィーチャーされないONEですが、その魅力について考えてみたいと思います。

 

 

【目 次】

  1. そもそもミニ『ONE』とは
  2. ミニクーパーとミニONEの違い
  3. ミニワンの魅力とは
  4. クーパーに比べて装備が少ない?いえいえ、使わない装備なんていりません!
  5. 在庫中のミニONE
  6. 最後に

 

そもそもミニ『ONE』とは

 

ONEはミニのグレード設定の中で、一番価格の安いエントリーグレードに位置しています。

 

【グレード一覧】

  • ミニ ONE / 2,380,000円(MT) 2,560,000円(AT)
  • ミニ クーパー / 2,940,000円(MT) 3,120,000円(AT)
  • ミニ クーパーD / 3,290,000円(AT)
  • ミニ クーパーS / 3,540,000円(MT) 3,720,000円(AT)
  • ミニ クーパーSD / 3,890,000円(AT)
  • ミニ ジョンクーパーワークス / 4,320,000円(MT) 4,500,000円(AT)

※3drハッチバック(F56)/2019年9月時点

 

ONEと最上級グレードのジョンクーパーワークス(JCW)とでは200万円近い価格差があります。

こうして並べてしまうと、単に価格の安い廉価版グレードのように見えてしまいますが、侮るなかれONEにはONEの魅力がいっぱいあるんです!

 

⇒ミニ3dr(F56)&ミニ5dr(F55)の在庫一覧はこちら

 

ミニクーパーとミニONEの違い

 

では、一つグレードが上の『ミニクーパー』と『ミニONE』を比較して、どんな違いがあるのか見ていきたいと思います。

主な違いは下記の表の通りです。

 

 ONEクーパー
ボディ&ルーフカラーボディと同色ツートーンカラー
エアコンマニュアルエアコンオートエアコン
フォグライト

LEDフォグライト
排気量(cc)

前期 1,200

後期 1,500

1,500
最大出力(kW/PS/rpm)75/102/3900100/135/4500
最大トルク(Nm/rpm)

前期 180/1400-3900

後期 190/1380-3600  

220/1480-4100 

新車時車両本体価格

238万円(MT)

256万円(AT)

294万円(MT)

312万円(AT)

※3drハッチバック(F56)/2019年9月時点

 

ONEはクーパーに比べて一部装備を簡素化することで低価格を実現しています。上記以外にも、グリルの材質や助手席の高さ調整機能など、細々とした装備の違いがあります。

また、大きな違いとしてエンジン出力がありますが、街乗りを前提とした場合には必要十分すぎるほど。参考までに、日本車の同クラスコンパクトカーと比較してみると・・・、

 

 ミニ・ONEホンダ・フィットトヨタ・ヴィッツ
排気量

前期 1.2L

後期 1.5L

1.3L1.3L
最大出力(kW/PS/rpm)75/102/390073/100/600073/99/6000
最大トルク(Nm/rpm)

前期 180/1400-3900

後期 190/1380-3600

119/5000 121/4400 

 

日本車コンパクトカーと比べると、ミニONEのエンジンが優れていることがわかると思います。特に低回転からの出力もトルクも優れており、街乗りなど常用域では圧倒的です。低回転からの加速感がミニらしいキビキビとした走りを実現してくれますよ!

 

⇒ミニ3dr(F56)&ミニ5dr(F55)の在庫一覧はこちら

 

ONEの魅力とは!

 

コストパフォーマンスが良い!

ミニOENの魅力は何といってもコスパの良さ!車両価格だけで見比べてみると、

・ミニONE:256万円

・ミニクーパー:312万円

・ミニクーパーS:372万円

⇒クーパーとの差額は56万円、クーパーSに至っては116万円も差があります!

(※価格は2019年9月時点のATモデル)

 

もちろん価格なりの装備やエンジンの差はありますが、必要最低限の装備を備えながらお求めやすい価格設定になっているのはONEならではの魅力です!

 

必要な分だけオプションを追加できる!

もちろん標準装備だけでは寂しいという方は、オプションを追加することも出来ます。

例えば、

①ペッパーパッケージ:9.8万円

 └ストレージコンパートメントパッケージ(トランクのフラットフロア)

 └MINIエキサイトメントパッケージ(センターディスプレイ周りのLED装飾)

 └レインセンサー(自動ドライビングライト付き)

 └コンフォートアクセス

 

②ナビゲーションパッケージ:20万円

 └ナビゲーションシステム

 └アームレスト

 

③LEDライトパッケージ:11.9万円

 └LEDヘッドライト/LEDデイライトリング

 └LEDリアコンビランプ(ユニオンジャックデザイン)

 └LEDフロントフォグランプ

 └ホワイトターンシグナルライト

 

④カメラ&パーキングアシストパッケージ:10万円

 └パーキングアシスト

 └フロント&リアPDC(パークディスタンスコントロール)

 └リアビューカメラ

 

⇒①②③④の合計51.7万円

これだけの装備を追加しても、クーパーより4万円安く購入できちゃいます!

ちなみに①③④はクーパーもオプション装備なので、クーパーに同じ装備を追加した場合、クーパーとONEとの価格差は32万円!!ONEのコスパが際立っていますね!

※オプション価格はONEとクーパーで異なります

※価格は2019年9月時点

 

リセールの良さ!

購入時だけでなく、ミニを売却する時もONEの魅力は現れます。

以前にiRのブログで取り上げたリセール価格で、ONEはかなり優秀な数値を残しています。

3drハッチバックのミニONEのリセールバリュー(値下がり率)は59%。もともと値下がりしにくいMINIですが、スポーツグレードのクーパーSですら51%の中で、ONEが6割近いリセール価格というのは相当優れた数値です!

 

【関連ブログ】

ズバリお得なミニはコレ!新車で買ったミニは高く売れるの?気になるMINIのリセールバリューランキングを大公開! 〜ハッチバック&コンバーチブル編〜

 

ズバリお得なミニはコレ!新車で買ったミニは高く売れるの?気になるMINIのリセールバリューランキングを大公開!~後編 クラブマン&クロスオーバー編~

 

使い切れるエンジンパワー

ONEの魅力は価格ばかりではありません。

数値だけを見てしまうとONEは「一番パワーのない安いミニ」に見えてしまうのかもしれません。ですが、どんどん高性能化している現代の自動車にあって、クラシックミニから変わらない魅力が、使い切れるエンジンパワーだと思います。

シンプルな内外装に必要最低限の装備。決してパワフルとは言えないエンジンながら軽量な車体をコントロールする楽しさは、本来の『MINIらしさ』といえるのではないでしょうか。

それに実際乗ると実用域の加速感はしっかりあるので、街乗りが中心であればそこまで非力さは感じませんよ!

