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【永久保存版】ローバーミニの型式、車台番号を徹底分解!
前回の「スッキリ解決!BMWミニのモデル・グレード・型式一覧」に引き続き、今回はローバーミニの型式と車台番号について徹底解説してみたいと思います!
ローバーミニの型式について
こちらの車検証の緑部分が型式になります。
ローバーミニの型式一覧
型式 | 意味 |
---|---|
E-XN12A |
1300cc/92年モデル~ |
E-XL12 |
1300cc/91年モデル |
E-99X |
1000cc/MT/89年モデル ※キャンバストップはE-99X(改) |
E-99XA |
1000cc/AT/89年モデル/特別仕様車 |
E-99XA1 |
1000cc/AT/89年モデル ※キャンバストップはE-99XA1(改) |
E-XL12T |
ERAターボ |
いま最も流通している1992年以降の正規ディーラー車は『E-XN12A』となります。ミニメイフェアもミニクーパーも関係なくE-XN12A。姿かたちがそっくりのローバーミニですが、型式まで同一なんですね。なお平行輸入車(ラストミニ)は『-XN12A-』となります。
では、車検証データからモデルを判断するにはどこを見たらいいかと言うと、型式の上の欄の『車台番号』でモデルをある程度区別する事ができます。なぜ「ある程度」かと言うと・・・
ローバーミニの車台番号の秘密!
車台番号(車体番号、シャシーナンバー)とは、17桁のアルファベットと数字で表され、ミニ一台一台すべて違います。上の車検証の画像では、【SAXXN-WAYCWD・・・・・・】となっている部分です。※末尾の数字は消しています
この車体番号で使われるアルファベット、左側からそれぞれに意味があたえられていて、これでモデルをある程度区別する事ができます。
アルファベットの意味
今回は車検証画像の車体番号「SAXXN-WAYCWD・・・・・・」を例に解説します。
文字数 | 意味 |
---|---|
1~3文字目 SAX |
Sは生産国『イギリス』を意味し、AXが『ローバー』を意味します。 |
4~5文字目 XN | 車種名を意味しています。XNが『MINI 1300』を意味します。 |
-(ハイフン) |
97年以降の最終モデルに付与されています。96年以前のモデルには『-』は付きません。 |
6文字目 W |
グレード、クラス区分を表します。基本的に97年以降のモデルは、N、V、Wのどれかになります。 ・N=スポーツ、クーパー、カブリオレ ・S=キャンバストップ |
7文字目 A |
ボディタイプを表します。基本的に97年以降のモデルは全てAになります。 ・A=2ドアサルーン/セダン ・B=カブリオレ |
8文字目 Y |
エンジンタイプを表します。97年以降のモデルでは、XがAT(53馬力)、YがMT(62馬力)となります。Zはラストミニ等の平行輸入車のMPI(マルチ・ポイント・インジェクション)エンジンです。 ・X=1300/Spi/圧縮9.4:1 ・Z=1300/Mpi/圧縮10.1:1 |
9文字目 C |
ステアリング位置、シフト、ファイナルギヤレシオを表します。97年以降のディーラー車は左ハンドルが存在せず、ファイナルも3.21なので基本的にCかKの2パターンとなります。 ・B=右ハンドル/MT/3.105 ・M=左ハンドル/MT/3.105 |
10文字目 W |
これはアメリカ・EUで製造されたクルマ共通となっており、製造年を表しています。
※コチラはあくまで製造年なので、例えば製造された後に日本国内で長い期間出荷されず、数年後にナンバーがついた場合などは、車検証上の初年度登録とズレる場合があります。 |
11文字目 D |
製造工場を表しています。 ・D=ロングブリッヂ工場
ちなみにミニはDしかありませんが、ミニ以外のローバー車ではMがカウリー工場、Aはランドローバーのソリハル工場を意味しています。 |
12~17文字目 |
数字で記載される製造番号です。 |
ちなみに今回例に挙げた車検証のクルマは限定車のポールスミスなのですが、上記の表から『メイフェアの右ハンドルでマニュアルミッションの1998年に製造されたミニ』という事が分かります。
・・・ん?メイフェア??
