MINIPEDIA ROVERた行

  • 10インチタイヤ

    デビュー時から1984年までミニに採用されていた10インチのタイヤは、ミニの設計にあたり、アレック・イシゴニスがダンロップ社に開発を依頼したもので、当時、他に例を見ない小さなサイズであった。コンパクトなボディで最大限の室内スペースを稼ぐのには非常に有効な手段で、その後、日本の軽自動車の多くが10インチタイヤを採用し、やはり広い室内スペースや荷台のフラット化に生かしている。また、結果的に、10インチタイヤはミニの個性のひとつとして認識されており、性能アップのために12インチタイヤが装着されてからも、10インチタイヤに憧れるミニファンは多い。

  • ディスクブレーキ

    車輪と同様に回転している円盤型のディスクを、摩擦力の高いブレーキパッドで両側から挟み込むように締めつけて制動力を得るブレーキシステム。ブレーキペダルを踏むことで生じる油圧の力で、ブレーキキャリパーに内蔵されたピストンがパッドをディスク側に押し付ける構造になっている。ディスクブレーキはディスク自体が空気中に露出しているため放熱性が高く、また、ドラムブレーキと比べて高温に強い。ミニの前輪に初めてディスクブレーキが採用されたのは、1961年10月にデビューしたミニ・クーパー(997cc)。自動車用ブレーキメーカーの大手であるロッキード社が開発したもので、10インチホイールの裏側にセットできる当時最小のシステムであった。その後も、ディスクブレーキが装備されるのは高性能版のミニ・クーパー/クーパーSシリーズに限られたが、84年、1000シリーズの12インチホイール化と同時に前輪ディスクブレーキが全車標準装備となった。