 

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クーパーに比べて装備が少ない?いえいえ、使わない装備なんていりません!

 

ONEの装備が少ないことがデメリットだと感じていませんか?でも、そもそも使わない機能にお金を出すって無駄だと思いません?

例えば・・・、

・LEDライト ⇒夜も明るい都市部ではライトの明るさは気にならないのでは?

・フォグライト ⇒都市部で運転する限りでは使う機会ありますか?

・助手席ハイトアジャスター ⇒助手席の高さって調整します?

・純正ナビゲーション ⇒スマホで十分では?(更新要らずで渋滞情報やオービスまでわかる!)

 

どうしても必要なら追加でオプションを付ければいいんです!だって、先ほども紹介した通り、それなりのオプションを付けたってクーパーよりはるかに安いんですから。

 

一部つけられないオプションもある

一般的なオプション装備は追加できるONEですが、一部ハイグレードなオプションはつけられませんのでご注意下さい。

 

【ONEにつけられない装備の一例】

  • MINI YOURSパッケージ
  • ヘッドアップディスプレイ
  • インテリジェントセーフティー
  • アダプティブクルーズコントロール
  • ハーマンカードンスピーカー
  • アラームシステム

 

 

でも、つけられないオプションはそもそも高額なものが多いので、ONEの特性には合っていないようにも思います。それに、実際アダプティブクルーズコントロールの利用率は低いみたいですよ。折角ついてるのに使わないんじゃ…、ねぇ(笑)

 

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最後に

2000年以前のローバーミニでは、ONEと同じようなスタンダードグレードの『ミニ・メイフェア』が、かなりの台数売れていました。

  • メイフェア=街乗り
  • クーパー=スポーツ
  • ケンジントン=高級感

という住み分けがしっかりされていたからだと思います。

ですが、BMWミニになり、どうしても「クーパーS/クーパー/ONE」が並ぶと下のグレードに見られてしまい、廉価版のようなイメージで敬遠されているように思います。

ですが、ONEは決して単なる廉価版ミニではなく、高いコスパとミニ本来の魅力を併せ持ったモデルだと言えます。

一度でもONEに乗ったら、MINIに対する考え方が大きく変わるかもしれませんよ~!

 

 

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MINI BLOG

2019.08.23公開 / 2020.03.10更新

【増税前の準備はお済ですか?】消費税10%目前!でも増税後は取得税が廃止⁉ミニの中古車は増税の前と後、どっちがお得か解説します!

 

今年(2019年)の10月から消費税が8%から10%へアップします。

高額商品の自動車を売っている立場からするとただ事ではないのですが、自動車業界全体的に5%から8%に増税された時ほどの駆け込みは起きていないようです。

その背景として、自動車関連の税制度が改正され、取得税の廃止や自動車税の減額など、増税後の購入でも大きな負担増加にならないのではないか?との見方があるようです。

 

そこで今日は、10月の消費増税の前と後で、どっちがお得にミニを購入できるか、ミニ中古車専門店の目線で解説してみようと思います。

※このブログは、2019年8月時点の内容です

 

目 次

 

 

自動車を購入する際にかかる税金

まず最初に、クルマを購入する際にかかる税金について整理してみましょう。

 

■自動車取得税

自動車を購入する際に支払う税金です。『取得税=取得価額(課税標準基準額×残価率)×3%』という計算があてはめられるのですが、複雑なので詳しくは割愛します。

なお、取得価額が50万円以下の場合は0円なのですが、MINIの場合、モデルやグレードにもよりますが初年度登録から4~5年目までのクルマが課税されます。

大雑把な計算だと新車から1年落ちで5~7万円位3年落ちで2~3万円位の金額になります。

 

■自動車税

車両を保有している間は年に1回、4月1日時点の所有者が支払う税金です。

中古車の場合は、購入月から次の3月までを月割りで支払います。

 

■重量税

その名の通り、車両重量によって支払う税金です。車検の際に支払うため、新車の場合は3年分、車検が切れている中古車を購入する場合は2年を支払います。

車検が残っている中古車を買う場合は、購入時の支払はありません。

 

関連ブログ:【MINI中古車購入サポート】販売価格と総額って違うの!?わかりずらい諸経費について徹底解説!

 

 

このように、日本は世界でも稀にみる自動車関係の税金が複雑で多額の税金を支払う国です。自動車ユーザーが負担している自動車関係諸税の税収は、国の租税総収入の1割近くにあたる8兆3,000億円にものぼります(JAF参照)。

元々自動車を取り巻く税金のあり方については議論されていましたが、この度の消費増税にあわせて自動車関連の税金についても見直しが行われることになりました。

 

 

消費増税後は自動車税が安くなる

2019年10月1日以降の税制改正に伴い、自家用の自動車税の税率が引き下げられます。

自動車税の金額は以下の通りです。

 

排気量引下げ前の税率引下げ後の税率(引下げ額)
1,000cc以下29,500円25,000円(-4,500円)
1,000cc超 1,500cc以下34,500円30,500円(-4,000円)
1,500cc超 2,000cc以下39,500円36,000円(-3,500円)
2,000cc超 2,500cc以下45,000円43,500円(-1,500円)
2,500cc超 3,000cc以下51,000円50,000円(-1,000円)
3,000cc超 3,500cc以下58,000円57,000円(-1,000円)
3,500cc超 4,000cc以下66,500円65,500円(-1,000円)
4,000cc超 4,500cc以下76,500円75,500円(-1,000円)
4,500cc超 6,000cc以下88,000円87,000円(-1,000円)
6,000cc超111,000円110,000円(-1,000円)

 

MINIもグレードによっては最大4,000円の引き下げとなりますが、注意していただきたいのは2019年10月1日以降に初回新規登録(※)を受けた車両から適用されるという事。つまり、それ以前の車両は元の税額のまま変わりません。

2019年10月1日以降に登録された車両が中古車市場に出回るまで、まだまだ時間がかかります。

なので、中古車の購入を検討している方が、自動車税が安くなる影響を直ぐに受けられる訳ではありませんのでご注意下さい。

 

※初回新規登録 ・・・ 新車が陸運局での名義登録される事。登録されると、自動車登録番号標(ナンバープレート)、車検証、検査標章(車検ステッカー)が交付されます。要は新車登録です。