そうなんです、ポールスミスはメイフェアベースにつくられており、車検証だけでは正確なモデルを言い当てることは出来ないと言う事ですね。同じように「NAYCWD」という車台番号のミニがあったとしても、ミニクーパーなのか、ミニクーパーがベースのスポーツパックやBSCCなのかは分からないと言う事になります。
なので、車台番号からではモデルは「ある程度」までしかわからないんですね。
ちなみにローバーミニの車台番号はボンネットとボディのすき間部分に刻印されています。下の画像の赤丸部分あたりです。
とても見づらい位置にあるのですが、ペンライトで照らすとこの様に浮かび上がります。
またはトランクのマットをめくると、車台番号とカラーコードが刻印されたコーションプレートあるので、そちらでも確認する事が出来ます。
こちらの車両は『SAXXN-WAXKYD』なので、メイフェアのATであることが分かります。ボディカラーもJRJ(タヒチブルー)でポールスミスに設定は無いカラーなので、正真正銘のメイフェアである事が分かりますね。
実はローバーミニにもモデルコードも存在する?
さて、BMWミニには形式とは別に『F56』や『R55』といったモデルコードがありますが、ローバーミニにはモデルコードは存在しません。車台番号でもモデルが分からず、モデルコードも無いとするとどうやって識別していいかわかりませんよね。特にiRの様にたくさんのローバーミニを管理する場合、かなり大変な事になります。
でも、実は一般的にほとんど知られていませんがローバーミニにもモデルコードが存在しているんです!当時のローバージャパンの社内で使われていたモデルコードがあって、iRでも日常的にそれを使って車両を識別しています。『MPR』や『MFA』と言った形で表されます。
ローバーミニのモデルコード
文字数 | 意味 |
---|---|
1文字目 M |
M=ミニ(全て共通) |
2文字目 P |
これがモデルを意味しています。 ・P=クーパー ・E=メイフェア ・K=ケンジントン ・D=スポーツパックLTD ・G=BSCC LTD ・F=ポールスミス ・H=40thアニバーサリーLTD ・J=クーパー40thアニバーサリーLTD ・M=モンテカルロ ・T=タータン ・B=35th LTD |
3文字目 R |
ミッション形式を表しています。 ・R=MT ・A=AT |
例えばスポーツパックのマニュアルなら「MDR」、ケンジントンはATしかありませんので「MKA」となります。
これらはあくまでもインポーターだったローバージャパンの社内で使われていた略称です。一般的ではありませんので、ミニ専門店であってもiR以外のお店で通じるかどうかわかりません。iRはローバージャパン出身者が多いので、現在もこの略称を使ってローバーミニを管理しているんですね。
ちなみに、ラストミニにもモデルコードがあり、「L=クーパー」、「7=セブン」、「S=クーパースポーツ」となるらしいのですが、正規ディーラーのローバージャパンを通していないので残念ながら正式なものかどうかわかりません。
また、ローバーミニは純正パーツのほとんどに互換性があるため、例えば「ミッションをATからMTに載せ変えて、内装パネルを塗り替えて、シートも付け替えて・・・」とカスタムしていくと元々なんのモデルだったか分からなくなります。もしパーツさえ揃えることができれば、メイフェアをベースに自分でポールスミス風の車を作り上げてもばれないのでは・・・、なんて悪い想像も出来ちゃいますね(笑)もちろんiRで販売しているローバーミニは正真正銘のオリジナルなのでご安心を!
以上、ローバーミニの型式、車台番号についてのご紹介でした。BMWミニの型式一覧ほど役に立つ情報かどうか分かりませんが、こんなうんちく知っていたらコアなミニファンと言えそうですね♪
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