 

 

取得税が廃止される!だけど・・・

2019年10月の消費税8%から10%引き上げに伴い、自動車取得税が廃止されます。

もともと消費税と自動車取得税は「同じような性質の税金を2重課税しているのではないか」

との批判的な意見が多く、10月の税制改正にあわせて取得税が廃止されることになりました。

 

従来の自動車取得税の金額は、モデルやグレードにもよりますがMINIの場合、1年落ちで5~6万ぐらい、3年落ちで2~3万円ぐらいが課税されていました。

これがなくなるなんて最高じゃん!と思いたいところですが、残念ながら取得税に代わる『環境性能割』という新たな税金が生まれました・・・。

 

◆環境性能割

環境性能割とは、現行の「自動車取得税」に変わり導入される新税です。

クルマの購入時に課税され、中古車の購入時にも課税される点は現行の自動車取得税と変化ありません。税率については、燃費に優れ環境にやさしいクルマの方が優遇されるように設定されています。

 

■改正前(自家用・乗用車)

右記以外2015年度燃費基準2020年度燃費基準EV等
+10%達成+10%+20%
3%2%1%非課税

 

↓↓↓↓↓

 

改正後(自家用・乗用車)

右記以外2015年度燃費基準2020年度燃費基準EV等
+10%達成+10%+20%
3%

3%

2%1%非課税

※2019年10月1日~2020年9月30日までは税率1%軽減

 

環境性能割の特徴として、燃費性能の良いクルマは税負担が軽くなり、燃費性能の悪いクルマは税負担が重くなるといった特徴を持ちます。

また、消費税増税による駆け込み需要および反動減抑止の目的で、2019年10月から1年間に限って、税率が一律1%軽減される特例が設けられます。

つまり、改正後1年間の間に環境にやさしいクルマを購入すれば、その分大きな優遇を受けられるという事ですが、エコカー以外は税率が上がっており負担が増えることになります。

なお、現行の取得税も新車から5年過ぎると課税されませんので、5年経過した中古車であれば影響はありません。

 

結局お得になるのは・・・?

 

では、消費増税前と後では、どちらがお得になるのでしょうか?

単純に今回の税制改正の話だけするのであれば、「環境性能割」導入後1年以内にエコカーを購入することが一番恩恵を受けられるお得な買い方ともいえそうです。

 

ですが、中古車販売店の立場から言わせて頂くと、今回の税制改正による減税部分は中古車を購入する方にとってあまり恩恵を受けられるものでは無いようです。

  • 取得税3%が廃止されるが、ほぼ同等の環境性能割が課される
  • 自動車税の減額改定は中古車に直ぐに反映されない(2019年10月1日以降の登録車が対象)

 

このように税制改正に伴う影響は中古車の場合はほとんどないと無く、単純に消費増税分の2%がそのまま負担として乗っかってきちゃうようです!

300万円の車両を購入する場合、2%増税されたら6万円です!

迷っているうちに10月を迎えて余分な出費をしないで済むように、出来るだけ早めに購入を検討する事を強くおすすめしたいと思います!

 

ご注意下さい!消費税10%は納車日から適応されちゃいます!!

さて、10月の消費増税前に購入した方が絶対的にお得だとお伝えしましたが、購入するタイミングに注意が必要です。

「一般社団法人 自動車公正取引協議会」によると、税率10%が適用される取引とは・・・、

 

『売上計上日(※)が10月1日以降となる取引』

※売上計上日とは、「課税資産の式渡しの日として合理的であると認められる日」のうち、「事情社が継続して資産の譲渡を行ったこととしている日」(取得税、法人税の収入金額を計上すべき時期と同様の取り扱い)

↓↓↓↓↓

■当店の売上計上日として適用している日 ⇒「納車日」

 

つまり当社の場合、納車日が売上計上日となるため、9月中に車両購入を決めた(成約した)としても、納車が10月以降になってしまうと新税率(10%)が適用されてしまうことになります。

通常、ご成約から納車までは2~3週間ぐらいかかりますので、あまりギリギリになって駆け込んでも8%の税率が適用されない可能性がありますのでご注意下さい!

 

最後に

個人的な見解としては、今回の税制改正は消費増税の重税感から目をそらすための改正で、実際の税負担が減るのは一部の車種に限られます。

日本の自動車を取り巻く税制については、世界的にも負担が高すぎるようですので、今後はもう少し是正を求めたいものです。

 

ミニもクーパーSEや、クーパーDなど、燃費に優れるモデルを新車で購入すれば恩恵があると思います。

ですが、ミニは燃費ばかりを気にして乗るよりも、ライフスタイルに合わせてモデル選択していただいた方が絶対楽しいし、結果的に満足できると思います。

 

また、古いクルマばかりに重税を掛ける税制度も何とかしてもらいたいものです。

ローバーミニに関して言えば、自動車税(13年経過)と重量税(18年経過)が重税加算されています。

ヨーロッパではHナンバーという制度があり、古いクルマほど税金優遇が受けられるなど、クラシックカーを大切に残していこうという取り組みがなされています。

ですが、日本の場合自動車メーカーが新車を売りやすくなるような税制度となっています。

 

このような税制度に対して、JAFでは意見募集も行っていますので、思う事がある人はぜひとも声を上げて頂きたいと思います。

JAFの自動車税制改正に関する要望活動

 

 

※このブログは、2019年8月時点の内容です


MINI BLOG

2019.07.20公開 / 2023.02.16更新

【これだけでMiniが長持ちする!?】覚えておいてほしいローバーミニとの約束!

 

今日は久しぶりにローバーミニについて取り上げたいと思います。

 

iRでローバーミニを購入するお客様から、「ずっとミニに憧れていた」という声をよく聞きます。ローバーミニに憧れ、いつかは自分も乗りたいと思っているミニファンは多いと思いますが、実際自分で購入するとなると「ローバーミニは壊れやすくて自分じゃ乗れないのでは?」と二の足を踏んでいるのではないでしょうか?

 

iRでは厳選したコンディションのミニを、自社工場のiRメーカースで徹底整備し、普通の車と変わらず快適に乗っていただけるよう気持ちを込めて販売しています。

 

とは言え、ローバーミニは基本設計が古いクルマなので、乗るにあたって守ってもらいたい約束事がいくつかあったりします。逆に言えば、これを守ればもっと安心してローバーミニに乗ってもらえるポイントです。

 

これからローバーミニに乗りたいと思っている方の為に、今日は『ミニのお約束』について解説してみたいと思います。

 

目 次

  1. 暖機運転が必要
  2. オイルの管理が重要です
  3. ミッションの取り扱いは丁寧に
  4. ガソリンはハイオク指定。給油量にもご注意下さい
  5. 路面の段差に注意
  6. 定期点検は必ず受けてください
  7. 最後に
  8. おまけ、クラシックミニマガジンに掲載されました

 

暖機運転が必要

 

1959年の登場から2000年まで販売されていたクラシックミニ。92年にインジェクション化され、97年以降はシリンダーブロックや点火方法の改善など少しずつ進化してきましたが、エンジン自体の基本設計は古いまま。

また、決して工作精度が高いとは言えない作りなので、内部部品のクリアランスを最適化する為の暖機運転が必要になります。

 

最近の若い方は暖機運転という言葉すら聞いたことがない方もいると思います。暖機運転とは、走りだす前にエンジンを温める事。要はエンジンをかけたままアイドリング状態で暫く待つという事です。

 

 

エンジン始動直後は回転数が1,200回転ぐらいでアイドリングします。これが温まってくると800回転ぐらいで落ち着きます。水温計もメーターの真ん中ぐらいで安定するので、メーターの針が動き出すまで出発は控えましょう。お出かけ前には時間にゆとりをもって、暖機の時間も計算に入れて下さいね。

 

特にATは暖機が不足しただけで変速時に滑りの症状が出たりします。続けていると故障の原因になるので、ちゃんと暖機をしてください。

 

余談ですが、ローバーミニの取扱説明書には、『燃費の面から始動後は、すぐに走行を始めることをお薦めします』と記載されています。メーカーがこんな説明していたら、故障が頻発して『ミニ=壊れやすい』と思われちゃうのも仕方ないですね・・・。

 

オイルの管理が重要です

 

ローバーミニはオイル管理次第でコンディションにとても差が出ます。

 

一般的な自動車の場合、MTにはミッションオイル、ATにはフルード(作動油)が使われます。

これに対し、ローバーミニはエンジンとミッションが上下に重なる独自の「二階建て構造」をしており、上下に繋がったエンジンとミッションの両方をエンジンオイルだけで潤滑しています。なので、オイルにかかる負担が大きく、マメなオイル交換がコンディション維持に影響します。

 

具体的には、半年に1回、又は3,000㎞毎に1回。どちらか先に達したところで交換を推奨しています。オイルエレメント(フィルター)交換はオイル交換の2回に1回のペースでOKです。

 

 

また、使用するオイルの粘度が低い(柔らかい)と油膜保持ができないので粘度高め(固め)のオイルをお薦めしてます(10W-40以上ぐらい)。また、安い鉱物油だとエンジン内部を痛める可能性があるので、100%化学合成油がミニにはお薦め。

 

また、油圧が一定以上ないとATを傷めやすいので、劣化して粘度の落ちたオイルをいつまでも入れているのもNGです。オイルは時間がたつと劣化して粘度が落ちてしまうので、ほとんど走らせていない場合も半年に1度を目安にオイル交換するようにお願いします。

 

 

上の写真は、過去にiRメーカースで分解したエンジンのクランクシャフトとメタルの様子。完全に焼き付きを起こしていますが、このエンジンは1万㎞程オイル交換をされていなかったそうです。こうなってはオーバーホールするしかありません。オイル交換代をケチるとこんな高額な代償を払う可能性もあります。ここまでひどいケースは稀ですが、日ごろからオイルの量や汚れをチェックするよう心掛けて下さいね。

 

ミッションの取り扱いは丁寧に

ローバーミニのミッションは非常にデリケートです。特に駐車場内での転換で前進とバックを切り替える際は、クルマが止まった状態で操作するようにして下さい。現代の車なら問題ない(良くはない)ですが、ミニのATは特に繊細なので、車両が停止している状態で前進後退を切り替えするよう心掛けてください。

 

 

また、ATのシフト操作をする際は「Nを跨ぐ時に、Nで一呼吸置く」と機械の負担を減らせます。

言葉だとイメージしづらいですが、要は前進と後退を切り替える際に、ニュートラル(Nレンジ)で一呼吸置いてギヤが抜けるのを確認するという事。車から伝わる振動でギヤの切り替わりがはっきり分かるので、ニュートラルでギヤが抜けたことを確認してから操作します。

 

実際、他店で購入したミニにお乗りのお客様でミッション不良を起こした車両を手放したいとiRへやってきたお客様がいましたが、その方は上記の注意点を守っておらず、どうも販売したお店から何も説明を受けずに納車され、ギヤをDレンジに入れても車が動かない状態まで悪化していました。

 

 

MTの場合も、雑なシフト操作は故障の原因になります。シンクロを痛めてしまうと変速のたびに「ガリッ!」といった手ごたえが出てしまいます。特に減速時の回転が合いづらい低速ギヤ(1、2速)はご注意を。

 

 

ダブルクラッチなど特殊な操作が必要になるわけではありませんが、無駄にカッコつけた高速シフトや力ずくのシフト操作は避けて、クルマの車速に合わせた負担のない操作を心がけてください。

 

ガソリンはハイオク指定。給油量にもご注意を

現代の軽自動車より小さいローバーミニですが、入れるガソリンは生意気にもハイオク指定です。これは欧州と日本のガソリン規格の違いによるもので、日本のレギュラーガソリンではオクタン価が足りないからです(ミニに限らず欧州車は全てハイオクです)。

故障の原因になるので「レギュラーで燃料代を節約しよう」とかやめて下さいね。

 

また、ガソリンは給油する量に注意が必要です。ローバーミニは満タンで34Lの燃料タンクですが、給油口ギリギリまで入れてしまうと、走行時の揺れで漏れてくる事があります。給油口のキャップはゴムパッキンでシールされていますが、鍵穴などの隙間もあるため入れすぎると染み出してしまうんですね。

ドバドバ漏れるわけではありませんが、漏れたガソリンは塗装を侵してしまうのでボディの劣化に繋がります。実際、給油口の下側の塗装が痛んで白ボケた感じになっている車両をよく見かけます。

 

 

対策として、給油口にエプロン(よだれ掛け)を付けている方も多いと思いますが、実はこれも一長一短だったりします。漏れたガソリンがエプロンの裏に入ってしまうと、落し蓋のように押さえつけてガソリンが乾かなくなり、ますます塗装を侵してしまう可能性も。なので、エプロンに関してはデザインパーツと割り切ってもらって、ガソリンの入れすぎに気を遣うのがミニに優しい乗り方です。

 

 

また、ガソリンは入れる量だけでなく、残量にも注意が必要です。燃料計の赤い線(エンプティライン)の時点でまだ10Lぐらいタンクにガソリンは残っています。これをいいことにギリギリまで給油しない方もいるようですが、あまりギリギリまでガソリンを減らしてしまうと不具合を起こす可能性があります。

 

ガソリンをエンジンへ送っている燃料ポンプは、タンクの中でガソリンに浸かって冷却されています。更に一度エンジンへ送られたガソリンは、使われなかった分がリターン側からタンクに戻ってきますが、このガソリンはエンジンの熱で温まっています。

 

・ポンプがガソリン液面から露出し冷却されない

・温まったガソリンでタンク内の温度が上がる

 

こんな状態で走行していると、燃料ポンプが焼き付いて突然エンジン停止、なんて事になる可能性もあります。ギリギリのガソリンで走るのは単純にガス欠するリスクも高まるので、ローバーミニはマメな給油をおすすめします。

 

また、長期間乗らない場合はガソリンタンクを満タンに近い状態で保管することをお薦めします。長期間走らないとタンク内側が空気に触れて結露し、錆が発生します。あまりに錆が進行するとガソリンに錆が混じってしまい、燃料ラインやインジェクター、燃料ポンプに負担がかかり故障の原因になるのでご注意下さい。

 

路面の段差には気を付けて

 

元々の車高が低く、最低地上高も低いローバーミニ。納車整備を行った時点でだいたい13センチぐらいは地上高を確保しています。これだけあれば日常使いで困るシーンはあまりありませんが、困ったことに純正サスペンションのラバーコーンは経年変化で潰れて車高が落ちてきます。

下回りを擦りやすく、特にエンジン下部のミッションケースを万が一ぶつけて割ってしまうとエンジンオイルが漏れて走行不能に。高額な修理代がかかってしまいます。

 

石がゴロゴロ転がっているような山道をローバーミニで走ることはないと思いますが、道路の障害物にはくれぐれもご注意下さい。ちなみにiRでは、車高を調整する為のハイローキットは必須取付パーツとしています。

 

 

上の画像は、左はハイローキット無し、右はハイローキット有りの比較です。ハイローキットの有無とラバーコーンのへたりで最低地上高にこれだけ差が出ます。(※左の車両は長期保管車両なので、普通はここまで落ちる前に点検で見つかります)

 

もし下回りが不安な場合はアンダーガードを付けることをおすすめします。iRでもオリジナルアンダーガードを販売しています。軽量なアルミ製で、整備性も考えた形状なので他社製品よりもメカニックが喜びます(笑)

 

MT:¥18,000(税別)/AT:¥19,000(税別) ※写真はMT用

 

定期点検は必ず受けてください

 

iRではご納車の際には徹底的な整備をした上でお渡ししておりますが、ローバーミニは基本的な設計が50年以上前の車です。現代の車では考えられないようなトラブルが起こる事もあります。そういったトラブルを未然に防ぐためにも最低12ヶ月点検は受けてください。

 

特に水回りを定期交換をしているかどうかが、その後のコンディションに結構影響します。緊急措置的にクーラントが減った分、水道水を足すのはいいですが、そのままだと鉄製のエンジンは錆びちゃいますので必ずクーラントを交換してください。

 

足回りも定期的なグリスアップが必要です。もちろん今どきのクルマには付いていない「グリスニップル」と言うグリスの注入口から足回りの可動部分に注油する事で、足回りがスムーズに動くようになります。逆にコレをサボると足回りからギシギシと音が鳴り、乗り心地も悪化してしまいます。

 

その他にも定期交換が必要な部品はたくさんありますので、きちんと交換整備をしないとせっかく買ったミニの魅力を100%味わえません。

 

一回点検をサボると、次の定期点検で2回分以上の整備代が必要になることもありますので、どんなに調子が良かったとしても、面倒臭がらないで1年ごとの定期点検を受けることをおすすめします。

ちなみに壊れてから直すのと、壊れる前に対策するのとではかかる費用が大幅に変わってきますので、定期点検はオススメです。人間のカラダと同じで、早めの予防で致命的なトラブルを防ぎましょう!

 

 

最後に

今回解説したローバーミニの約束事。結構長くなってしまいましたが、これだけの内容をすべて暗記していただかなくても、ポイントを抑えておけばOKです。

 

iRではご納車する際にもお客様へ大事なポイントだけお伝えしていますが、時間の都合もあってここまで詳しく掘り下げた説明はできません。なので『こんな理由で約束事があるんだよ』、というのをわかってもらえたら幸いです。

 

古いクルマだからと言って怖がる必要はありません。専門店できちんと整備した車両を選んで頂き、ローバーミニならではの注意点を理解していただければ、もっと快適なMini Lifeを送っていただけると思います。

 

 

おまけ

 

2019年7月13日発売の『クラシックミニマガジン VOL.56』でiRで在庫しているローバーミニが取り上げられました。

ポールスミス特集号という事で、ミニ・ポールスミスが登場しております!なんと4ページにわたって!

 

 

 

取材されたポールスミス・ミニはiRショールームに展示しておりますので、実車をご覧になりたい方はお気軽にショールームまでお越しくださいませ~♪

 


MINI BLOG

2019.06.08公開 / 2020.02.22更新

人とはちょっと違ったミニに乗りたい!自分好みのミニクーパーをかんたんオーダーメイド!【ボンネットストライプ編】

 

iRでBMWミニの中古車をご購入されるお客様の声を聞くと、ミニのスタイルや個性など唯一無二のキャラクターに惹かれて購入する方が多いようです。

以前のブログで自分だけの個性的なMINIを手に入れるという事で、ルーフペイントについて取り上げましたが、今回はボンネットストライプについて取り上げてみたいと思います。

価格的にもお手頃なボンネットストライプは、ワンポイントで個性を主張できる人気のアイテム。今回は新たにオーダーカラーでの取り扱いを開始しましたので、ブログでご紹介させていただきます!

 

目 次

 

 

個性が魅力のMINI!でも実は案外と被っているかも・・・

 

こちらの車両はA様ご成約を頂いたミニクラブマン(F54)。ピュアバーガンディーの深い色合いと、メルティングシルバーのルーフカラーの組み合わせ。ブラックホイールが全体を引き締めており、大人っぽい上品さが漂います。

A様は当初見学だけの予定でご来店頂きましたが、クラブマンのあまりの上品さに一目惚れされ、その場で購入を即決するほどの気に入りよう。

そんな、大満足でご成約頂いたA様でしたが、後日こんなご相談を頂きました。

 

近所に全く同じカラーのMINIが停まっていて、せっかく気に入ったカラーだったのに”もろ被り”。何とかならないでしょうか?

 

流石は日本で一番売れている輸入車のMINI。多数のボディカラーが設定されているとは言え、他人と被る可能性はありますね。

しかも近所で同じ色だと気まずい・・・。

ボディとルーフのカラーを気に入って購入を決めて頂いたA様。

色を変える提案をする訳にはいきませんので、ボンネットストライプでワンポイントの個性を主張しては?とご提案させていただこうと思ったのですが、ここで一つ問題が。

 

純正品では選べないカラーがある!?

普段iRで取り付けているボンネットストライプは、MINI純正ストライプを使用しています。純正品はクオリティーが高く、MINI専用サイズなのでピッタリ装着できますが、選べるカラーやデザインは限られます。

※画像はオプションカタログより抜粋

 

通常、ストライプの色はルーフカラーに合わせるのが一般的ですが、八の字タイプのボンネットストライプは、「ホワイト」、「ブラック」、「レッド」の三種類だけ。メルティングシルバーに合わせるにはどれも違和感がありますね。

 

付けたいカラーのストライプが無い。それなら作っちゃおう!

第三世代(F系)のMINIから追加された「メルティングシルバー」。

純正ストライプでは残念ながら対応できません。ならば作っちゃおう!という事で、一番メルティングシルバーに近いカラーでストライプを製作することになりました。大量の色見本の中から一番合いそうな色を探します。

 

 

実際にメルティングシルバーのミラーと照らし合わせながらお客様のイメージと近いものを探します。シルバー系のメタリックフィルムの中から、3種類ほど近い色が見つかりました。今回は色合いが一番近い、真ん中のカラーで製作をします。

 

 

ちなみに、カラーはこれだけの数に対応しています。これだけあると、逆に一つを選ぶのが大変そうですね。赤色系統だけでも10色ほど用意されています。多すぎて並べるのが大変でした(笑)

これだけあれば、他人と被らないオリジナルカラーのストライプ製作も可能です!

 

オーダーカラーのボンネットストライプ

 

 

 

という訳で、オーダーカラーのボンネットストライプを貼ってみたら、この通り!

『メルティングシルバー』の少しゴールドっぽい微妙な色合いが見事に再現できています!

 

 

さらにA様にはCABANAシートも追加でご注文いただきました。純正シートのグラデーションステッチもお洒落ですが、トフィーをベースにアイボリーのパイピングを組み合わせた、暖かみのある可愛らしいカラーリングをオーダー。内装も好みのカラーにコーディネートして、自分だけの一台に出来上がりました!

※写真は取付作業中の様子

 

カラーもデザインも自由自在!

ストライプはボンネット以外に、ルーフやトランクなど、分けて施工が可能です!更に純正では対応していないフロントバンパーの先端や、ルーフスポイラーに貼ることだって出来ちゃいます。

 

 

上の写真のミニクーパーS 5drハッチバック(F55)、カラーこそブラックのセンターストライプですが、フロントバンパーの先端から、ボンネットフード、リアハッチ、リアバンパー、更に目立ちにくいですがルーフにもつや消しブラックでストライプが入っています!JCWエアロとの組み合わせがとってもスポーティー!細かい部分までこだわっており、他には無い一台に仕上がっています。

 

 

こちらのクロスオーバーは、MINI純正『レイ・パッケージ』のストライプを貼った一台。黒ボディにオレンジがワンポイント。とてもスタイリッシュに仕上がっていますが、こういった2色を織り交ぜたデザインもオーダーカラーで承る事が可能です。

 

 

また、クロスオーバー(R60)の純正スポーツストライプ(センター2本タイプ)は、ボンネットフードのプレスラインを避けるため、錨型の切れ込みが入っています。たまに「ジ○ン軍みたい」と言われたりするデザインですが、オーダーで作れば切れ込みの入らないストレートデザインだって可能です!

センターストライプは入れたいけど、派手すぎる錨型のストライプを敬遠していた方にはうってつけではないでしょうか?

 

ボディラッピングも出来ちゃいます!

また、ボンネットストライプは、専用フィルムをストライプのサイズに合わせてカットしています。という事は、カットしないで貼ればパネル全体をラッピングすることも可能!塗装では難しいマッドブラックや、人気のカーボン柄もオーダー出来るので、ルーフやエンジンフードだけ色を変えてイメチェンを図ることも可能です!!

 

 

純正にはないルーフカラーと、それに合わせたストライプだってOK!

上の写真は、以前にご納車したM様のミニ5drハッチバック(F55)。グリーンのルーフにグリーンのストライプを組み合わせ、限定車のグリーンパーク風に仕上がっています。このような組み合わせもオーダー出来ますので、純正カラーでは満足できない!と言う方はストライプとボディラッピングと組み合わせてみるのはいかがでしょうか?

 

【取付価格】

ボンネットストライプ(ライン2本):20,000円~

ルーフラッピング:100,000円~

 

※価格はフィルムの色や貼り方によって変わりますので、詳しくは直接スタッフへご相談下さい。

 


MINI BLOG

2019.04.26公開 / 2020.02.22更新

【MINI中古車購入サポート】販売価格と総額って違うの!?わかりずらい諸経費について徹底解説!

 

ミニに限った話ではありませんが、新車でも中古車でも自動車を購入する際には税金や手数料など様々な費用が発生します。でも、その内訳ってよくわかりませんよね?

「おっ!安い!!」って思って販売店に問い合わせてみたら、最終的な支払総額が想像以上に高い見積りが返ってきて驚いた!という経験がある方もいるのではないでしょうか。

そこで今日は、中古車を購入するうえで必要となる『諸経費』について解説してみたいと思います。

 

目 次

 

 

そもそも諸経費とは?

 

自動車を購入する際にかかる費用のうち、車両本体価格以外を全部まとめて『諸経費』と言っています。ポータルサイトなどでは、『車両本体価格』と『支払総額(乗出し価格)』という2つの金額が載っているケースがよくありますが、この『支払総額』と『車両本体価格』の差額分が『諸経費』となります。

 

『車両本体価格』 + 『諸経費』 = 『支払総額(乗出し価格)』

 

『諸経費』の内訳は、税金などの「法定費用」と、販売店などに対して支払う「販売手数料」に分けられます。

それぞれさらに細分化されているのですが、ポータルサイトのページ内で全て説明するのは困難な為、基本的には詳細な見積もりを依頼しないと内訳はわかりません。では、実際にはどのような内訳になっているか見ていきたいと思います。

 

購入時にかかる法定費用(税金など)

 

自動車税

車を所有している方が年に一度支払う税金が自動車税です。すでに自動車を所有している場合は、毎年4月1日現在の自動車の保有者に対して1年分が課税されます。

 

■自動車税年額

総排気量税額/年

1501~2000cc

39,500円
1001~1500cc34,500円

 

これに対し、中古車を購入する場合は、4月1日時点の所有者(前オーナーや販売店)が1年分を支払済みです。なので購入月によって自動車税を月割り計算してお支払を頂きます。

 

■自動車税月割り

 4月5月6月7月8月9月
1501~2000cc36,20032,90029,60026,30023,00019,700
1001~1500cc31,60028,70025,80023,00020,10017,200

 

 10月11月12月1月2月3月
1501~2000cc16,40013,1009,8006,5003,200
1001~1500cc14,30011,5008,6005,7002,800

 

3月に購入した場合、購入時に自動車税は掛かりませんが、納車後5月頃に納付書が自宅に届きます。4月に購入した場合は、11か月分を購入時点で支払っていただきます。

 

 

自動車取得税

自動車を購入する際に支払う税金です。『取得税=取得価額(課税標準基準額×残価率)×3%』という計算があてはめられるのですが、複雑なので詳しくは割愛します。

なお、取得価額が50万円以下の場合は0円。モデルやグレードにもよりますがMINIの場合は初年度登録から4~5年目まで課税されます。おおよそですが、1年落ちで5~6万ぐらい、3年落ちで2~3万円ぐらいの金額になります。

 

なお、自動車取得税は消費税率が10%にあがるタイミングで廃止されることが決まっていますが、新たに環境性能割が導入される予定です。

 

 

重量税

車検時に支払う税金です。その名の通り、車両重量に対して掛かる税金で、車両重量が重いほど税額が高くなります。

車検が切れている車両を購入する際には、販売時に合わせて支払う必要があります。車検が残っている車両を購入する場合は重量税は掛かりません。

 

 エコカー減税適用エコカー減税適用外
車両重量免税エコカー*13年未満13年超18年超
~1トン0円10,000円16,400円21,600円25,200円
~1.5トン0円15,000円24,600円32,400円37,800円
~2トン0円20,000円32,800円43,200円50,400円

*エコカー:エコカー減税の対象車種で、新車時に免税ではなく減税の適用を受けたことがある車両

 

エコカー減税対象車両で、初回継続車検の前(3年目まで)の車両を買えば、次の車検時の重量税の減免が受けられます。MINIもディーゼルモデルなどはエコカー減税適用です。

ですが、反対に初度登録年から13年以上又は18年以上経過している車の重量税は上記の税額よりも高くなります。ローバーミニは既に18年経過となっていますので、車検時の重量税は25,200円です。

 

※エコカー減税の適用は初度登録年により変わる場合がありますので、詳しくは直接スタッフにお問い合わせください。

 

 

自賠責保険料

加入が義務付けられている保険です。事故などの際、被害者1人につき死亡3000万・後遺障害4000万・傷害120万までの保証されます。

 

加入期間保険料金
25ヶ月25,750円
24ヶ月24,950円

 

自賠責保険は加入していないと車検を通すことができませんので、車検の際は24か月分を支払います。

中古車の場合、車検が切れている車両を購入する際は25か月分を支払います。車検が残っている車両を購入する場合は、車検の残月分を月割りで計算します。

 

 

リサイクル預託金

廃車にする際に必要となり費用ですが、前払いで納めるように決まっているので購入時に支払いをします。売却で手放す際には戻ってくる費用です。車両ごとに金額が異なりますが、ローバーミニで1万円ちょっと。BMWミニは1.5万~2万円程度です(車両の大きさやエアバックの数によって異なります)。

 

 

ナンバー代

前後のナンバープレートの代金です。特に希望を出さない場合、陸運局への届け出順に連番で振られている番号でナンバーを取得します(一連番号)。

ナンバーに希望がある場合は、事前申請することで希望する4桁でナンバーを取得することができます(希望ナンバー)。

なお、ナンバー代は都道府県ごと金額が異なりますのでご注意ください。関東運輸局内のナンバー代は以下の通りです。

 

都道府県一連番号希望ナンバー
茨城県1,520円4,300円
栃木県1,520円4,300円
群馬県1,520円4,300円
埼玉県1,480円4,200円
千葉県1,480円4,200円
東京都1,440円4,100円
神奈川県1,440円4,100円
山梨県1,520円4,300円

 

また、最近では「ラグビーWカップ記念ナンバー」や「東京オリンピック記念ナンバー」といったナンバーも登場しています。費用は東京都の場合で7,000円で専用ワッペンの付く希望ナンバーに。寄付金1,000円以上を支払うと図柄ナンバーが選べます。

 

 

登録印紙代(陸運局手数料)

陸運局に対して支払う手数料です。現金ではなく陸運局の窓口(ナンバーセンター)で印紙を購入して支払うため印紙代と表記されます。手続き毎に費用はことなりますが、車両購入の際にかかる費用としては下記の通りです。

 

登録区分印紙代
移転登録(名義変更)500円
新規登録

2,700円(小型/5ナンバー)

2,800円(普通/3ナンバー)

継続車検

1,700円(小型/5ナンバー)

1,800円(普通/3ナンバー)

 

単純に名義変更をするだけであれば500円。車検切れの車両を買う(新規登録する)場合は2,700円か2800円がかかります。購入する車両の車検残が少ない場合など、名義変更にあわせて継続車検を通す場合もありますので、その場合には「名義変更(500円)+継続車検(1,700円or1,800円)」です。

これら以外にも、一時抹消や車検証再交付、住所変更など、陸運局で行う手続きには印紙代が発生します。

 

 

車庫証明費用(警察手数料)

車庫証明を申請する際に支払う手数料です。車庫証明は警察の管轄業務なので、警察署で申請を行います。(申請方法は過去のブログでも紹介しています)

警察署での手数料は、申請時と交付時にそれぞれ必要となります(東京だと申請時2,100円、交付時500円)。関東圏の手数料は以下の通りです。

 

都道府県手数料
茨城県2,600円
栃木県2,620円
群馬県2,500円
埼玉県2,600円
千葉県2,750円
東京都2,600円
神奈川県2,600円
山梨県2,500円

 

 

購入時にかかる手数料

車両整備費用

納車前に車両整備を行う場合にかかる費用です。

iRでは、ローバーミニは自社工場のiR MAKERSで徹底的な納車前整備を、BMWミニは提携するMINI正規ディーラーにて認定中古車並みのクォリティーで整備をしております。

 

車検が切れている車両では整備が必須ですが、車検が残っている場合は車両コンディションをお客様と相談した上で整備をするかどうか決めます。なので、車検が残っている車両であればその分お得に購入できる場合があります。

なお、iRでは販売時の整備費用は一律金額でご請求しております。実費を後から請求しない明朗会計で、整備もきちんと行いますのでご安心くださいませ!

 

 

登録代行費用

陸運局での名義変更手続き等を代行する費用です。

 

  • 登録関係書類の作成業務
  • 陸運局窓口への届け出業務
  • ナンバー取付(交換)の業務

 

上記の業務に対してかかる費用です。お店によっては上記を別々に請求する場合もあるようですが、iRでは「登録届出代行費用」としてまとめています。

 

 

車庫証明申請代行費用

警察署での手続きを代行する費用です。お客様自身で窓口手続きをしていただければこちらの費用は掛かりません。手続きは駐車場を管轄する警察署で行いますが、申請と交付の2回警察署へ出向く必要があります。

手続き自体は難しくありませんので、iRで購入されるお客様の大半はご自身で申請手続きをされています。(詳しい申請方法は過去のブログでも紹介しています)

 

 

納車費用(陸送費用)

車両を自宅まで運ぶのに必要となる手数料です。上野毛のショールームまで取りに来て頂けれればこちらの費用は掛かりません。大半のお客様はショールームでのご納車をしていますが、遠方で取りに来れない場合などはお届け致します。

輸送方法も、「陸送納車」と「自走納車」を選んで頂けるほか、納車場所も、「自宅」、「職場」、「管轄陸運局」など選んで頂けます。

地域や輸送方法によって金額が異なりますので、詳しくは直接お問い合わせください。

 

 

納車準備費用

納車までに発生する諸手続きや作業の手数料です。

  • 洗車、室内のクリーニング
  • 納車関連の書類準備

といった業務に対する手数料です。気持ちよく納車を迎えて頂くための費用とお考え下さい。

 

 

希望ナンバー申請費用

希望ナンバーを申請する場合に頂いている手数料です。

希望ナンバーは受注生産の為、事前に陸運局のナンバーセンターに届け出て作っておいてもらう必要があります。申し込みが受理され(ナンバーによっては抽選あり)、ナンバー代を支払うと、約3日程で希望ナンバーが交付可能になります。

希望ナンバーはインターネットからも申し込みができますので、お客様ご自身で予約をして頂ければ、こちらの費用は頂きません。

 

 

車検代行費用

車検が切れている車両を購入する際、又は購入時に継続車検を通す場合に頂いている手数料です。陸運局の検査ラインを通過させる為の手数料と考えてください。ラインを通す人件費(混雑時は2時間以上並びます)に加え、ヘッドライトの光軸調整やサイドスリップといった車検項目の調整費用も含まれています。

 

 

管轄外登録費用

名義変更は住所を管轄する陸運局の窓口へ届け出が必要となるため、品川陸運局以外での登録の際に距離に応じて頂いている手数料です。

基本的には陸運局の距離に応じて頂いていますが、直接出向けないほど遠方の場合は、手続きを行政書士に依頼しているので、上限金額は決まっています。北海道や沖縄でも極端な金額になることはありませんのでご安心ください。

 

 

諸経費が変ってしまうケース

 

このように、諸経費は色々な項目に分かれており、お客様の条件によっても複雑に変わります。

しかし、カーセンサーやGooのようなポータルサイトでは、『支払総額』として一律の金額を提示をしています。以下の場合には別途費用が掛かりますのでご注意ください。

 

  • 車両整備をする場合(整備費用)
  • 継続車検を通す場合(重量税、自賠責、車検代行費用)
  • 自宅納車をする場合(納車費用・陸送費用)
  • 車庫証明申請を依頼する場合(車庫証明費用、車庫証明申請代行費用)
  • 希望ナンバーを申請する場合(ナンバー代、希望ナンバー申請費用)
  • 3月から4月にかけて購入する場合(自動車税)

 

 

車両価格が安くても・・・

 

このように、中古車を購入する際には、車両本体価格以外にも様々な費用が発生します。なので『車両価格』と『支払総額』を混同しないようにご注意ください。

 

なおiRではカーセンサーなどのポータルサイトに加えて、自社サイトでも『支払総額』の表示を開始いたします。(5月初旬アップデート予定)

その場合も、『最もシンプルな諸経費で算出した支払総額』を掲載しますので、納車月や納車場所、オプションなどを考慮したより精度の高いお見積りをご要望の場合は問い合わせフォームよりお問い合わせください。

 

以前より中古車業界では、支払総額を掲載しなかったり実際よりもかなり安く表示し、車両価格を相場よりグッと安く設定した上で、諸経費にガッツリ金額を上乗せして利益を出すようなトリッキーなお店もあります。なぜそのようなことをするかと言うと、ポータルサイトなどで中古車を検索する場合、多くの方が車種を絞った上で価格順でソート(並び替え)することを見越して、上位表示されることを狙っているためです。

 

昔から「中古車にお買い得はない」と言われますが、販売店も他社との価格競争のなか適正な価格で販売することが永続的な経営をしていく上で大切な事であり、品質の良い人気商品を相場よりも安く販売するということは何かしらのカラクリがあると思うのが普通です。安いに越したことはないけど安いには安いなりの理由があるということですね。

 

iRでは常に価格調査を行っており、その時々の適正な車輌価格で販売させていただいてます。また諸経費につきましてもお客様に不信感を与えないよう納得できる適正な諸経費を頂戴しております。ですのでどこで購入するにしても中古車(新車の場合も)の見積もりを取る際には「◯◯手数料」「〇〇代行費用」などの内容をよく確認し、この費用は何なのか販売店のスタッフに納得のいくまで説明してもらってからハンコを押すようにしてください。